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#06 薬は飲むもの、呑まれるな

朝、とりあえず起きて、ボサボサの被毛を整える。朝8時。学校の送迎バスに乗りに行くために駅に着いた。そのあとダチのハルトと合流してバスに座る。


「成績落ちてない?」ハルトに心配される。提出物はしっかりしてる。さて今日も頑張るか。左腕を見られる、相変わらず青い。「ダイジョブー」ハルトがやれやれと言う。


おっはよー!と晴哉と集合する。ライブスペースの次の開催地の紙を渡す。アングラ界隈だからね。朝食に炒飯を食べる。お母さんは仕事だから朝食代を置かれている。それから授業に出る。今週は土日月が休みだ。「連日注射して痛くない?」と晴哉は言う。シーと言った。エナメルバッグをかついで教室に戻る。


金曜日夜、晴哉とハルトの2人が居るので、メジャードラッグを3人で飲む。晴哉は嫌と言いつつ飲んでいる。前に針か紙と言い続けたのでやっと飲んでくれた。テキトーな音楽をかけ、3人でじぶんなぐさめをする。朝5時。俺らは駅に向かう。「なんかクスリの効きが悪くなったなぁ」と1人で口にする。まだ乗客が少ないので、3人は酩酊感のまま、元口駅に向かう。


上りの快速の始発に乗り、上田駅の手前で下車。母親に新しいパスネットをくれとメッセージを飛ばす。俺らはネカフェに入りそれぞれの個室で半日過ごす。俺はひたすら注射し、じぶんなぐさめをする。カバンの中に針入れがあり、そこに入れてシリンジは拭き取って片付ける。きっとぐるぐるになっているので寝直す。メッセージを見る。退出10分前だ。なんとかシラフにして部屋を出る。


「じゃあ行こっか」俺らはネカフェから出て歩いて行く。まあもちろん晴哉とハルトに担がれて行きます。ライブスペースに到着。みんながこっちを見る。「おはよう、やまちゃん」最近効きが悪いと言ったらもう一セットくれた。半分はカバンにしまい、口に入れるためのシートを含む。俺は錠剤をもらい、砕いて飲んだ。


気がむくまで飲んでたらいつのまにか朝だ。「やまちゃんってそんなに精力あったっけ」と誰かが言う。あたしとエッチしよーなんて言われてこんにゃくを出してもらいズシズシする。流石に晴哉とハルトに、え?って感じに見られた気がする。俺は楽しければいいと思い、俺はーーー


気がついたら家の布団で寝てた。誰もいない。書き置きには、元気になれよーと書いてある。何日が経過したんだろう。壁掛け電子時計には水曜日と書いてあった。やば!起きたのでメチルフェニデート徐放錠を飲み、学校に出発する。


3限「おはよー」大和今何時だと思ってるんだよ、とクラスメイトが言う。俺は席につき、置き勉した教科書を読む。俺は、腕がちょっと痛いな程度を思い、授業に勤しんだ。


ランチ。購買でラーメンを買って窓際の席に座る。ハルトが「まあ、土曜日の夜にもキメてたから休んでもなにも言えないんだけどね」と、火曜日なにしてた?と聞く。大和はぐーすか寝てたと言われた。俺って記憶障害?と思った。明日は学校の調整休だ。


学校が終わり、晴哉とハルトは寝具を取りにいったん帰った。3時間後全員集合した。3人で酒盛りをする。母はデートに出かけてくると言って明日の夜帰ってくるらしい。それぞれ順番にシャワーを浴びる。晴哉が一番先、次がハルト、最後は俺だ。まあモッフモフの俺が後に入れば排水溝の掃除が俺がやれば済むんだけど。

お風呂が順番に回ってくる。俺は、お風呂に入る。まあ、シャワー浴びてそのままベッドに横になる。うとうとしてると鼻をつままれた。「ふごっ」目を覚まし床に枕を置いておく。「そう言えば大和、君にあった時の感じ優しい大和はどこ行った?」と晴哉が聞く。えーっ。


夜。音楽を流し、そのまま寝落ちする。「お客にマットをひかず寝させるつもりか」とか聞こえた気がする。夢を見る。学校の健康診断で腕が傷ついてることを指摘される。自傷痕と言い訳つく。


「ふが」朝食を食べに行くぞとハルトが言う。メチルフェニデート徐放剤を飲み出発する。イタリア料理店に入る。俺らはパスタを食べる。ラーメンもいいけど。そのあとはそれぞれ解散になる。


