第2話 静かな決心
たくさん内容を修正しました。
すみません。
再び(初めての方も)読んでもらえると
とても嬉しいです。
広い部屋には白いイスがあり、前には三面鏡が置いてある。
部屋には暖かい日差しが射している。
しかし、冷たい緊張感が部屋に漂っていた。
そこに6人の執事に囲まれている、1人の少女がいた。
少女が人に囲まれ、ぽつんとイスに座っていた。
今日は旅立ちの日。
たくさんの人が見送ってくれる。
期待と応援を込めて
<少女>
・・・あなたは覚えているでしょうか
・・・
でも 大丈夫です。
この書には 私のこれからの記憶が 書き込まれる 予定です
心配しないで良いです
あなたが欲しいものは ここにあります
あと もう少し・・・です
2人が 本当の自分に戻れる日まで
自由になれる日まで・・・
<詩優>
こんにちは。私、詩優と申します。
自己紹介しますと 私は幻術士という立場に
就かせてもらっています。
今、私は式のために執事さん達に
お化粧や、髪をすいてもらったりしてもらってます。
お化粧道具がズラーっと並んでいます
装飾品 衣装などなど たくさんあります。
いつもお化粧などした事がない私は 少し戸惑ったりしてます。
今日の式とは旅立ちの式です。 私はこれから旅に出ます。
そして 今日は最後の日・・・です。
決別の意味を込めて 式があります。
私を見送ってもらえる出発式
たくさんの人に見送ってもらえるのは、すごく嬉しいです。
――――――――
大勢の人が見送ってくれる・・・
そんなのは綺麗事だ
みんな 自分が幸せになりたいから。
あなたのためではない
あなたは ただのモノ
みんなに使われ ボロボロになって 捨てられる
自分にとって 有益だから 使うんだ
もっといいモノを見つけたら
もう 必要ないゴミになる
モノがどんなに人に優しくしたって無駄だ
みんな 裏切られる
邪魔になる
今に分かるさ 今まで見た人の笑顔は 偽りだって
ボロボロの道具は必要ない
邪魔だ
捨てられたら どんなに役に立ってたって
その道具は 人の記憶に無い
もう 存在価値も理由も記憶も無い
お前はずっと独りだ
――――――――――
記憶の本
偽りの姿
独りぼっち
触れられない想い
記憶の無い少女
届かない声
少女の為の最後の式
お別れ
『・・・ありが・・とう』
もうひとつの式の意味
誰も口にはしない
見ないフリ 聞こえないフリ
紅い涙と 嗄れた叫び声
‘暗黙の了解,
――――――――
私は朝倉家の1人娘です。
朝倉家はこの街・・蒼風街を治めている街長
代々街長を受け継いでる家系なのです。
・・・ですが今日、私は旅に出ます。
「人々が平和で安らかな日々を送れるような街にしたい。」
微笑んでお父様は夢を語っていました。
優しくて憧れの人です。
次の街長は私・・・でした。 ですが、私は街長には なりません。
あの子との約束・・・だから 今私は、こうして 生きているのです。
初めて私が必要とされた約束。 守りたい 絶対に
私は旅に出ます。
苦しくても 幻術士として生きていくと
決めました。
…決めていました。
お父様・・・。
ごめんなさい。
どうしても譲れない・・・です。
私は・・・として生きていきます。
・・・生きて・・・いきたいです。
君がいなくても・・・
独りになっても
大事な約束だから
絶対守るよ
そのために私は生まれたのだから
私はモノではなく
幻術士として
読んで下さってありがとうございます!
詩優にとって大切な親友が
次回で登場します。