4話 商人ギルド長との出会い
それじゃ気を取り直して都合のいい街か襲われてるお偉いさんを探すか。
え~と、、、お、居るじゃ~ん!現在進行形で襲われちゃってる
お偉いさん!
場所は~、遠いな、大陸の反対側じゃないか、まぁ俺には関係無いけど。
説明しよう!
本来ならテレポートは見える範囲もしくは行った事のある所
にしか行けないのだが…俺はちゃんとその場所を知っているので
問題ないのだ!!
って事で隠密発動させつつテレポート!! シュン
おー襲われとる襲われとる
「おらぁ!さっさとおっちんで金目のもん寄越せやゴラァ!」
「くそがっ!簡単にやられてたまっかよぉ!」
ん~盗賊が25人に対して馬車の護衛は5人、既に護衛4人は戦闘不能
いや一人は御者かな?
盗賊は10人死亡って所だな、まだ死んでは無さそうだけど時間の問題か…
なんだろう、これから人殺す事になるんだが妙に落ち着いてるな。
異世界に来た反動か、称号にある健康第一の精神異常無効辺りの効果か…
まぁ良いか。気に病むよりましだよな!
取りあえず一番強そうな髭面を鑑定っと・・・
名前:ゴルド 男性
種族:人族
年齢:38
職業:盗賊(頭)
LV:52
HP:2190/2580 MP:150/150
力:268
体力:258
敏捷:89
器用:65
魔力:15
運:13
スキル:斧術Lv5 恫喝Lv4 指揮Lv1
称号:ゴルド盗賊団首領
賞罰:殺人 強盗 強姦
懸賞金:500万z
脳筋や、脳筋がおる…
Lvと力と体力は俺より高いけど、まぁ生活魔法で行けるやろ。
「おい!護衛の兄さん!助太刀するぞ!!」
「!?助かる!」
「なんだてめぇは!この状況で武器も持たず一人乗り込んでくるとか
馬鹿じゃねぇのか!?まぁわざわざ鴨がネギしょって来てくれたんだ
歓迎するぜぇ。おいお前ら!やっちまえ!!」
ニヤニヤと馬鹿にしたような顔をしながら盗賊の頭が仲間たちに命令を下す。
すると5人ほどこちらに走って来たので落ち着いて手に魔力を集める。
「エアブレード!」
俺の手から飛び出した風の回転ノコギリが走って来た盗賊たちの首を
切り飛ばす。
おぉぅ・・・なかなかグロイじゃねぇか…ウップ
もう切り飛ばすのやめよ、ウォーターレーザーで脳天に穴開けるだけで
良いや…
「「なっ!?」」
護衛の男と盗賊のリーダーがそろって目を見開いてる。
お前らは戦っとけ。
「護衛の兄さん!雑魚は俺が殺しとくからそいつに殺されないように
頑張っとけよー!」
「あ、ああ!頼んだぜ!!」
雑魚は後9人かよし一気にやろう。
両手の指先に魔力を集め~!並列思考と上がった器用さで狙いを定める。
「ウォーターレーザー!」
テッテレ~♪
あ、一人外した…要練習!!まぁ腰抜かしてるしほっとくか
「兄さん、待たせたな!その髭もサクッとやっちゃって良いかい?」
「頼む!」
「りょうか~い」
そう言うや否や俺はゴルドにウォーターレーザーを発射する。
近づかれなきゃ脳筋なんて怖くないわぁ!
「うがっ!・・ちく・・しょう・・・」
テッテレ~♪
さて、これで一件落着か、いや一人残ってたな、捕縛しとくか。
「兄さんお疲れの所悪いがそこで腰抜かしてる奴の捕縛を頼めるか?
俺は倒れてるお仲間さん達の応急処置してやっから!
おいお前!大人しくしてれば殺さねぇからじっとしてろよ!」
コクコクコクコクコクコクコクコクコクコクコクコク
すごい勢いで頷いてるから大丈夫だろ
「わ、わかった!仲間を頼む!」
それじゃ命の危険が無い位まで治療してやっか。
うわ、こりゃひでぇ・・こっちに来る前なら吐いてたな。
片腕無い奴とか居たけど血を止めて傷を塞いで無くした血を補給しといた。
朦朧としてたけど気絶してたら危なかっただろうな、野郎4人とは言え
死ぬのは忍びないしな!治療したら安心したのか気絶しちゃったけど、
まぁ問題ないっしょ!
