5話 餌付け
盗賊の処理も終わったことだし少し移動して飯にすっかねぇ!
メニューは何が良いかな…野外だし手軽に食べれるものが良いよね。
よし!ダブルベーコンチーズバーガーとドクペ(チェリー)のセットで
決まり!!
早速召喚っと、、、一個じゃ足りないかもしれんな・・
何個か出してボックスにしまっとこ。他の飲み物もな!
ウホっうんまそう~!いただきまーす!
たまらず齧り付いてモグモグやってるとマルスさんが近寄ってきた
「ん?それは何だねコトブキ君?」
「ダブルベーコンチーズバーガー、俺の好物です。
マルスさんもいかがですか?」
「ほぅ、初めて見るな、お願いできるかい?」
「はいどうぞ。」
ボックスから一個出してマルスさんに渡す。
「どれ・・・・・・!?ふまい(美味い)!!!」モグモグモグモグ
そうだろうそうだろう。なんせそのバーガーは俺特性のバーガーだからな!
パンは自家製の焼き立てゴマバンズ、パテは和牛7:黒豚3の合い挽き、
ベーコンも自家製だしチーズも他に合うように燻製にしてある。
レタスと隠し味の大葉を挟み、後はピクルスと
輪切りにしてしばらく干して辛みを旨味に変えた玉ねぎだ!
ソースはやや和風にしてあるから相性もばっちりよ!!
さっぱり食えるぜ!(個人差があります。)
ニートやってたから時間だけは腐るほどあったからな!
研究しまくった!
まさか超こだわったオリジナルメニューまで召喚できるとは思わんかったが
やってみるもんである。
「コトブキ君!この‥バーガー?だったかおかわりをもらえないだろうか!
もちろんタダとは言わん売ってくれ!!」
「相談に乗ってもらいますしタダで良いですよ、その代わりしっかり
乗ってくださいね?」
とにこやかに笑いながらマルスさんにお代わりを出してあげる。
「もちろんだとも!私に任せてくれ!」
「良かったら一緒にどうぞ。少し刺激がありますが合いますよ。」
とコーラも出してやる。バーガーには炭酸ですよ!
ドクペは好き嫌いが分かれるからやめておく。
「おぉすまんな・・・!?なんだこれは!?甘くてシュワシュワする!
こんな飲み物初めて飲んだぞ!!これも実に美味い!
入れ物もまた珍しいがそんなのは後だ!」
夢中ですな、こんだけ騒げば護衛の兄ちゃんも興味持つだろうし、
仕方ない追加しとこ。
その後案の定興味を持ってチラチラ見てた兄ちゃんにも上げたら
大変喜ばれた。うむうむ、美味いもの食うのは幸せだからな!
そういやLv上がってたな、確認しとくか。
ステータスオープン
名前:コトブキ コウノ :男性
種族:人族
年齢:18
職業:旅人
LV:41(↑3)
HP:2500/2500 MP24789350/25000000
力:250
体力:250
敏捷:250
器用:250
魔力:2500000
運:777
スキル:多機能ボックス 知識の泉 魔力の泉 物質召喚
空間魔法 肉体操作 並列思考 生活魔法
異世界言語理解 テイム 魔力操作 隠密
称号:異世界転生者 幸運の星 健康第一 転生神の加護 タマりんの加護
英俊豪傑
3しか上がってないみたいだな、やっぱゴールドちゃんは凄かったんやな…
さて、ステータスの確認も済んだし後は護衛が起きるのを待つのみか。
…待つの面倒だな、起こすか。
バーガーを貪り食ってる兄ちゃんの横に転がってる4人に
どんな感じでしょう?と近づき覚醒を促す。
すると次々に覚醒し、周りを見渡して安全と分かると不思議そうな顔を
していたが、兄ちゃんが説明すると色々理解したようでお礼を言われた。
かまへんかまへん!腹減ったらこのバーガーでも食っとき!
