1話 プロローグ
「・・・ここ・・・どこ・・?」
俺は昨日自分の部屋で普通に寝たはず、それなのに起きたらなんか周りが
白い空間?部屋?に居る。
は?いやまてまてまてまて、は?なにこれ?え?ちょ待って、いったい
何なのさ!?
わけ分からん、何が起きたし、、、まぁ、取りあえず言っとくか・・・
「・・・知らない空間だ・・。」
「意外と余裕あるのぉ。」
「!?」
声のした方を向くとなんか白い髭の若干光ってるお爺ちゃんが居た
「そう、ワシじゃ!」
「誰だよ!あ、なんかすみません失礼しました。」
「いやいや良いのじゃよ、それに謝らねばならんのはこっちじゃしの」
「ん?どういう事でしょう?」
どういう事とは言ってみたものの、正直この状況、ネットでそれ系の小説
を読みまくってる俺としては大体の見当は付いてるんだが・・・
「その様子じゃあらかた理解しとるようじゃの、そうじゃ!
お主は死んだのじゃ!」
心の中も読める感じか・・
「あーやっぱりそうでしたか、あーまじかー。。まぁ仕方ないかぁ・・
ちなみに何で死んだんですかね?」
「お主ちょっと物分かり良すぎやせんか?まぁ良い、死因はな、
ワシじゃ!!!」
「なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
死因が神様てどういうことだ?あ、このお爺ちゃん神様で良いんだよね?
なんか光ってるし
「うむ、ワシが神じゃ。いやな、ちょっと、ほんのちょこっと目を離した
隙にな、我が家のアイドルである処の猫のタマりんがの、
ワシの仕事机に悪戯しちゃっての?
本来死ぬはずの人間とお主が入れ替わってしまったのじゃ。」
「いや入れ替わってしまったのじゃって、なんか俺の死因間抜けすぎや
しませんかね?
それで、一応聞きますけど生き返ったりとかは・・?」
「まぁ・・なんじゃ・・・すみませんでしたぁ!」土下座ぁ or2
あーこのパターンはあれだ、異世界へGOのパターンもしくは、
普通に輪廻の輪に帰るか、有り得ない、そう偉い神様がまさかそんな事を
するとは思えないが無かった事にして俺は消滅のどれかだな。
「まさかね?神様が・・・ね?」
「あ、はい出来れば異世界へ転生か転移して頂けると
有り難いんですがの…」
ふむ、来たな、これは来た。36年生きてきた俺だが正直自分で思う
レベルで屑である。
成績優秀品行方正だったのは中学まで、高校に入りサボると言う事を
覚えてしまった俺は一学期の偏差値72→二学期の偏差値36と言う
物凄い高校デビューを果たし、そのせいかガッツリいじめられ
登校したとしても保健室へまっしぐら、ストレスで過食症気味になり
体重が100キロを超す。
その後何とか高校卒業しても2年浪人し(2年で○ックオフの漫画を9割読みつくす)
その後入ったバカ田大学はなんとかお情けで卒業、今に至るまでニート。
もうね、屑ですわ最近は毎日毎日ネット小説を読みふけり、
ああいう事良いな~、出来たら良いな~と。。。
だがそんな親不孝もここまで!最後まで見捨てないでいてくれた
両親の事だけは心残りだが、まぁ実際居なくなった方が肩の荷が下りて
くれるやもしれん。
そこら辺は神様パゥワ~で何とかしてもらおう。
「神様、取りあえず顔をあげてください、質問があります。」
「うむ、なんでも聞いてみよ。」
「まず残された両親なんですが、俺の記憶は残るのでしょうか?
あと残るとするならば消去もしくは改変はは可能でしょうか?」
「どちらも可能じゃ、元から無かった事にするのはちと大変じゃが、
まぁ今回はワシが悪いからの、お主の良いように計らおう。」
「ん~では俺は元々居なかったって事でお願いします。
それなら俺に使ったムダ金も戻ってくるでしょうし真面目な兄弟も
居ますから両親も幸せでしょう。」
「それで良いのか?自身の記憶が両親から消えるというのは
中々辛いものがあるぞ?」
「構いません。まぁ母親辺りはあんたの思い出が消えて嬉しいわけ
ないでしょ!って怒ってくれそうですけどね。
正直これ以上親不孝を重ねたくないって言う身勝手な理由です。」
「ふむ、ならば何も言うまい。その様に取り図ろう。」
よし、これで未練は無くなった。あとは楽しむのみである!