土曜日。2人は来ない様なので1人で出発前にキメこんで出発。海佐市営地下鉄で元町まで移動する。なんで地下鉄の周りになにもない畑が広がってんだよ、と突っ込みたくなるほど畑だ。黒いバンが止まっている。運転手は俺とわかると車に乗せてもらう。


カーテンが閉まっているのでどこに向かってるかわからないので、寝る。しばらくして着いたぞと言い、おろしてもらった。電柱に戸田と書いてあるので戸田駅の近くに来た事がわかった。そのままライブスペースに下って行く。携帯に着信があり、誰だろうと出た。「どこ行ったの」と晴哉が電話してきた。今日は違うクスリを試してみようと思う。テキトーにジャンキーなものを指名した。「大麻?」「君なら大丈夫」と言われ、火をつけた。よくわからない感じになって、そのまま眠りにつこうとした。よくわからないぐるぐる感がし、その場で倒れた。ドサって音で周りは振り向いて、俺は仮眠スペースに移動しぐーすか寝た。


「探したぞ」とハルトが言う。「なんか変な匂いするけど」えーっとねえ。「それよりぐるぐるしてるよ」と、自室にこもった。


やっぱり大麻は合わない。LSDの方が合う。今日はLSDでいいか。母親が咳止めというクスリを持っているのでちょっと飲んでみた。母親の部屋をノックし、咳止め飲んでいいか聞いた。実は母親もジャンキーだ。母は毎週キメるんじゃなく、月一で決めるみたいだ。針とシリンジなんて親が持っている物を分けてもらい打った。


「おはよー」朝だ。お母さんがお金を置いてくれているので、朝食を購買で買う。


「大和なにしてたんだよ」


「え、るえすディ」


「は?」


晴哉が口をこぼす。学校でLSDをネタにしてしまった。「まあ、今週末は会員制クラブだから」くちやわらかにして。「会員制クラブなのって警察のガサ入れが入ったの?」うんうんと大和が言う。結構な人が逮捕されたらしい。「大和なぁ、本当だったらお前逮捕されてんぞ」ハルトが言う。逮捕というワードに講堂に集まった朝食組が一斉にこっち見る」「ああ、彼女が飲酒運転で捕まっただけだよ!」言い訳おつ、とハル達がこっちを見る。いまだに手にお盆を持った人達が「どこの女だよとこっちをみている」


「会員制クラブに入りたかったら俺と一緒なら来れるよ」2人は俺の行動が気になるというのでついて行く事にした。「おはよー」後ろから光輝パイセンがやってきた。「そう言えば休みの日に晴哉の家行っても遊びに出かけてるって言うからどこ行っちゃったんだと思う」残念ながら晴哉俺が持ってると言った。「この子が新しい好きなこ?」と光輝が俺に聞いてきた。


授業はテキトーに聞き流し、帰りの支度をする。晴哉とハルトに断薬しようと持ちかけられたが、ツテが捕まらない限り辞めないと思ったが、テレビで会員制クラブの元締めが逮捕された事がでかいテロップで映されてた。覚醒剤取り締まり法何条か知らないが、メッセージが届いたのを見る。次回開催地はーーー


土曜日早起きし、メチルフェニデート徐放錠を飲み、ハル達と温泉に行く。「会員制クラブはどうしたの?」たまには行かないのが有りかなと言った。「旅館予約しておいたから、と晴哉が言う。ハルトが俺の荷物を検査する。着替えとタオルしか入ってません。今各地で最近改正された薬事法がどうのこうのでクスリが足りなくなりそうなので、ちょっとは我慢してみようと思った。


道を明後日の方角を見ながら歩いていると、、?「あ、大和」元親父が居た。「彼氏2人もいて元気だな」2人は首を振った。元親父が指を注射する様に見せかけて、俺がやってんの?と聞いたきた。「やってないよ」と首を振った。それにしても顔付きがジャンキーな母に似てるよなっていう。え?