「お、起きたか、早速ですまんが歩けるかね?」
とマルスさんが確認しに来て5人は体の調子を確認する。
で、どうやら大丈夫だと分かった所で出発することになった。
覚醒してすぐはきつくないか?と聞いたところ、
このままここに居ると魔物が寄って来るかも、と言われた。
納得である。
あと何故か馬が無事だった。
普通馬車を狙う場合馬から狙うんじゃないか?
とも思ったが気にせず行こう。きっと馬欲しかったんでしょ。
そんな事を考えながら馬車に乗り込む。
「さて、コトブキ君早速だが話をしよう。まずは君は王都でどんな
商売をするつもりなのかね?
さっきのバーガーや黒い飲み物を売るんなら贔屓にさせてもらうよ!
あと飲み物のガラスの器、これも興味深い…」
と走り出してそうそうマルスさんが切り出してきた。話が早くて助かる。
「はい、あの、今から俺が話す内容は内密にしておいて欲しいのですが
よろしいでしょうか?」
「もちろんだとも、商人の誇りにかけて漏らさないと誓おう。」
「ありがとうございます。実は私には特殊なスキルがありまして、
それを使って商売をしようと思っています。」
「ほぉ、特殊な…して、どんなスキルだね?あぁもちろんいえる範囲で
構わないよ?」
「はい、俺のスキルは肉体操作と言って、簡単に言えば肉体を自由に
弄れると言うものです。もちろん制限はありますが。。
例えば肌を綺麗にしたり、痩せさせたり太らせたり、傷を治したり
失った部分を取り戻したり…言ってしまえば制限さえクリア出来れば
肉体の生き死に以外の事なら何でも出来ます。」
「なんと・・にわかには信じられん内容ではあるが…証明出来るかね?」
「もちろんです、ですがさっき言った制約のせいで誰でもと言うわけには
行きません。ですのでマルスさん、あなたの弄りたい部分、増やしたい
部分、減らしたい部分が何かありませんか?」
するとマルスさんは増やしたい部分と言う所に一瞬反応し
考え込んでしまった。
「コトブキ君、一つ聞きたい。コトブキ君の言う制限とは一体なんだね?」
「はい、それは俺の好感度に大きく影響されると言う事です。
好感度が高ければ高いほど大きな効果が出ますし、低いもしくは
好感度がマイナスなんかであれば効果がほぼ出なかったり
逆に悪い効果が出たりしてしまうんですよ。
ですからこの場でならマルスさんが一番適任かと思いまして。」
「それはまた…」
「都合のよい・・・でしょうか?確かに自分でもそう思いますよ。
王都に着いたら…鑑定してもらっても構いませんよ?」
と冗談交じりに言うと慌てたように
「いやいや信じるとも、何に対しても疑ってかかってしまうのは
商人としての癖だと思ってくれ。決して信じていないわけではない。」
「ありがとうございます。それで、マルスさんなら十分な好感度が
あると思うので、なにかありませんか?
と、もう一度問うとマルスさんは目を閉じて唸ってしまった。
きっとプライドや羞恥心、猜疑心と、もしかしたらという希望が
せめぎ合っているのだろう。俺は答えを黙って待つことにした。
「コトブキ君。君がさっき言った事が本当だとして、失ったものも
取り戻せるんだね?」
「はい、それが失われた命で無ければ。」
「そうか…ではそのぉ…なんだ、あのぉ…だな。」
「はい」
「か・・・髪を!いやなんでもない!!」
「…出来ますよ。」
「なに!?」
俺がそう言うとマルスさんは目を見開き期待の眼差しを向けてきた。
「出来ます。ですが間違っていたらいけませんので
確認だけさせてください。…増やしますか?」
「頼む!!!」
「わかりました、お任せください!」
そう言うと俺はマルスさんの頭に手を伸ばし肉体操作を発動した。
「ぬおぉぉぉぉぉぉぉっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」