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#01 狼とドラゴン

おきておきて


階段をどたどた降りてきて物置部屋の上でジャンプするな!「晴哉起きて起きて 海に行くよ!」ドンドンバンバン 物置部屋のドアが叩かれる 元成がドアのノブをガチャガチャする 「おはよう ハイテンションだね元成」元成がビーチに行くからタオルと着替え準備してと言った 俺はバッグに服を詰め朝食に合流する 朝食 お義母さんが朝食を準備してくれた お義父さんが牛乳を入れている 「兄ちゃん準備できた?」 バッグを置いてパンケーキを食べる みんな狼だけど俺はトカゲか幻獣かどっちか 弟にあたる元成が パンケーキにかぶりつく 朝食に栄養補給と言ってステーキが出る もうこんな生活をし早16年 俺の実の両親は―――


とりあえずカバンを背負って海佐中央駅に向かう 切符を買い自動改札機に通す 「兄ちゃん この後の電車は最後の運用の100系電車だよ」というが100系って言っても100~500までいっぱいあるからわかんない とりあえず真夏だけど扇風機が付いている唯一の非冷房車がまだ残っていて 最後の非冷房車がその100系とやらだ 「ねえ兄ちゃん 512Fだけどおさらいがてら車両を見に行こ?」 山田川寄りが502+592+582+512の最後の非冷房車で最後の4両編成だ 「お義母さん なんで非冷房車に乗ったの?」俺が聞く いやぁ元成が好きだから乗ったんだけどね と言われた 次の川越駅で快速に乗り換えて一路山田川駅に向かう 後続の快速が詰まっている デジタル無線非対応の100系500番台が引退するまで完全冷房化とデジタル無線完備までもうちょっとだ 元成がこの電車を降りて「ママ乗り換えしたくなーい」とわめいている


元成と512Fのツーショを撮り 快速電車に乗り換える 6両編成の2000系が来た 西暦2000年誕生だからっていうことらしい 元成が早口で何かしゃべっている「兄ちゃん 先頭行こ!」俺の腕を引っ張られて1両目まで向かった もふもふの手は優しく暖かった お義母さんとお義父さんがやってきた ちっちゃい元成を担いで外を見る「兄ちゃん見て!」目を凝らすと撮り鉄が沿線に居た 元成を担いで列車は神殿駅に到着 種族がかけ離れていても兄ちゃんという元成はかわいい 神殿駅で100系冷房車4両編成と接続 列車はとりあえず進んでいった 100系は4+2の編成が走っているが 全車2両編成が早々と廃車になっている「さっきの100系は706Fだよ」ってわからないよ その後しばらくして山田川駅に到着 その後元成が写真撮ってと言って一緒に家族で写真を撮った 駅員さんに取ってもらった


山田川駅から接続バスに乗車し1時間の移動だ 大きな橋川から広がった白砂がビーチに広がっている 接続バスからみんな降りると俺らは水着に着替えて海へ歩いていく「やったー」


お義父さんとお義母さんが海の家で待ってるので俺達は二人で遊んでいる 二人で遊泳禁止の紐まで泳いだり 小学校でなにしてるのか聞いた


向こう三時間くらい遊んで 海の家に戻って昼飯だ その後家に帰る 元成がまだ遊びたいってわめいてる 帰るぞと元成の手を引っ張る


もう疲れたし特急餅鍋号に乗ることにした 前に2人 後ろに2人だけどイスの向き入れ変えてトランプをした ババをひいてしまい 元成に回す これとってと言わんばかりの主張が激しいジョーカーが引いてくれなくて困っている 俺はその後眠りについた 質素な車内アナウンスが流れている 特急餅鍋号は海佐中央駅に向かっている 「兄ちゃん起きて」揺すられる きっと震度5くらいありそう 目を開ける ちょうど駅に到着し車両から降りる


いやぁ1000系はよく揺れる コロ式振り子電車だもん 海佐中央から餅鍋温泉までの急カーブに対応するためだけどめちゃくちゃ酔う 途中神殿に停車し普通列車と接続を取って発車だ エチケット袋に虹を描いておいた お義母さんがトイレに行ってきなって言い 俺はトイレに行った


そろそろ海佐中央駅だ カバンを持って下車する 目の前に512Fが止まっている 海佐中央行きだった列車はこのまま山田川行きになるみたいだ 特急の続行に快速と普通列車がやってくる 元成がちいさなニコンのコンデジで連写してる お義父さんが撮ってきていいよと言い俺達は写真撮影を続行する 「晴哉 待合室で待ってるから」そう言って待合室に行った 俺達は変則ダイヤを組まれている快速と普通と当駅止まりの退避を見ている 兄ちゃんといいながら尻尾を振る元成