旅館についた。スゲー、これが旅館かよ。初めて見た。客間に通されて机を囲んだ。「とりあえず、酒でも買いに行こう?」と言った。でかいたぬきとでかいトカゲの3人で買いに行けばいいかもね。旅館の地下にある酒類自販機で、500缶を書い、部屋に戻った。


お風呂入りにいこーとハルトが言う。旅館備え付けのタオルと、バッグを持って移動する。「ウィンナー見せて」「大和、前に見ただろ」え?と俺が言う。2人は服を脱ぎ、俺も遅れないようにする。「大和、それって」ああ、これは、ターー


部屋の鍵を渡してもらい、俺は部屋の風呂にお湯を溜めた。絶対バレないって思ったのに。とりあえず全身アワアワにする。


「はー」とりあえず、でかいため息をつく。気がついたら服しかないリュックをひっくり返した。入ってないってわかってるのに。インターフォンが鳴った。身構えをしてしまうほど悪いことをしているのはわかっている。穴から先にはたぬきとトカゲが写っている。「はよ開けんか」とりあえず、開ける。「ま、ビールでも飲んで気を紛らわせよ?」とハルトが言う。机の脇には散らかった服が転がっている。「大和が何探してたか大体わかる。いわゆるLSDっていう最近取り締まりが強化されたクスリだろ?」


服を雑に鞄にしまい、床に寝そべった。そのあとはよく覚えていない。


「ねえ、朝だよ」体が揺すられる。晴哉なんて朝早く起きて勉強なんてしてるよ。と、言われた。あ、空に金魚が。捕まえようとしているのに手が空を切る。海の中。ライフジャケットを着ているはずなのに海の中に沈んでいく。息苦しい。「起きろ」とハルトに気がついたら鼻を押さえられていた。「もー起きる時に鼻を押さえないでよ、自分で起きれるから」半分以上嘘。朝食に行く。今更いうけど、背中の茶色い被毛のところに⭐︎マークが書いてある。だから、公共浴場とかに行けないし、連れて行ってもらえない。


「朝食行くぞ」とりあえず手短な食べ物を乗せる。ジャンキーじゃないまともな朝食を食べ1人涙を流す。親父が居た時は親父の手料理が食べれて毎日美味しかったのに男に寝取られてろくに家事もしないお薬ばっかり飲んでいる母が居るせいで、俺が家事をやってるので、数年ぶりに美味しい食事だ。


「じゃあ、朝風呂入って帰ろう」と俺に気遣って個室風呂にしてもらった。「はえーこれが温泉かぁ」あ、金魚。「ねーハル達、お風呂に金魚いるんだけど。「じゃあ網ですくっておくから、どこにいるか教えて」とハルトが言う。金魚がいなくなったのをみてお風呂に入る。「金魚ってどれくらいの大きさ?」えーっとねこの前の鮎くらいと答えた。「まだこの中にいる?」居ないよ。「ふご」風呂釜で寝ると窒息するよ。とハルトが。なんかリアルな夢だった。


それぞれ汗をシャワーで流し、明け方の空を見る。


触手が攻めてきた!身動きができん!あ、そこに… 「何回寝落ちするの!」晴哉が呆れる。寝落ち気味な俺を背負って服に着替える。「ナルコレプシーじゃないの?」俺は寝ている感じはしないんだけどね。


部屋に戻ってきた。部屋の中を大群のサメが泳いでいる。「サメがいっぱいいるから廊下で待ってる」荷物を持ってくるよう伝えて、廊下の椅子に座る。頭を叩かれた。「何回寝落ちすればわかるの!せっかくの温泉旅館なのに!」「え、俺寝てないんだけど」ハルー怒らないで。


俺は忘れていたメチルフェニデート徐放錠を飲み、駅まで歩く。おいしーものがあちらこちらで売っている。「お腹すいた」お財布と相談し、下山する。歩いていると何台ものシャトルバスに追い抜かれる。「なんでシャトルバスに乗らないの?」ハル達に「寝落ちするから」と言われて、内心謝った。


乗り換え要らずの海佐中央行きの各駅停車4両編成キハ150系の運用だ。お互い寝るねと言って寝落ち、あれ?「おっとっと、金魚だ。どこでも現れるな。あ、コイ。急に息苦しくなってきた。目を開ける。「また俺寝てた?」まだ2人は寝ているようだ。晴哉の鞄の中をハトが突っついている。手で追い払おうとしたら、被毛をむしられる。痛い!とりあえずハトを〆ておく。気がついたら外が水没している。窓をいっぱいまで閉める。手頃な窓を全部閉まる。リュックサックをからにし、空気を吸う。


「大和?」ふと見知った声が聞こえて口で呼吸する。「なんだい?」最近、寝過ぎじゃない?とハルトが言う。晴哉も頷く。えー俺は金魚と戦ってたんだけど。


海佐中央、海佐中央終点です。3人は家に帰る。電柱が傾いている「ねえ、あの電柱折れそう」と2人に問う。「え?」「まあ、帰ったらキメる」思考がおかしいのか?。「あ、バス。」


