#05 自称無性愛者
どうしよう、バイクがパンクした。この機会にバイクをやめ、ないか。ロードサービスに電話してタイヤを交換してもらう。セロさんの残したお金で払う。ワンコインでよかった。光輝がバス停で待っている。「おれ、ヘルメット買ったんだ、オーダーメイド」そんなこと言うトカゲを後ろに乗せ学校まで走る。ツーリングクラブのメンツが駐車場に立っている。「元気してるか?」とか当たり障りのない会話だ。俺らはカバンを持って教室に入る。「あれ、昔のセット品がそろってんじゃん、付き合ってるの?」ないわ。俺は後ろの棚の上に俺と光輝のメットを置いた。そろそろ俺らも大学をどうのこうのしなきゃいけないのか 授業が始まる30分前。「え?君誰? えーっと後ろの扉から声を掛けたらいいんじゃない?」俺はぼーっと課題を見ている。「晴哉君」「たぬたぬ、教室よくわかったな」「だから俺はハルトだってば」どした?「俺ら残り半年だけど部活を開こうって思って」はあ。「先生も見つかったよ 1年の緑先生」熊の先生か。緑先生ってマイノリティ?話は聞いたことないけど。「そうらしいよ 20年間付き合ってる男の人がいるみたいで」どこから聞いたんだよ。「たまに保健の授業で2年の教室に顔を出すけど」え?まあいいっか。「たぬき君でっか」光輝が来た「ちなみにこいつはゲイ。俺の事何回も告ってくる奴」物言いが悪いぞと足を尻尾でポンポンされる。「部活ってよりみんなに知ってもらうための講義を俺らが開けるといいんだけど」俺らは購買でといい授業に戻った。
3限。ホームルームのはずが先生が来ない。緑先生が入ってきた。クラスが騒がしくなる。「今日は―――」みんな集中し授業を受ける。みんなこれくらいの集中で授業受けろ。マイノリティについて30分語り明かし、中期から後期にかけての授業のパンフレットを渡した。「あ、そこのトカゲ君。ちょっと来てもらっていい?」え?俺?クラスが騒がしくなる。「なにやらかしたの?」と全員が言う。「なんですか?緑先生」知ってると思うが――と声を掛けた。これで確証に変わった。「ごめん、名前なんだっけ」「晴哉です」「ハルト君から話は聞いている。恋で悩んでいるのね」恋で困ってるとかわからないが、告白されてもよくわからない。「晴哉遅いぞーなにやらかしたん?」緑先生がちょっと借りると言い、俺は二年の教室により、授業中のハルトを借りて図書室に来た。「ズバッと聞くとこの学校は男子校だけど君の周りで認知されてないマイノリティーー」俺とハルトは先生の話が長くて二人そろってあくびをした「じゃあこれくらい」教室に戻るついでにハルトに話しかける「なんで緑先生俺が」ああ俺が話したとハルトが。なんで知らない奴に名前と性癖ばしてるの。
外部講師として残りの半年は部活ついでに講習を開くとのこと。「じゃあまた」俺は光輝を呼んで帰路につく。家の前に健太郎さんが居た。「モフッター消えてたからどうしてるのかなって思って」俺はごめん今話せないんだ。と言って家に戻った。熱かなぁ「元成、体温計は?」テレビ見ながら尻尾を器用に扱い、あっちと尻尾が指す。体温計を口にはさんで10秒、20秒、30秒、ピピっ 38,9 お財布を持って近くの内科に入る。平熱を書いて診察を受ける。「よく来てくれてありがとう とりあえず、のどの薬と飲み薬を出すね」おれはもう子供じゃないのにと思い、飲み薬とのどのお薬を受け取る。バイクに乗り、家に帰った。「ただいま」部屋の前に熱と書いて眠りについた。