そろそろ変則ダイヤの列車が発車し 俺達は待合室にいる父母と合流する 「長かったねえ 晴哉」

え、? 夏毛な狼たちはこぞって家に向かった 俺は部屋に戻り昼寝をする 物置部屋だ 俺の部屋がないらしくて ずっとここで生活をしている ただ元成がドスドス階段を上り下りするので目が覚めちゃうことはある


夜ご飯 みんなで夕食にする ごはん(略)もうこんな生活が楽しすぎて時間が倍速で過ぎていく 俺は明日の学校準備のため 教科書と鉛筆とノートを集めてカバンにしまう


夜 お義母さんがおやすみーと言って部屋に戻る 俺は布団を抱いて寝る


朝 目玉焼きとか略するものが出て朝食を食べ 学校に行く間に元成の学校送りだ 海佐中央駅でスクールバスを待って元成とまたねをして俺もスクールバスに乗る


外を眺める 授業なんて全く頭に入らない 俺はノートを取るが、、、


おはよー 茶道部に顔を出す 3年の先輩がうんぬん喋っているが全く頭に入らない 俺はお茶を飲み 帰りますと言い部活を途中退席した おい晴哉と止められるが 弟の送迎があるのでといって帰る 駅まで歩くついでに同じ学校の翼なしドラゴン達がやってきた 一緒に宿題をやろうととだった 最近調子よくないねと言われた 「今の家族 俺と血が繋がってないの明確にわかるんだよね 俺の実の両親はなにやってるんだろう」


「兄ちゃん!遅いよ」ごめん元成 元成のもふもふした手を掴み家路を進む 途中でコンビニ寄ってコーラを買って帰る 一週間1000円のお小遣いだ 元成にはハイチューを渡した 少しすると家の近くのバス停までついて左に曲がると家方面だ 「兄ちゃん架空鉄道やろ?」いいね 二人は家に戻っていった リビングルームでA4の紙を広げ海佐中央駅の北口から架空鉄道を伸ばす「兄ちゃん駅名何にする?」じゃあ海佐中央南口駅 サークルk前 丹波海佐 森宮 でいいじゃない? 「じゃあ車両を描きだそうか」元成は器用に電車の絵を描く 「形式名決めて?」じゃあ1000系「いいねそれ」編成のドアの位置や駅に必要なものとか考えていたらお義父さんとお義母さんが帰ってきた「おかえりー」晴哉夕食作るの手伝って?と言われ夕食の買い出しに行く 元成はお義父さんとテレビを見る 来週は俺の誕生日だ 疑問符ばっかり付けたがどうにもならないので買い出しをついていく 「晴哉いっぱい食べてね」ありがとうお義母さん 今日は肉いっぱいのカレー料理だ パルス系列の大型店に入り買い物をする


気が付いたら夏休みだ 補講に出るから臨時列車だけど毎日運転の列車と大体の時刻を書いた ところで俺の誕生日は? 旅館に行くと言うので餅鍋温泉に行く 二人部屋を二つ予約した 「ふぅ」海佐中央駅から乗るけどまだ橋川口駅より先が電化されていないので1080系の山運用車に乗り列車は快速だ 1080系は昔の特急餅鍋号の客車列車に使われた車両で 座席が一部1080系に転用されている 座席っていうかモケットが転用されているだけなんだけど ふわふわで長時間の運用には向いていないが家のソファー並みに柔らかい またトランプをして橋川口駅に進む お義父さんなんてビール飲んでるし「俺もビール飲みたい」と俺が口をこぼした 確かドラゴンの解禁は―――


「やったー」元成が声を上げる キハ150系だ 昼間の時間帯は2両編成での運用が主体だ 2ドアです 乗車位置案内に沿って列車を待つ 白トカゲは赤く染まっている ふらふらした 寒冷地対応のこの気動車は―――「元成 さあ座ろうか」俺が言う 橋川口まで電化されたと同時にキハ150系の大半が消失したがまだまだ残っている 「お義母さん 俺ビール飲んで捕まらない?」保護責任者がいる場所では15歳 保護責任者がいない場合は18歳らしいタバコも同一だ「ま、いっか」行先表示器は車内にはなく 冷房吹き出し口の隣にスピーカーが設置してある 万が一のため学生証を持ってきた「元成 トイレ行こ?」「お兄ちゃん自分で行けるでしょ」行ってきますと声をかけた 終点までの各駅に止まり のんびり山を走っていく