「ありがとうございます!それで、憂いが無くなったので次の質問
なんですが・・・転生する世界は選べるのでしょうか?
あとまた子供からはめんどくさいので天涯孤独の18歳位からで
お願いします。」
「選べるぞ、世界は無数にあるからの。年齢についてはそれでいいぞい。」
「では王道で剣と魔法の世界に行きたいのですが…
その、チートはもらえるのでしょうか?」
「うむ、出来うる限りの事は聞こうと思っておるから安心せよ、
そのまま放り出してはあっという間じゃからの。
それから剣と魔法の世界も多くあるからの、
こういう世界が良いというのはあるか?」
ふむ、条件か・・取りあえずステータスは欲しいな、レベルも欲しい。
あと平和な世界又は国。
戦争に巻き込まれるのなんて勘弁だしな。俺は商人プレイ派なのだ。
それから~、上下水道、最悪下水が整っている若しくはそれに相当する
技術がある、臭いのはやだ。
後は、魔法はイメージ次第で汎用性が高いこと、奴隷が居れば有り難い事も多そう。
やっぱ魔物も欲しいんだよなぁ・・安全とは離れちゃうけど
スライムをぷよぷyはっ!
スライムがW○zじゃなく○ラクエタイプの世界!これ重要。
忘れるとこだった・・危なかったぜぇ
俺はあのぷよぷよボディーを堪能したいのだ!
更にモフモフも大事。九尾の狐とかモフりたい。
獣人やエルフやドワーフなんかの種族も居てほしい!
ん~今思いつくのはこれ位かな?
「大体のイメージは固まった様だの、ではそれに合う世界を見繕う。
・・・ふむ、ここがええじゃろ、世界の名はリカードという、
今は魔王もおらんし後数百年は出てこんからの、魔道具が発達しとるから
風呂やトイレといった心配は無用じゃな、
最底辺よりちょっと上位なら普通に持てるぞ。
他もお主の要望通りのはずじゃ。」
「おお!ありがとうございます!」
後はチート次第だな!これについてはずっと温めてきた能力があるから
お願いしてみよう!
「あの、神様。これから俺が思う限りの我儘チート能力を言って行くので、
神様の許せる範囲で叶えて欲しいのですがよろしいでしょうか?
あ、その前に何か制限はありますか?」
「そうじゃの、基本的に特に制限を設けるつもりはないが、
せっかくの平和な世界じゃからの、
それを一瞬で壊すような能力はやめて欲しいかのぉ。
まぁお主なら大丈夫そうじゃが。
それから異世界言語理解能力は付けるからそれ以外の希望を聞こうか。」
「わかりました!では・・・知りたい情報を知れる能力、
大容量で時間停止付きの多機能ボックス、知ってる物を召喚できる能力、
空間魔法、心身共に健康を保てる能力、運が良くなる能力、
自他の肉体を自由に変化させることが出来る能力、便利な生活魔法、
そしてそれらの能力を十全に扱える能力を下さい。」
「ふむ、質問しても良いかの?」
「はい」
「自他の肉体を自由に変化させるとはどのような能力を考えたのじゃ?」
「はい、例えば太っているものを痩せさせたり、お肌をツルツルに
してみたり、髪をフサフサにしてみたり、胸を大きくしてみたり・・
まぁ究極のエステ的な能力でしょうか?
身体的な病気も治せればなお良いですね。
自分や相手の望む方向で体を変化させれるし逆もまた然り。
そんな感じです。」
「なるほどの、では死人を生き返らせたり逆に殺したりは出来ない様に
するが良いかの?」
「問題ありません。」
「あいわかった!それでは向こうについたらまずステータスを
確認するようにの、出現場所は町の近くの比較的安全な場所に送るが
絶対ではない、気を付けての。」
「わかりました、あ!最低限旅人として変に見えない服装や装備、
あとしばらく生活できる金銭もお願いできますか?」
「もちろんじゃ、初期装備以外はボックスに入れとくからの。」
「はい!色々ありがとうございます!」
「うんうん、ワシが悪かったと言うのにお礼まで言われるとわな、
よき人生をな。」
神様がそう言うと足元が光り俺の意識は遠ざかって行った。
基本的に主人公は無自覚にすべての事に対してどうでも良いと思う所があります。