朝だ、解熱剤が効いている。体温は37.6。平熱だ。だるさもなくフツー。健太郎さんが玄関の前でハヤブサをまたいで待っている。その横で光輝が、それで元気ーと言いながら光輝と出発する。健太郎さんにこの前は風邪をひいていたのでと、言った。光輝とニケツして学校に向かう。玄関の前でハルト君が待っている。おっはよー。講堂でみんながわちゃわちゃしている。「俺はラーメンかな」ハルト君がもぐもぐ隣で食べている。「なあハル」ん?「なんか俺でもよくわからないんだけど先輩と一緒にいると落ち着く」よかった。図書室に行く。気が付くといつもと本が増えている。昼寝スペースが新しい本で埋め尽くされている。「あ、緑先生が持ってる本だ、去年担任だし、部活の時鍵を取りに行くときに大体見た」詳しいな。授業開始の予鈴が鳴った。二人は業間休みで、と言いそれぞれの教室に行った。「晴哉君なら有名大学に行けるかもな」そうなの。俺は、何考えているんだろう。成績優良児だけど。
「ハル~友達連れてきたよ」「え?」レッサーパンダか「どうも」感じが優しい少年だ。「先輩。直感で当ててください。」?!えーっと まず名前から教えてほしい。「俺は大和」「じゃあ、大和は、、、俺らともしかして一緒?」「あたり」とりあえずコーラを買って大和とハルトに渡す。「先輩ありがと」ん。じゃあまた後で話聞かせて?と三人は教室に戻った。「教室から見てたんだけど、好きな子でもできた?」こーき、、、ただのダチだし。連絡先には たぬきだの レッパンだの 交換した。授業でわからないことはすぐ聞くを繰り返すうちに前期の通知表がおーるAだった。
アセクシャルたちの親睦を深めるために釣り堀に来た。集合場所は川越駅の釣り堀だ。おれはバイクで行き、二人は循環バスで来た。釣り堀を見回る。あ、ツーリングクラブ卒な元部長が缶コーヒーを片手にぼーっとしている。またかよ。 三人はそれぞれルアーをたらし、雑談にいそしんだ。池の反対側の狼が顔を上げる。気にせずレッパンとたぬきと魚を目で追う。「わー!」けっこうでかい鮎が連れたのはハルト。大和君が俺と一緒に魚を追う。――1時間後、やっと俺の魚が釣れた。二人は鮎の塩焼きをお預け食らって腹を鳴らしている。おまたせと言った瞬間に二人はかじりつく。お腹空いたから食堂でも行くか。振り向きざまに元部長を見るとその場にはいなかった。
川越駅の近くのカフェに寄ってコーヒーを飲む。「恋愛って何だ?」大和が口をこぼす。哲学かよ。二人は外を見ながらため息をつく。「そういえばハルトと大和ってどんな関係?」俺が聞く「中学からお互いの悩みぶちあける仲間。あと2人くらいいたけど、別の高校いったから」もしかして万人受けしそうな二人だなとみていく。「あ、晴哉その目は」「多分俺ら男女とも告られたことがあるんじゃない目じゃないかな」その通り。この後はバイクで家に帰る程度しか考えてない。ハルトと大和がそろってあくびする。
途中で本屋に、と言ったが、川越駅周辺には畑と釣り堀と少数なカフェ、フランチャイズなイタリア料理店くらいしかない。俺は海佐中央駅で待ってると伝え二人と別れた。
高速道路が混んでいる。15キロ先まで渋滞しているようだ。「もしもしハルト?」高速道路が渋滞してると伝えた。1時間後到着。「待ったね、ごめん」二人で輸入もんの本屋に入る「紀伊国屋書店って書いてあるね」それぞれ見たい本の前で立ち止まる、いやみんな一緒にある一角に立ち本を見る。マイノリティだって。
本屋の喫茶スペースでまたコーヒーを飲みながら本のページをめくる。LGBTだって。「なんでレズゲイバイトランスなのかなぁ」「有名どころ気取っちゃって」たぬたぬとれされさがそれぞれ言う「俺は最後に+を付ければ何とかなるんじゃない?ゲイの中にもいろいろあるんだってね」でも、、、「どこかに性的欲求がわかないとか書いてないかなぁ」と3人でそれぞれ買った本を見る。一応は書いてあったがあんまりよく理解できなかった。ビョーキじゃないのは確かだった。
「俺よくわかんねー」
とたぬたぬが口にする
じゃあ帰るか!と俺がとりあえずいう。「親睦を高めるために俺んち来る?」とれされさが言う
「おまえんちどこだよ」
歩いて少したって所に件の一軒家が立っている。おかえりーと中から声がする
大和の部屋に案内をされる。ドアの前にはペンキで塗られたような立て看板が立っている。開けるとそこには?
