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毛虫が出ました!

 目の前に飛んでくる5匹のエコーバッドが一瞬にして切り裂かれた。


「今日も調子が良いよ!」


 カルー君がご機嫌にエコーバッドが消えた後に落ちている魔石を拾う。

 俺は耳をすませ、


「右奥から来るぞ」


 エコーバッドの羽音を聞きカルーに教えた。

 組んで数日が経つがカルー君が無双状態でやることがない! 敵がどっちから来るか教えるだけ。俺、強くなりに来たのに何してんだろ。


「任せろ!」


 まあ、そのお陰で8階までこれたんだけどね。

 この辺から違うモンスターが出てくんだが、ギルドの資料では『毛虫に気を付けろ』って書いてあったが……。後、鳥も出てくるらしい。


「ん? 羽音が途絶えた。カルーが殺ったか?」


 そっちに行くとカルーが突っ立っている。


「どうかしたか?」

「うん、キロウあそこ」


 剣先を向けた方を見るとエコーバッドの死体の中に紫色の斑点がある毛虫がいた。大きさはエコーバッドと変わらない。それがモゾモゾと動きエコーバッドをかじっている。


「……死んでないのか?」


 エコーバッドが魔石に変わらないのを不信に思いよく見ると弱々しく羽を動かすのがいる。しばらくするとかじられていたエコーバッドが消えて魔石になった。


「カルー。ごー!」


 毛虫を指さしてやる。さあ、行け!


「ダメだ。僕の勘が行くなって言ってる」

「その心は?」

「きしょい」


 ……見る人によって生理的に受け付けない人もいるよね。しかし、きしょいって……子供か!


「俺が行く」


 今だエコーバッドを食っている毛虫に近づくと急に身体中がチクチクしだした。

 毛虫もこっちに気づいたのか威嚇している。

 不意に体の動きが痺れたように鈍くなった。意識はあるが手足が思うように動かせなくなっていく。

 エコーバッドもこれにやられたのか。


「大丈夫か?」


 カルーの心配した声が背後から聞こえる。大丈夫だ! 俺は毛虫を踏み潰し壁に背をつけ座り込んだ。


「すまん。少し体が痺れている。休ませてくれ」

「わかった。あの毛虫のせいか?」

「たぶんな」


 さて、魔石の回収を……。


「……何か出たね」


 カルーが足元を見ている。そこには紫色の斑点があった。


 パープルビードル ★☆☆☆☆ 飛毛針(麻痺)


 キグルミ鑑定で見るとこんなんでました! 体がチクチクしたのはこれのせいか。見えないほど小さな針を撒き散らして、よってくる人やモンスターを動けなくして食ってんのか。


 パープルビードルのキグルミを持ち上げるとカルーが後ずさった。


「キロウくん、半径10M以内には近づかないでくれ!」


 カルーが毛虫嫌いなのはわかった。



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