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~秘書 アドミス登場~

ダンジョン発生と共に異世界に現れた王国があった。


その王国は運営だ。


王国うんえいはファイアウォールと言う、文字通り炎の壁に守られていて異世界の住人達は王国うんえいに何もできなかった。出現当初、王国うんえいも異世界に干渉はしなかったようだ。


異世界現実では、ダンジョンが発生してから約300年、異世界の各国は自国のダンジョンを守りながら他国のダンジョンを略奪するための長い長い領土侵略戦争を行っていたが運営がゲームレベルを変えた300年過ぎになると、ダンジョン攻略が難しくなり過ぎて各王国の単独ダンジョン攻略はできなくなっていた。異世界各地の王達は協議し戦争を終わらせた。そして、王族、商人、冒険者、部族、種族、など11の各代表を選び ダンジョンに関する法律を作りダンジョンギルドを作っり、協力してダンジョンに挑んだ。終戦から300年近くが経ち、わだかまりも少なくなってきた頃、新たなる問題が発生したのだ。




異世界ダンジョンギルドが努力の末にレベル160のダンジョンの攻略に成功し始めたのだ。それは喜ばしいことなのだが、これまで異世界に干渉してこなかった王国うんえいが突如異世界のダンジョンギルドに敵対してきたのだ。ギルド達をチートユーザー(違法)と判断しダンジョンに入れないように入口に封印、護衛を立てた。




「そして、王国うんえいと連合ギルドのダンジョンを巡る戦争が勃発したです。約100年ほど前です」


「でも、レベルが低ければダンジョンに入れるのでは?」


「いえ、それが王国うんえいはダンジョンマスター(ユーザー)以外のダンジョンの出入りを禁止したのです」


むちゃくちゃやってんな。「僕みたいなゲーム登録者ユーザーしか入れない。異世界の住人達はチート扱いされて入れない。…じゃぁ、今はダンジョン攻略は行われていないのか?」


「はい、ギルドはダンジョンに入ろうと王国うんえいに戦い挑み続けてますが、低レベルで集めたアイテムしか持たない彼らでは到底敵いません」


「僕がいれば、ギルド達もダンジョンに入れる事ができるのだね」


「そうなのです。そして、ご主人様こそ この異世界の救世主の可能性があるのです」


「さっきも言ったけど、僕も消えたくないからね。頑張ってみるよ」


消えたくない…それは、突如 運営がゲームのサービスを終了するとお知らせしてきたのだ。きっと、ゲームがなくなればダンジョンが消滅して僕たちも消えてなくなるだろう。


だから、ヴァトーは僕が転生したことで可能性を見いだしたのだ。王国うんえいのサーバーから、この【迷宮創造】を切り離して独立し異世界で暮らそうと考えたのだ。


サービス終了まで6か月…異世界では50年。


長いようで、短いかもしれない。


「なんで、ヴァトーはそんなに詳しいの?」


「はい、私し は他のユーザー様の執事とリンクしておりますのでゲーム情報は把握しておりますが、異世界の情報はダンジョンに来た住人情報の為、信憑性は薄いかもしれません。それから、この後、召喚する秘書も他の秘書とリンクできますので、他のダンジョン攻略の情報とかアドバイスをもらえます」


「秘書?…さっきの?」




「はい、どちらを先に選んでも、後から召喚されます。執事と秘書は欠かせない存在で御座います。他の者とリンクされているのは、私し達 2名だけで御座います」


うぁ、秘書さんもでるなら、最初の選択いらないじゃん。


「それでは、ご主人様にご紹介いたしましょう。秘書のadomis(アドミスです」

アドミス?administratorから名前を取ったのか?バトラーといい運営…何も考えてないな。


玉座から見て中央の魔法陣が光始めた。光の中から美魔熟女が現れた。


赤いストレート髪を団子にして縛り、スレンダーだがバランスのいい 大きな胸、括れ、尻、高いヒールにショートのタイトスカートでスーツ姿、美魔熟女と言うより、超お姉さま風だが、眼鏡で目元隠してる。小じわが気になるのか?それにしても背が凄く高い190センチ以上はあるぞ、僕より30センチ以上は高い。全く、ヴァトーといい、背が高すぎないか?なんで、このエルフの体は小さいんだ?実際の僕だったら…


カッ、カッ、カッツ、とヒールを鳴らして玉座の間中央に居る僕とヴァトーの傍にアドミスがやって来た。長身が迫ると結構 怖さがw


リン様…やっと、やっと、お会いできました。700年…700年 リン様に抱かれる…ぉ、ゴホン。 お使いできるのを待っておりました。」


だ、抱かれる?