「まって、部屋掃除するから」
「ま、いいじゃん男なんだし。」
と、ハルトが言う。大和が部屋掃除するとか言って10分が立った。
「おーい開けるぞ」
そこにはベッドで昼寝をする大和の姿。なんで寝てんだし! ハルトが尻尾をいじくる。
「ひゃ!」
無事再起動を果たした大和。「寝てるなら俺ら帰るぞ」
天井から床まで漫画や参考書が並んでいる。時々家族の思い出とみられる本が置いてある。「みていー?」俺が本を開ける。中学生になってきたとたん隣に立ってた人がそれ以降のアルバムには登場していない。
「ごめん。聞いていい?」
「ん?」
ベッドに腰掛けている大和に声を掛ける
「親父って?」
「ああ、こっそり30年くらい男の人と知り合ってたらしく、突然母ちゃんに別れを告げて離婚したんだ」
ドアがノックされる。大和がドアを開ける。
「あ、ありがと」
3人分のコップとコーヒーの紙パックが置いてある。俺としてはもう飽きた。
「悲しいこと聞くけど大和、親父さんがいなくなってどう思う?」
「あー俺としてはセクハラ魔が消えてよかったと思う」
ふと大和を見ると布団で寝始めた。夏の陽気が差し込む。
「大和っていつもこんなん?」
「そー。起こしたければ鼻をつまめば起きるよ。今日は疲れたし書き置きして変えろっか晴哉」
立ち上がろうとしたら床に転がってた空き缶を踏んでしまった。カランと軽い音を立ててベッドの下に転がる。かろうじてある机の上には、なんか知らない薬や粉末がたくさんある。名前は書いてあるがお前もこんなに頑張ってたんだ。大和が音に反応して目を覚ます。
「おはよ」
おはよじゃねえよ、何時だと思ってるんだよ。このれされさめ
「どこまで話したっけ」
ハルトと二人であきれる。盛大なため息を二人でつく。
本棚にある性と性別の本を斜め読みする。
「何飲んでるの?」
「え、ビール」
それじゃなくて机の上にあるやつと指差しする。
「パーティドラッグ」
ハルトと「え?」って顔を見合わせる。
「あれだよ、パーティドラッグあれば男女関係なくヤれるんだし、性別気にしてるわけじゃないし、恋愛感情もパーティドラッグあればごまかせるし」
「そういう大和はこの薬どうやって手にしたの?」
「言えない」
「使い道は?」
記憶失うまでキめてその後は流れに乗せていくだけと大和が言う。
「てっきり体に病気があると勘違いした俺ってバカだ」
「いや、ある」
あると言って見覚えのある金色のシートに入っている薬を見せた。たしか―――
「その薬知ってる、知り合いが毎朝飲んでいる、確かーメチルフェニデート」
「で、そこに転がっている粉薬とその丁寧にPTPに包んであるその薬っていわゆる」
「あー!かえったかえった」
ハルトと二人で家を出る 「なんかすごいもの見ちゃった」
「俺も知らなかった」
次の日フツーに学校に行く。生徒玄関でハルトと大和を待つ。二人ともおはよーと声を掛けてくる。ふと横にハルトが連れていかれる。
「だから俺にラブレターなんて送っても俺から返事なんて返せないのお前知ってるよな?!」
ハッとする。なんなんだ。
光輝がついでにやってくる。
「あの後輩なんでそんなに怒ってるんだろう」
お前は知らないことだから置いておいてあげて。