餅鍋温泉に到着 列車乗り換えバスが待っている エルガに乗車し温泉街に向かった 予約した線路わきの餅鍋山旅館に到着 周遊バス時計回りに乗車していた 5階の16号室だ 4と9の階数と部屋がないのがやっぱりこの国の血筋だな 5階の17号室が親たちの部屋だ お風呂に行くために服とタイルを持っていく 気が付いたら元成が爆睡している 起こして風呂に行く ふさふさの毛だな もふもふもふもふ 「兄ちゃん何してるの」もふもふしてるだけだよ お風呂 結構デカくて換気も十分にされている サウナもあるが 外のお風呂で茹でられるのがいいかなと思い外気温とお風呂の温度で程よく蒸される あっちっち


部屋に戻って外を見る 「見て兄ちゃん」 なになに あ、夕刻ラッシュの4両編成だ2+2だね ついでに1000系の餅鍋温泉行のホームライナーだ 部屋で夕食を食べ親の部屋に行く そういえば誰も触れなかった俺の誕生日は? なんか机の上にスマホの絵柄の箱が置いてある 「はいよ 17歳おめでとう」SIMカードとスマホが渡される やったースマホデビューだ これどうやって使えばいいんだ? セットアップ わからん お義父さんがセットアップということをしてくれる 両親の電話番号を登録した 


とりあえずスマホのカメラという機能で元成と自撮りする 好きになるならこういったもふもふの子だな 女の子でも男の、、無いか まあいいや 責任を取る親の部屋でビールを飲みふらふらしてくるので部屋に戻って布団に潜った 


朝もふもふしたもので顔を隠される「だーれだ」かわいい声で言われる 誰だじゃねえよ起きると部屋に両親がいた 朝食会場に向かった「晴哉何食べる?」両親が持ってきてくれる 俺でもできるんだけどね 輸入物の飲み物とか いろんなものを食べた 「この後は家族風呂は行って帰るよ」とだった まあいいや 


「さて荷物も片したから帰るか」餅鍋温泉駅から特急餅鍋号の1000系に乗る この列車は6両編成だ4+2だ 付属の2両編成は自由席だ 俺たちは指定席車に座り椅子を回転させて座った「パパまたビール飲んでる」半分残し俺にくれる「あっど」程よく冷えたビール、、「あれ?アルコールの味しないけど」トマトみたいな味がする お義父さんがこれはノンアルコールだよと言った 突然列車は急停車し客室が騒がしくなる 「ただいま元口駅で人身事故の影響で列車の運転を見合わせています」一斉にざわざわし始める 橋本口駅に到着 海佐中央へ行く各駅停車の接続を取って4両編成の1080系海車の運用で海佐中央駅に向かう 橋本口駅で電化非電化の境があるけど2000系が直通しない時間は1080系が海佐中央駅まで運転されている 大体ダイヤ乱れ時のみだけどね


「パパ人身事故って何?」知らないほうが幸せなことがあるよと言い 何とか海佐中央駅までたどり着いた 列車を降り南口への連絡出口を出る タクシーがいっぱい 俺は元成を背負って出発したら日曜日の部活帰りのトカゲズに遭遇 「おっす晴哉」よ「スマホかったから連絡先交換しようぜ」相手はガラケーを器用にいじる「赤外線でいいね?」「え?赤外線なんて知らないよ」とりあえず電話番号を教えてもらって発信した


家について明日の夏休みの補講の確認をした 数学だ「はぁ」ため息をつく スマホは家族から連絡が来るとわかってる人のみ所持が可能だ 俺は夕食を食べに物置部屋から出る 元成が部屋の上で跳ねている「お兄ちゃん夜ごはん!」いやもう俺物置部屋から出てるし 俺を見るなり「兄ちゃん」と言い飛んでくる 夜ご飯を食べ 部屋に戻り堂々とビールを飲む「え?これ」冷蔵庫を確認するとノンアルコールと全部のビールらしきものに書いてあった 明日の補講は朝が早いし寝ることにした


朝食を元成抜きで食べる 元成はまだ寝ている「行ってきます」出発 海佐中央駅まで歩いていった お弁当は持った 「おっす狼の血が流れているトカゲ」振り返るとトカゲズの一員が声をかけた「狼の血って、」大げさすぎるよ 補講行ったら買い食いしようぜと言われてお小遣いもらってないよと言った「じゃあ俺から借金な」やだよ 学校まで5キロの道のりを歩いていく 2リットルの水筒を持ち歩いていく「あちぃ」外気温約35度ほどよく外気で蒸された男たちが学校に到着する「お前ら汗臭い」だっれ送迎バス来ないんだもんと言い帰りは呼ぼうかと思ったけど両親が仕事だからメッセージを送るのを躊躇した


補講が終わり海佐西駅に向かって歩いてきた電車に乗って海佐中央駅まで向かった 家電にかけて元成を呼ぶか、もふもふは熱に弱いって聞くよな じゃあ俺が歩いて帰った方がいいな

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