弱虫毛虫
掲載日:2013/11/17
「さようなら」私は、昨夜、貴方に告げたはず。
だけど、何で会社の前で待ってるの?
私の言った意味、分かってる?
「さようなら」が別れる意味だって伝わってないってこと?
ははは・・・
「君、ストーカー?」
「・・・。」
沈黙かよ・・・。
おいおい、君、理解に苦しむねえ。
私は、二年間を付き合ってみての結論よ。
今更、考え直す気は毛頭ないしねえ。
どうしたいの?って感じ、そして又、そのウジウジした態度が嫌なんだよ。
君、分かってる?自分が弱虫毛虫だってこと。分かってないでしよ?
「私は、弱虫毛虫が大嫌いなのよ!」って叫びたいが流石に出来ない。
好きな時期もちゃんとあった人だしねえって情け心が出ちゃったりして。
「何か用?」
私は、再び問い掛けてみる。
「・・・僕は、強い君が好きなんだ。結婚してください・・・。」
街の騒音で消え入りそうな声で答えた弱虫毛虫の勇気を初めて見た。
弱虫毛虫のプロポーズ!
「・・・。」
今度は私が沈黙してしまった。
そして、弱虫毛虫の勇気に涙が零れる。
不覚だった。弱虫毛虫のプロポーズに涙を零すなんて思ってもみなかった。
私は、その時、悟った。
弱虫毛虫のこの言葉を待っていたのだと・・・