土曜日 電柱のそばから大和をハルトと一緒に観察する。はだけた服と短めの半ズボン。海佐中央駅から、餅鍋号に乗車する大和。俺らは追っていく。神殿駅で大和は降り、反対側に停車中の快速に乗ったふりして一回降りる。「マジなんなんだよ」後続の各駅停車に乗車し、次の新田駅で降りる。パスネットを改札に吸い込ませ下車する。商店街方面に向かって歩いて行った。カフェに入りしきりに時計を確認する大和。ちょうど午後6時になり、移動を始める大和。どこかの建物に入り地下階段を下る。「何してるんだろう」大和が開けた扉の向こうから耳が痛いような音楽が聞こえ、俺らも入っていく。大和がどこかに紛れる。「おにーさん、あたしとえっちしよ」俺に声がかかった。ハルトなんてハードなウォッカなんて飲み始めて周りの空気に同化していく。
それから時間が過ぎ、仮眠スペースでエッチをしている大和がいる。男のウィンナーを食いながら女のこんにゃくにまたがってずしずし言わせている。「なんて奴だ」俺は見なかったことにし、耳が痛くなるDJの前で気が遠くなるまで酒と音楽に耳を傾けた。
朝5時。急に静かになったのでさすがに違和感で目が覚めた。ライトがきらきら光っている。みんなは酒におぼれて眠っている。そろそろとみんなが退出する。仮眠ブースの大和が男と女と一緒に外に行ったのを確認した。「いくぞ」「っていうかハルなんであんなに酒飲んだのにざるなん?」俺は黙って追跡活動をした。
月曜日 なんかハイテンションな大和。口からかすかに酒の匂いがする。ハルトと一緒に登校してきた大和。「おはよ!」
朝食が購買で売っているので三人は身を寄せた。
「土曜日何食った?」とハルが当たり障りのない言葉をかける
「土曜日何食ったか覚えてない」
そりゃそうだよね。
「海と山しかないこの地域でみんなが行くとしたら川越駅の釣り堀だけどそのほかに名所あったら教えて」
「…」
「…新田駅のライブスペース」
二人は顔を見合わせる。すんなり教えてくれた。
「行ったことあるの?ハルトと晴哉」
「それが偶然土曜日」
もぐもぐと食っている大和が、チャーハンをぶちまけた
「え?」
「え?じゃねえよ、俺の顔にかかったじゃねえかよ」
「ウィンナーとこんにゃく、どっちが好き?」
「マジなんなんだよお前ら」
予鈴が鳴り教室に戻っていく3人組
昼飯の合図な鐘が鳴る
「飯だ!」と誰かが言う
光輝を連れて講堂の一番端 直射日光が照りつける席にトカゲとたぬきとレッサーパンダの3匹と俺が集結する
「だれ?」
「おれ、光輝」
「当たりよさそう」
「何が」
そのあと俺らはそれぞれ飯を取りに行った
「あついね」
「うん」
俺らはラーメンやチャーハン、カレー、からあげ定食など購入し椅子についた
「君たちもてそうなのに」
俺含め3人は顔を横に振った
「なんて奴連れてきたんだ晴哉」
え、特に考えてなかった。
俺らはそれぞれご飯を食べ片付けた。その後は定番の今週の予定を話した
「平日は晴哉と家までツーリング」
「俺は土日はあそこにいく」
「あそこってどこだよ」
授業開始5分前の予鈴が鳴る。
再び土曜。ハルトと俺は午後5時に大和の家の隣の公園に隠れた「おっし酒飲むぞ!」たぬたぬが小さくガッツポーズをする。夜を知らせる防災無線が流れた。またもや肌が透ける服と短い半ズボンをしたれされさが家から出てきた。公園では子供が仲良く遊んでいる。そのまま歩いて行くのを確認して向かう。海佐中央駅から快速の神殿行きに乗っていく。貫通窓からとなりの号車のれされさを確認する。神殿駅で次の対面接続の各駅停車に乗車し新田駅で降りる。腕時計は5時50分、6時が迫っている。二人のラインが鳴る。「ついてきてるのわかってるから、こそこそしないで」ハルトと二人で顔を見合わせて笑った。大和に追いついた。「れされさ、その腕どうしたの?」腕は何かが刺さった跡が青くにじんでいる。「ま、俺と一緒に居ればわかるさ」