え?カワイイ子?居ねぇよんなもん!
「おーいこっちはもう大丈夫だ~。」
「こっちも捕縛完了した、本当に助かった、心から感謝する。
しかも仲間たちの治療まで・・・完璧に傷が塞がってる上に
血色が良い…一体どうやったんだ?…いや、何でもない。
マナー違反だったな、兎に角感謝する。
町に帰ったら必ず礼をするから!」
「これもなんかの縁って奴だ、気にすんな。」
そんなこと行ってたら馬車から50手前位のややがっちりで頭頂部が寂しい
ナイスミドルが出てきた。
「君が我々を助けてくれたのか?本当に助かった!君は命の恩人だ!
私はマルス。マルス=スコーネンと言う。
この先の王都の商人ギルド長をやっている。」
知ってる。知っているぞ~?信頼できるって事と
その寂しくなった頭髪にコンプレックスを抱いていることも含めてなぁ!
お前をフッサフサにしてやろうかぁ!
「はじめましてスコーネンさん、俺はコトブキ、コトブキ=コウノと
言います。コトブキと呼んでください。今回はたまたま近くを
通りかかった所騒動が聞こえて来たので駆けつけたのですが、
間に合って幸いでした。」
「マルスと呼んでくれ、先ほども言ったがコトブキ君、君は命の恩人だ、
私に出来る事があれば出来うる限り礼をしたいと思う。何かないかね?」
「わかりましたマルスさん、でも特には・・・あ、これは丁度いいかな?」
「何か思いついたかね?」
「はい、俺は王都で商売を始めたいと思っていまして、その事について
相談できれば有り難いのですが・・・何分物を知らないもので騙されたり
しないか心配だったのですよ。」
「おぉそれなら丁度良い、私たちもこれから王都に帰る途中だったのだ!
是非馬車で共に行こうではないか!途中で詳しい話を聞こう。」
「ありがとうございます。」
マルスさん上機嫌だね、気絶してる面子は血も補充しといたしそのうち
目を覚ますでしょ、それまでゆっくりしとこうかねぇ。
運動したら腹減って来たけどまわりは死屍累々・・・とても飯って環境
じゃないよね?でも24人の死体を集めて焼くってのは大変だよぉ、
どうすんべ?
「あのー周りの状況をなんとかしたいんですがどうすれば良いでしょう?」
「ん?あぁ盗賊は首を切ってマジックバッグに入れて王都に持ち帰れば
賞金がでるからそうすると良い。生かしておいた奴にはアジトを吐かせる
からそこにあった物も、兵への手数料とこちらの護衛が倒した分を抜いた
3/4程度がコトブキ君の物になる。楽しみにしとくと良いぞ。」
「そんなにもらっても良いんですか?折半でも構いませんよ?」
「いやいや貢献度を考えれば妥当だから気にせず受け取ると良い。」
すごくにこやかにマルスさんが答えてくれた。最後まで戦ってたお兄さんも
にこやかに頷きながら自分たちが倒した相手の首切り落としてる・・・
おえ・・
俺、便利ボックスがあって良かったぁ・・
んじゃ早速俺が倒した分だけ収納して、首切って、装備は・・臭そう、
頭の持ってた斧だけもらって遠くにポイしちゃおうね!
「なんと・・・軽装だからもしやと思っていたがやはりアイテムボックス
持ちであったか、いやはやうらやましい限りじゃの、しかし何故
手も触れずに収納出来て首を切り落とした状態で遠くに捨てれるのか…」
なんかマルスさんがブツブツ言い始めた、まぁそりゃそうだよね、
普通は手で触ってないとダメみたいだし。
ほーれ俺は有用な人物だぞ~手放すと損だぞ~。
こうして順調にマルスさんを手ごまにすべく俺は着々と計画を進めるので
あった。