試験2 剣術
「準備ができたぞ!皆こっちに集合してくれ~!」
暫くするとライアンさんから声がかかる。ライアンさんは皆が居るところから少し離れた、何十本も剣の置いてある場所にいた。
皆で移動をし、ライアンさんからの説明を聞く。
「次の試験は見てわかると思うが、剣術だ!ちなみに、純粋な剣の実力を見たいから魔法を使うのは禁止な!」
「2人1組のチームになって、合図が出てから3分間打ち合ってもらう。皆似たような実力だと思うから、誰と組んでも構わないぞ!ただし、致命傷となるような攻撃は禁止な!今からチームを作って、二人組で固まって待機しといて!」
その言葉を聞き、皆各々に話し続々とチームが出来上がっていく。
私も、チームを作らないと…。やっぱり良く知っている相手の方がいいかな。
横にいるリューに話しかけようとすると、後ろから声がかかる。
「ソフィア。俺とチームを組んでくれないか?」
振り向くと、まだ一度も話したことのない人が立っていた。スラッとした身体で灰色の髪、灰色の眼、中性的な顔立ちの美形がそこに居た。
「え、ええと…。」
どうしようかと悩んでいると、リューがその人に話しかけていた。
「あ、オーウェンじゃん。」
「リューか。」
え、知り合い…?
「リュー、知り合いなの?」
「さっきの試験で全ての的に当てたやつが3人居るんだけど、それが俺、ソフィア、そしてこのオーウェンだぜ!その時に声をかけて仲良くなったぜ!」
それさっきの事じゃん…!
「そうだ。俺はオーウェン。よろしく頼む。」
「あ、ソフィアです。よろしくお願いします。」
「んで、オーウェンはなんでソフィアとチーム組みたいんだ?」
私が聞きたい疑問をリューが投げかけてくれた。
「あの尋常ではない魔力の持ち主なら剣術も相応に強いと思ってな。」
「なるほど、確かに俺もそう思う!じゃあ二人で組みなよ!俺は違うやつと組んでくるわ!ソフィア頑張れよ!」
じゃ!といってリューが立ち去っていった。
え、私にどうしろと?!
「あの、オーウェンさん…。」
「オーウェンでいい。」
「オーウェン。剣術は得意だけど、オーウェンの期待に答えられるかは分からないよ?」
「それでもいい、よろしく頼む。」
「分かった、よろしくね。」
こうして、何故かオーウェンとチームを組むことになった。ぶっちゃけ、さっきの魔力は聖女になったからあの威力になったと思う。回復魔法は魔力が関係あるからね。
けど、剣の方は聖女関係ないし私の実力そのままだと思う。それでも小さい頃からずっと剣を習ってきたから期待はずれ、なんてことはないと思う。…思いたい。
「よし、全員チームできたな!こっちに剣があるから借りに来てくれ!」
「俺が行ってくる。」
「あ、ありがとう。」
だいぶ急に決められたけど、こういうところを見るとオーウェンも悪い人ではないのかな。
全員に剣が渡った後に、ライアンさんが声をかける。
「よし、チーム同士ぶつからないように広がれー!」
「うん、広がったな!今から3分間打ち合ってもらうぞ!よーい始め!」
その合図と同時にカキィン、と剣がぶつかり合う音が何重にも鳴り響く。
「ソフィア、ではいくぞ。」
「うん、よろしくね。」
私達も打ち合い始める。
途中まで書いてたのに消えてしまった…痛い…ありがとうございます。