ライブスペースに到着し3人でドアを開ける。「やまちゃんじゃん」と中にいる人が言った。「こいつはハルと太陽」と勝手に説明され、例の粉を渡されて消毒綿と注射器を持って仮眠スペースに到着。「二人は?」俺らは顔を横に振った。「じゃあ俺らは酒でも酔ってくるから」1500円を払い飲み放題を手にした「じゃあウォッカ500mlで」「おれはウィスキーの氷なし日本酒攻めで」椅子に座り酒を二人で飲む。大和何してるかな?またウィンナーを食べている。意識本当にあんのか?「やーまと!」二人は横になっている大和の近くによって酒を飲む。「切れてきた」と言って机コーナーに行ってプラカップをどかし腕に注射をしている。「うぉぉぉ!」やば、。「ちょっと大和ってば!」ハルトが言う。そのまま大和はハルトのズボンを脱がし萎え萎えなウィンナーをもみもみしている。「大和!」ぐるぐるお目目な大和はそのままハルトを抱きかかえて仮眠スペースにやってきた「痛いのは最初だけだから!」
「はーところおんなを友人で卒業しちゃった、、、」大和はどこかに行ったようだ。「ん」ビールを3人分持ってきた。「ところで俺何かした?」「おまえっ」DJが次回の開催所の説明をする。解散時間はまだ先だ。「ちょっと、俺もやってみたい」大和と俺は、へ?って顔になった。大和が手ごろの良い血管を見つけて勢いつけて刺す「あ、溶かしてないけどいい?」先に言えバカ!って顔をして大和を見るハルト。「なんだこりゃ左右も上下もわからねえ」俺が受け止める。「俺に貸して」と大和は言う。「よし」うつろな目をしたハルトを抱きかかえて仮眠スペースに到着した。「やまちゃん」周りの人が大和に何か渡している。「おうよ」財布から1000円札を出し金品交換をしている。「たすけてー」とハルトが言う。
椅子に座って寝ていたらいつの間にかハルトが俺に寄りかかっている。大和は仮眠スペースでズボンを脱いだまま寝ている。大和のウィンナーがこんにちわしている。時計は5時ぞろぞろとみんなが帰る。大和を起こし、ズボンをはかせ、新田駅に向かう。
そのままの波で大和の家にお邪魔した。「ただいまー」とぼそっと言い、大和の部屋についた。前は気付かなかった机の上の薬は大多数が消えていて、常用しているタイプだとわかった。ベットに横向けで寝かせて布団をかける。カバンの中から異様なオーラが出てくる。どう考えてもやばそうだ。寝ているふわっふわな腕を見るとにじんで紫色になった表皮がちょっとだけ見える。二人は大和の部屋にあった抱き枕を抱いて寝た。
「んー」上の熊猫が伸びをした。「俺はどうしておうち?さっきまでライブスペースにいたはずなのに?」俺はぼーっとした目を開けた。「おはよう大和」「やまちゃん」部屋にある冷蔵庫から朝ビールを三人で飲む「自称無性愛者だけど、自称なのはウィンナーとこんにゃくをずしずししてたのを見られたから。だけど、あれはどう考えても俺はクスリと言う名の興奮剤がなければあんな色目つくことはしないし、できないし恋愛感情もわかない。ウィンナーの人もこんにゃくな人も、多分薬がないとあんなことはしないだろうし」「弁明おつ」「ぬるくなっちゃうから飲もうぜ」500缶を開ける。俺たちは飲み終わったのでそれぞれ帰ると言って家から出る
「おはよー晴哉」