お家に到着。睡眠負債を回復すべく、友人がいるのを気にしないで寝る。LSDをキメるより先に眠りがやってきた。「わぁ!」目が覚める。変な夢見たな。晴哉とハルトがこっちを見る。「どしたん?」俺は目を覚まし、コーヒーを煽った。窓を開けようとしたらサメが入ってくるのでガン!と窓を閉めた。「サメが入りそうだったから」


意識を保つために、LSDを服用する。ふぅ。「で、どこまで話したっけ」2人が呆れる。突然寝落ちして、ふと起きるからこっちもドキドキだよと言う。「やっぱりナルコレプシー?」机の上にある、メチルフェニデート徐放錠を調べる晴哉。「ADHD?」と俺に聞く。「多分そう」最初の頃は親父が一緒に来てくれて、すぐに診断降りたんだけどなぁ。


俺は2人が帰ったあと、夕食を作り、デート相手と3人で飯を食う。「みこちゃん。痛いことはしないから」母がいつも通りご飯を残す。「アルトくん、部屋で待ってるね」残飯処理をする。そろそろ家事してくれねーかな。


アルトとか言うれされさと、母がお風呂から出てきて、服を洗濯機に入れる。そのあと流れで俺は服を洗濯機に入れ、洗濯機をかける。そのあとは布団に潜りハルトと晴哉と通話をする。まあ、いつも通りだ。


部屋の中を金魚が泳いでいる。捕まえようとしても空を切るだけ。そのうち眠くなってきて寝落ちする。朝6時。アルトとか言うやつが俺の部屋に来る。「俺にも打ってや、クソガキ」仕方ないので、たまたま残りがあったサイレースを静注してやる。「誰がクソガキだよ」と言い、アルトというれされさを廊下に引っ張り出す。「眠れない時にとっておいたのに」朝食代として、貯金箱から500円抜き出して、バス停に向かう。


「おはよー」とハルトに声をかける。「朝さ、母の彼氏がさ」

バスの中でひたすら言いきってリクライニングを全開する。「ねえ、大和」後ろからリクライニングもどせ、と言われた。仕方ないので、元に戻した。腕を見ながら1人で歴戦の勇者とか言い捨てる。


ハルトと一緒に帰る。「LSD以外で」わかったよ。家に着くと相変わらず、アルトとやらが廊下で寝ている。「そんなに睡眠不足だったのかな」「あら、大和おかえり。母さんこの寝ているアルトの家に引っ越すことになったからよろしく。家賃はなんとかしてね」親に捨てられた瞬間だった。「は?」ハルトと一緒に部屋に入る。「ねーあいつなんなん?子供置いて家出するなんて」「じゃあ俺と暮らそうぜ。おれんちなら部屋空いてるし」「薬物はどうすればいい?俺はこの家に住み続ける予定だが」「じゃあ、俺が大和の家いく。ゲートキーパーになってやる」家の冷蔵庫を開ける。今朝開封した食べ物や野菜を食べる。「大和の手料理楽しみー」


俺は被毛カバーをつけて炒飯を作る。自分用、っていうか昔の親父が愛用した中華鍋で作る。まあ、油層はだいぶ前に剥がしちゃったけどね。「おいクソガキ、何テキトーなもの打ってるんだよ!」ちょっと待っててハルト。「はいはい、砕いたLSDね」コップに水入れて、水でLSDを溶いて静注する。「おーきたきた。みこーいこーぜ」「はーい」


あ、虫だ。「ねー殺虫剤持ってきて、俺の部屋の2番目の引き出しの中に置くタイプの殺虫剤入ってるから」はーい大和と言いながら部屋に行くハルト。「持ってきたよー」壁に虫がいるのでスプレーをかける。「できたー」ハルトと残った物を眺めていただきますをした。「そう言えば大和」何?「ジャンキーの扱い慣れてるね」まあ、昔から打ってるから、と返事した。


ご飯を食べ、部屋に戻ってお酒を飲む。「そう言えば大和、お酒って静注したことある?ないよね」ないない、あんなの注射したら急性アルコール中毒で倒れちゃう。首を横に振った。


そのあと2人は解散し、俺は部屋の掃除をーしないけどな!雑多な部屋の中でノビーをした。俺はコンビニで買った南京錠を元母だった部屋にかけた。俺はみんなが捨てていく。


親父が捨てなければ、母に置いてかれなかったら、俺はどうなってた?今頃LSDなんてキメてなかったはずだが、どうしよう。そろそろ真剣に仕事を考えるようにする。


LSDは会員制クラブでもらえるし、俺の障害年金で賄えばタイテーいいし。ガッコーやめておばーちゃんちに引っ越そうかな。そう言えばおばーちゃんおじーちゃん死んでたんだ。1人で泣き叫ぶ。「もしもしハルト」


「同居する家を探して欲しいと、俺じゃなくても」ハルトがいい!


