19話 コトブキ、ついに手に入れる
宰相様、下半身丸出しで飛び跳ねて喜ぶ事件の後、
何事も無かったかの様に紐を結びなおして椅子に座りなおした所から
時は動き出す。。。
「うぉっほん。お前達、何か見たか?」
「「宰相閣下はずっと椅子に座ったままでした。」」
「うむ、そうだったな。では今後の話をしようか。明日、朝一で陛下に
今の私を見てもらい、その後かかりつけの医師と更に別の医師に
健康診断をしてもらい結果が出次第報酬を払うと言う事でよいな?
もちろん何かの間違いで病気が治っていなかったとしても髪と贅肉など
目に見える部分の報酬はしっかりと払うので安心してくれていいぞ。」
「はいそれで結構です。それから先ほども申しましたが今回は全身で一括
4億zとなっておりますので、気になる所や治したい所などありましたら
次お会いする時に言っていただければ対応させて頂きます。
宰相様のご都合が良くなりましたら、マルスまでご一報下さい。」
「うむ、そうさせてもらおう。此度は大儀であった!」
「はっ。ありがとうございます。それでは本日はこの辺で失礼させて
頂きます。」
「なんだもう帰るのか?夕飯位用意するしなんなら泊まって行っても
構わんのだぞ?」
「大変ありがたいお申し出ですが、待たせている者がおりますので。」
「そうか、それならば何も言うまい。アーキル!お客様をお送りしろ。」
「かしこまりました。それでは皆様こちらへ。」
そう促され俺とマルスは宰相様の家を後にするのだった。
~~~~~
帰りの馬車にて…
「なぁコトブキ、さっき宰相様に言っていた事。あれ本当なのか?」
「え?なにが?」
「物心ついた時には祖父と二人で今は天涯孤独とか言うの。」
「あーあれ?天涯孤独は本当だけど他は嘘だよ!
だって本当の事なんて言えないじゃない?俺色々あるし。
マルスにだったら全部話しても良いけど聞く?まぁ中々に信じがたい
話が山盛りだと思うよ?」
「やめとく。」
「あれ?そう?てっきり聞くかと思ってたんだけど。」
「過去に何があろうともコトブキはコトブキでワシの心の友である事に
変わりなど無いからな。」
その時、コトブキに衝撃走る…!!
「マ…マルス…心の友よぉ!俺今ならマルスに抱かれても良い!」ブワワッ
「抱きつくな気持ち悪い!」
「ウォォォン俺は今猛烈に感動しているぅ~!(滝涙)」
こうして、コトブキは前世を合わせた人生で、
初めて心の底から信頼し合える友を持ったのであった…(完)
「まだだ!まだ終わらんよ!!」
「さっきからなんなんだ一体!?」
~~~~~
「はっ!今大事な物を誰かに取られたような気が…気のせいね。
そんな事よりお菓子お菓子~♪」
エレナさんは今日もお綺麗です。
~~~~~
「たっだいま~!よつばー!パパ帰って来たよぉ~!」
ぴょんぴょんぴょんぴょんぴょんぴょん
「みゅ~~~~!」ぴょ~ん
ガシッ!
「お~よつばちゃんは甘えんぼさんでちゅねぇ~♪
パパが居なくて寂しかったんでちゅかー?でももう大丈夫!
パパ帰ってきましたからねぇ~♪」デレデレもふもふ
「みゅ~!みゅみゅみゅい~♪」すりすりパタパタ
「ワシ、コトブキの友達辞めた方が良いような気がしてきた。。。」
「なんで!?」
こうして、コトブキは前世を合わせた人生で初めて得た
心の底から信頼し合える友を早速失ったのであった。。。(完)
「失ってないからぁ!終わんないからぁぁー!!」
~~~~~
翌日、王城にて・・・
「陛下、陛下はいずこに!」
「はっ!宰相様、陛下はまだ自室におられるかと。」
「分かった職務に戻れ!」「はっ!」
「陛下!爺です!入りますぞ!」
「ん?どうしたのだ爺、朝早くから慌ただしい。」
「おぉ陛下!私を見てくだされ!どうでございましょう?!」
「…ちょっと痩せたか?ふむ、健康のためには良い事だと思うぞ。」
「陛下、そこも大事ですが他に何か言うべき事があるのでは?
