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序幕
台風で暇なので、軽い気持ちで書いてみました。
次回更新があるかは不明です
運命を呪う事は有る。
十八年しか生きていない俺でさえ、少なくとも二回、このクソったれな運命を呪った。
だからだろう。
俺の身体は呪術がよく馴染む。
普通の人間なら触れるだけで発狂しそうな、混沌として、そのくせひたすらに真っ黒で、そして悪魔のように優しい──そんな呪いが頭のてっぺんから足の指の先まで、休む事無く循環する。
気が付いた時、もう既に俺は人間ではなかった。
それに気付いた時、俺は人間だった頃の名前を捨てた。
今の俺は、ジャック。
斬り裂きジャックだ。