おはよ。いつも通り二人でニケツして学校に向かう。エナメルバッグをぶら下げた人が学校の前で座り込んでいる。「あれ、大和じゃん。」近づくとお目目がぐるぐるお目目になっていた。光輝と一緒に保健室に連れていく。鳥だけに鷹先生がいる。「えー、」って鷹先生もいっている。そのままベッドで寝かせた。「帰りに寄るんで」
大和が気がかりでなにも答えられずに授業が終わっていく。「今日は気を付けて帰るんだぞ」と先生が終わりの言葉をいって帰りを促す。大和に会いに保健室に行く。「多分大丈夫」ベッドから起きた大和は周りを見渡す。「またやっちゃった?」またやっちゃった。ハルトと大和は送迎バスで帰る。光輝は勉強で残る。俺は一人で運転して帰る。
「おかえりお兄ちゃん」ただいま元成。
また土曜日。れされさの家の前でたぬたぬと合流した。「おーい大和ー!」軽装で出てくる。「はい、ウォッカ」大和がハルトにボトルを渡す。ちびちび飲むハルト。三人で酒を開けながら海佐中央駅に到着する。今度のライブスペースは上田駅だ。ぞろぞろと6時前後にライブスペースにみんなが入っていく。「おーやまちゃんとハルと太陽じゃん」「はい、やまちゃんの今日の分」薬というなのクスリを受け取る大和。持参のウォッカは仕舞い、飲み放題プランに加入した。ビールの中にウィスキーを混ぜた飲み物を飲む。聞いたことのある音楽、ちょっといろいろ付け加えている気がする。「恋愛感情なんてこのスペースにいるときはなんかどうでもよくなる。おい大和、俺にも打ってくれ」クスリの元締めからクスリをもらい大和に打ってもらう。「あ、晴哉どうする?」俺は酒飲んでペイントライトを振ってるかな。自称無性愛者が二人に増えた。「おら大和ズボン脱げや」「いいよ」
――「ウォッカ一杯」紙にしみこませたタイプのクスリを口に含むハルト。「あ、飲んじゃった」大和がウィンナーをくわえこんにゃくをズシズシしている。「いつも通り一日が過ぎていくんだよなぁ」俺は酔い覚ましにオレンジジュースを飲む。飲み放題プランにはソフトドリンクは適応外みたい。ぐるぐるお目目な大和が紙を渡してきた。「針か紙」俺は見てる分が楽しいから。「そっか」誰も使ってない仮眠スペースで横になる。「なんか、無性愛者って名乗っておきながらフツーにエッチしてる。」エアコンの効きがいいので眠くなってきた。
朝5時。寝ているハルトと大和を起こして帰る。2人ともスヤスヤ寝ている。飲んでいるビールが入ったコップを2人の尻尾に付ける。「ひゃ」大和が起きた。つられて一緒に寝ているハルトも起きた。
さあ帰るぞ。ハルトがゆっくり起き上がってぐるぐるな大和を抱えて、帰り道に出る。「景色が綺麗」とハルトが言う。「シラフじゃないと思うけど、クスリの影響だとは思うけど、やっぱり、異性愛とかどう思う?」酔いながらよくわかんねーと2人は返事した。上田駅から電車に乗る。冷房がよく効いた車内。各駅停車だ。
海佐中央駅で三人は降りる。まずは大和を家に放り投げる。「また明日」部屋まで送り、机の上には針とシリンジが散乱して粉がある。れされさを寝かしたあとは、気がついたら大和の家で寝てしまった。
「んー」大和が起きる。おはよ。目をパチパチさせて、俺は机の上に置いてあったコーヒーを飲む。わんだモーニングなんとかだ。大和はベッドに座りハルトを起こす。「起きて」ハルトが起きる。大和が粉をシリンジに詰め始めたので、土曜日にやってと言った。「えー今日まだ日曜だよ」
「精神科紹介するから」