「何故ですの?リン様」 両足を肩幅に開き腕組みをして前かがみに僕を睨みつけた。


「え?な、何が?」なんだか、お怒りの ご様子 それもそうか700年待ったのだからな


「何故、私ではなく、こんな老いぼれ爺のバトラーを先に召喚したのですか!!!!!私が先なら、リン様と100年、いや1000年二人きりで ここで、過ごそうと思っていたのにぃぃぃ!!!」前かがみのまま、僕の胸に頭をこすり付け、両手で抱きついて泣き出した。



「ど、どうしたのですか!本当に秘書なの?ねぇ、ヴァトー?」


「は、はい。お恥ずかしながら、私しと同じ【迷宮創造】案内人で御座います。700年、ご主人様を見ていただけの存在でしたから、少し妄想が…でも、ご安心下さいませ。他の秘書達とのリンクが完了すれば、今より真ともになるかと…」


今よりマシか…ただログインされて最初の位置からの固定で700年 どんな思いだったのだろうか。


「ごめんね。アドミス 待たせたね」僕は顔を埋めているアドミスの頭を撫でた。


うぇぇぇぇん ますます泣いてしまったw


「コホン。リン様、大変失礼いたしました。それでは、ご説明させていただきます」


僕は玉座に座り、ヴァトーの入れたジャスミン茶を飲みながら、中央で巨大スクリーンを出したアドミスの説明を聞くことにした。


「よろしくお願いいたします。」


「まずは、リン様のレベルアップですが、基本的に3通りございます。1つは、ご自分で他のダンジョンに出向き経験値を経てレベルを上げる方法、2つ目が従者を派遣して 従者が得た経験値の一部が主様に加算される方法、3つ目がジェムを使ってのレベルを上げる方法です。一般的な方法ですと、ご自分でレベルを ある程度上げてから従者を派遣するですね。リン様のレベルが上がれば従者の保有数も上がりますので」


「どのくらい従えることができるの?」


「普通なら50名ほどですが、ジェムで購入するアイテムをつかえば従者を増やすことが可能です。先ほど、執事からご説明もありましたが、(ちっ、私が説明するはずだったのに…)保有ダンジョンは3つまで、ジェムを使えば13まで増やすことが可能です。」


「なるほどね」なんか聞こえた気がしたが?


「しかし、その宝石ジェムを集めるのが大変なのでございます。運営より不定期で支給されるジェムや、他のダンジョン攻略で得られるジェムがありますが、無課金でジェムを集めるには膨大な時間が必要です。それに、王国うんえいを陥落させる為には、外に出れる従者達の冒険キャラクター全てのレベルを180に引き上げなくてはなりませんし、異世界の住人達、ギルドの協力も必要です。有料ジェムを購入しなければ到底敵いません。そして、悲しいことに元居た世界のリン様は、お亡くなりになってますので有料ジェムは購入できません。サービスが停止するまでの期間でジェムを今から大量に集めることは不可能です」


「大丈夫。アドミス そこは心配はいらないよ」


「え?リン様?」


「ふふふふ、」思わず ヴァトーも笑っていた


「バトラーまで、どうしたの? 貴方らしくもない 危機感がないの?」


「アドミス ご覧」僕は自分のステータスを玉座の後ろに展開した。後光のように


「! こ、この宝石ジェムの数は異常過ぎです。先ほど活動されたばかりなのに ど、どういう事ですか?リン様」


そう、僕はログインしながら、700年経過したのだ。ログインボーナス、デイリーアイテム、マンスリーボーナス、などなど定期的に入るアイテム、ゴールド、ジェムや運営によるお詫びジェムやイベント配布ジェムが700年分 メールに山のように届いていたのだった。まだまだ、開けてないメールもあるほどだ。