気がついたら朝だ。ハルトと通話したのは覚えているが発信履歴に残っていなかった。幻覚かなぁ。メチルフェニデート徐放錠を飲み、今日は会員制クラブの日だ。そんなのより、薬に蝕まれてる体をどうにかしないとな、と思いつつ集合先に行ってしまう。月会費1万の会員に登録してある。ナンバープレートを確認して車のドアを開ける。


会員制クラブのメールを登録してある。前の元締めが逮捕されて、たまたまいなかった副会長が今の元締めだ。薬機法が厳しくなっても、税関はフツーに通るので誰が頼んでも大丈夫とは行かない。元締めその2が家で化学反応させて作っているのでみんなが飲めたり吸える。


咳止め薬と紫色のパッケージに書いてある物を渡された。飲んでみ?と言われ、飲まないことないなと言うことで飲んだ。


意識があれからない。横向きでグースカ寝てたようだ。リズムよく音が聞こえる。そろそろ出発するとのことで起こされる。俺ら少数は会員制クラブの車に乗って移動する。とある駅前で降ろされた。とりあえず駅名標を見る。南港駅。大体の帰り道はわかった。山田川海浜鉄道だ。快速の山田川行きに乗り、山田川から特急に乗り換え2駅先の海佐中央に戻る。


まあキメる薬はもらってきたので小さなバイトを始める。潜入調査1日だけで10万とか言う黒そうなバイトを探した。潜入調査?まさかね。とりあえず応募したら選考に通り面接だ。


「君なら高給が見込めそうだよ。腕の傷を見る限りーーー」


ヤーさんのバイトだった。会員制クラブのメンバーとして、その例のブツを渡してそのクラブにいる間は好きなことしてもいいとのこと。毎週土日に取引をする。


明日はガッコー。家に帰り独りだけになった部屋を見て、「おじいちゃん、おばあちゃんごめんね」とだけ言い残し戸を閉めた。


バイトがうまくいき、会員制クラブのメンバーとしても、流通末端としても、学生身分としてもまともに立っている。「ねー大和、最近何してんのー?」といとこが言う。家には入らせるわけに行かないので、いとこのお家に行く。あ、金魚。蛇もいる。「ふご」どしたん、大和?と顔を覗かれる。「もしかしてまた寝ちゃった?」時計は3時間たった。「病院紹介しよっか?」年上のいとこが言う。「そー言えば、みこは今日は来ないの?」みこなんて知らない。あんなくそババァ。「えーっと」


いとこの家でまともな食事をする。そのあとはいとこの送迎で帰宅する。「もう、一体なんなん?」家に入る。キッチンに行き夜ごはんを仕込む。今日はおでんにしよう。会員制クラブに行ってたら季節感忘れるわ。台風がやってきた。突然大雨が降り、風も強くなってきた。ま、どうにかなるしょ。俺は部屋に篭り、寝るを攻撃表示にし、布団に潜った。


月初。もう10月なんだ。早いね。突然休学を言い出したので毎日晴哉とハルトがやってくる。家の玄関に電子ロックを採用し、暗証番号を2人に教えた。


休学中に毎日授業を晴哉が教えてくれる。晴哉達が授業終わりから帰宅し、そのあと家庭教師みたいに教えてくれる。対価はビールサーバーだ。


ふと、文字を見るとみみずみたいにウヨウヨするので目を擦る。「は、晴哉、殺虫剤」え?虫いる?って感じにきっと見ている。「どうしたの?」ほ、ほらここに虫がいっぱい。授業は中断。また明日来るねと言われ「ちょっと眼科紹介するね」と言われた。薬剤性精神病なのは理解している。


虫がウヨウヨ。常に殺虫剤を持ち歩く。金魚にも殺虫剤。虫は無論。


黒いバンからアタッシュケースを受け取り、会員制クラブの人に渡す。そこからは人数分にヤクが整理されていく。俺はバンに乗ったヤーさんに渡したと伝え、他のヤーさんが集まる会員制クラブに戻った。


「薬は飲む物。呑まれるな」


と会員制クラブの誰かが言い残した。

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