爺は陛下にお見せするべくこんな早朝から出張って来たと言うのに
悲しいですぞ。」
「いやしかし…余も一人の大人として気づかないふりと言う大人の対応
をだな…ほら、爺もまだまだ男として色気を出したいのかなって…
しかしまぁそこまで言うなら。。
本物と見分けが付かん程精巧に出来てるな、昔の爺を見ておる様だぞ。」
「フフフ、陛下。良く見てくだされ、この髪の毛は本物でございます!
なんなら好きなだけ引っ張ってもらっても結構ですぞ?」どやぁ
「何をバカな事を。…!?まさか爺…ボケが……そうか。いつまでも元気な
爺がそばに居て余を助けてくれるものとばかり思っていたが…
そんな事はあり得ぬことだったな…安心せよ爺!
爺の面倒は余が責任を持って見てやるからな!!!」ブワワッ
「ええいボケとりゃしませんわ!!良いからさっさと確かめてみなされ!」
「うぐぅ…爺…分かった。爺の気の済む様に致そう。どれ……ぐいぐい
…ぐいぐい…ぐいっ!「痛っ!」は?爺、これはどういう事なのだ?
まるで本物の髪の毛ではないか。。」
「ですから本物ですと言っておるでしょうが!」
「爺、どういう事か説明をしてもらうぞ?」
「勿論ですぞ!実はかくかくしかじかと言う訳でしてな!」
「ほほぅ、ではそのコトブキと言う者のスキルで生えてきた上に、
痩せて更には健康まで…爺、嘘偽りは無いな?」
「ありませんぞ陛下。神に誓って真実でございます。」
「ふむ、ならば是非とも我が国に仕えてもらわねばなるまい。
その力が他の国に流れたとなれば争いの火種になりかねんし…
何より余も色々頼みたい!!爺ばっかりずるい!」
「陛下、お気持ちは分かりますがまずは爺の話を聞いてくだされ、
実は最初に話を持って来た商人ギルド長のマルス=スコーネンに
スキル鑑定書を見せてもらったのですが…かの者のスキルはかなり
特殊な条件があったのです。」
「ふむ、どんな条件だ?」
「それはスキルの発現具合がかの者の好感度に大きく左右されると言う
ものでした。当然これだけのスキルです、本物ならば是非士官を、
と爺も最初に打診しましたがギルド長曰く、本人が誰かに縛られるのが
嫌だと言っていて、無理に勧誘をしたりすればスキルの効果がマイナス
に出てしまう可能性が高いと言われてしまったのです。
そう言われてしまえばスキル鑑定書もある事ですし私は何も言えません
でしたわい…」
「むぅ、それは厄介だな…ここは恩を売って我が国に定住してもらう
方向で行った方が賢いか…爺、何かないか?」
「ございますぞ陛下、かの者はどうやら転移と結界の魔道具が見たいらしい
のです。欲しいのではなく見たいと。触ったりもしなくて良いようです。
それを怪しく思い何気なく本人に聞いてみた所…
ロマンだと言われました。天涯孤独の自分が己のスキルを使って
信用を得、一般人が見れないようなものを見る。そこにロマンを感じる
と。」
「爺はそれをどう見る?本当にロマンを感じるから…
などとは思っていまい?」
「そうですな、正直に言えば何か他の目的があるような気がしております。
ですがかの者が何か大それた事を企んでいるとも思えませんでな。
正直私では判断が付かなかったので報酬は金銭でと言う事に
しておきました。」
「ふーむ、爺でも判断が付かんとは珍しいな。
…よし、では爺の体が本当に健康体になっていたならば、一度余が会って
みようか。そこで問題ないと判断すれば恩を売れば良し。
きな臭ければ適当に金銭…いやこの国に定住してもらう為にも
土地か爵位でも与えておけば良いであろう。」
「御意。ちなみに健康を確認した後、更に色々としてもらう事になって
おりますので、ある日突然ほっそりした私を見ても驚かないで
頂きたいですぞ。」
「そうか、それは少し楽しみであるのぉ。笑っちゃったらごめんね爺!」
「陛下!」
「がっはっはっはっは!」
二人は今日も仲良しさんです。
いつもお読みいただきありがとうございます!
ブクマ、評価、ご意見、誤字脱字の指摘等大歓迎です!
前回の素人専門知識回。意外と好評なようだったので話の流れでたま~~にやるかもしれません(未定)
でも他に勧善懲悪な話も書いてみたかったり、次のペットを探しにも行きたいし…悩むわぁ。。。