「あぁ、素敵ですリン様 これだけあれば、すぐにでも、ダンジョンモンスターMAX 従者の増量、レベルアップ、そして、リン様のレベルMAXからステータス改良まで余裕でできます。まさか、リン様は、ここまで考えて700年もの間放置プレーを……」


「い、いや、アドミス 結果、放置にはなったけど、プレーではないよ」


「リン様、恥ずかしがらなくても、分かっております」


「いや、分かってないよね」壊れてるよね。


「これなら、我がダンジョンレベルを上げてもステータス変更をして実質ダンジョン攻略を楽にできます。そうすれば、安全にレアアイテムを保有できるでしょう。いや、ジェムショップアイテムも爆買いできます。従者を増やして他のダンジョンジェムの確保もできます」


「良かった。喜んでもらえて」


「あ、リン様…ここには、まだ寝室は無いのですか?」


「こらこら、話を戻して、アドミス」


「し、失礼しました。これなら、リン様が創造していただけましたら、すぐにでも、13のダンジョンを最高値でお造りいたし、様々な従者を最高の状態で召喚いたします。」


「うん。従者の選択は任せたよ。そして、肝心の迷宮創造だけど、こんなのはどうかな?」


「ご主人様、かしこまりました」

「リン様、かしこまりました」


「うん、頼んだよ。僕は、これから外の異世界に行ってくるよ」


ジェムを使い、レベル180までに達成できるように設定した僕は、メールに届いていたアイテム類を装備して異世界の町に出ようと考えた。


実際の情報が必要だったし、各ダンジョン 最初の攻略は僕自身がやらなければならなかった。



「リン様、どうか、どうかお気をつけ下さい。ダンジョン内では蘇生魔法が可能ですが、外では超レアな蘇生アイテムが必要です。リン様より強い者は、この世におりませんが、私達は情報はあっても、実際の異世界を見たわけではございません。あー、なんで私はダンジョンから出れない体なのでしょう…運営め、滅ぼしてくれる!」



「あ、ありがとう。アドミス 気持ちだけで十分だよ。それに、外で使えるマジックアイテムもあるから心配しないで」


「リン様!外に行く前に抱いてください!」


「無理!!! 」


「 …えーっと、ヴァトー、玉座管理、ホームのアレンジ、部屋の創造任せたよ。 アドミス ダンジョン、従者のレベル上げ、管理宜しくね」


「ご主人様、安心して外界をお楽しみください」深く頭を下げるヴァトー


「ぐぬぬぬぅぅ。部屋の創造…私の役目だったのに…」そのヴァトーを睨むアドミス




「行ってくる」玉座の間の中央の魔法陣に入り念じた。

魔法陣が光始めて違う部屋へと移動した。



そこは、ドーム型のだだ広い部屋で、いくつのも魔法陣が異世界地図の上に書かれていた。

行きたい場所の魔法陣に入って念じるとそこのダンジョン入口脇の魔法陣に転送されるのだ。 ダンジョンの近くには必ずギルドが作った町があり、レベルが高いダンジョンほど、大きな町がある。


僕は、異世界地図を一通り見ると、ダンジョンギルド総本部がある『ラシア』の町を選んだ。


魔法陣に立つと、声が聞こえた。『外界にでますか? ダンジョンマスターは姿を変更することも可能です。変更なさいますか?』


なるほど、迷宮の姿と外界の姿を変えられるのか…ダークエルフだと怪しまれるかもしれないから、一応普通のエルフにしとくか…これから50年戦うのに何かと長寿のエルフの方が良さそうだしな。 僕は、ダークエルフ肌をエルフ肌に変更し、銀髪のセミロング髪から金髪のショート髪に変更、紺碧のローブを真珠パールに変え、深紅の刺繍を漆黒の刺繍に変えてみた。


『外界の姿を固定しますか? Y・*』


拒否権は無いのねw


「はい、Yesです。」


淡い光に包まれ、外界の姿を変えながら魔法陣の転送が始まった。


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