~ブさブタ~
僕もミレーニアも疲弊していた。
「だ、大丈夫か?ミレーニア?」
「我は、まだいけるじょ・・・た、たぶん」
「ここで最後、最後の最下層変異ダンジョンまでもう少し」
ダンジョンとダンジョンの間のアイテム販売機で栄養ドリンク剤を購入して休憩していたのだ。
「さて、行こう。ミレーニア」
「おうじょ・・・これをクリアーしたら元の姿に戻れるのじゃな」
「うん、たぶん。変異ダンジョンの影響だから、変異ダンジョンのボスが居なくなり通常に金の塔に戻れば、普通のマドリカる・パレードさんのダンジョンに戻るから・・・」
僕たちが疲弊したのは、Ⅰの塔の変異モンスターと戦っている時だ。巨大な3頭身人型ぬいぐるみのモンスターがボスだった。アドミスのアドバイスだと、表層はダメージを与えられないので、縫い目をほどいて中の綿を出すのが攻略法だと言う。
アドミスの言う通りに攻略したが、マドンガゼルさんの『魔族の迷宮』のヴァンパイア・ロードの変異魔力のように 人形の魔力が僕とミレーニアに襲いかかったのだ。
ミレーニアの時みたいに乗っ取られないだけマシだ・・・いや、精神攻撃か?・・・見た目が・・・魔女っ子に変換されたのだ・・・まだ、ぬいぐるみ の方がマシだ。ゆるキャラで通せるから・・・普通、ぬいぐるみだろ?ぬいぐるみだよなぁ・・・マドリカる・パレードさんの影響が、つ、強い・・・Ⅱ階層もホラーだった。人形コワ。トラウマになるわ。アドミス、どこが可愛いダンジョンだよ。ホラーだよ。
「ロリの格好は、まだよいのじゃ、魔女っ子も我がカワイすぎるから、これも許そう・・・だがな、だがじゃな・・・なんじゃ!!!この布の多さは!!!!邪魔じゃ!!!引き裂いても引き裂いてもい、元に戻りやがる!!!脱いだ瞬間、装備されるとはなんじゃい!!!」
「ミレーニアは、まだ女の子だから まだいいよ。・・・僕、男だよ。いい年齢だよ。いくら少年エルフでも精神的にやられるよ」
「もう、主の男の娘は お腹いっぱいじゃ。笑うこともできん」よく言うよ。ついさっきまで、見る度に笑ってたじゃん。
「・・・・・(; ・`д・´)(。・`з・)ノ(≧Д≦)( ´;゜;∀;゜;)ヾ(;゜;Д;゜;)ノ゛・・・・」普段の姿ならアドミスとミレーニアのドつき漫才も楽しいのだろうけど、今はダメだ・・・精神攻撃を受けて最中なので、ダンジョン攻略中のアドミスの声を消音にしてしまった。スクリーン上でどんなに必死にアピールしてもだめだよ。そんな余裕ないんだ。さっさと、変異ダンジョンをぶっ壊したい・・・
「せめて、ミレーニアみたいに、スパッツ姿のブラックならよかったよ・・・・ヒラヒラのホワイトだよ・・・ヒラヒラ動く度に、パンツが・・・女子のパンツが・・・」
「・・・・主、とても可愛いじょ・・・・」
◆
『どらぁぁああああ!!!!!』
「主、速攻で終わらすじょ!」
「当たり前だぁ!!」
『待てやこら!!!!』
何故か、必死で逃げてる変異ダンジョンモンスター
二足歩行オーバーオールの巨大ブタぬいぐるみ、「ブヒブヒ」と何言ってるのか分からない。ブッ細工すぎるから躊躇なく倒せる。
ミレーニアが器用に両手に『魅了の鞭』を持ち、ブッ細工ブタの両手?両前足?を鞭で縛り、サイコキネシスで空中に十字のように浮かせた。
「主、頼むじょ」
「り!」
マドンガゼルさんのオリジナルアイテム『手作りマスコット創作キット』からハサミを取り出し、ブさブタの背中の縫い糸を切った。
「ミレーニア!」
「じょォォォおおおお!」
ミレーニアはその場に固定したブさブタの表面の布を鞭で無理矢理に引っ張り左右に剥がしたのだ。
「ブブブブゥゥゥゥウウウウウ」変異ダンジョンに断末魔が響く
ブさブタの内臓が むき出しになった。
「コイン!」僕の武器が決まりつつあった。ダンジョンゴールドのコインだ。
コインを6枚放ち ブさブタの回りに正八面体の結界を張った。辺にコインを配置し、コインとコインを繋ぎ面に魔力の壁を作ったのだ。
一面づつそれぞれの属性魔法が使える。コイン6枚に対して8種の魔法が使えるのは魅力だし 前日、Gとの戦いで森を焼いてしまった教訓を生かして結界内のみで発動するようにした。一面、一属性、一魔法だが、面が増えれば、その分増やせる。ゲーム後半になると、あまり使わなくなるゴールドの有効活用だw
「焼き豚だ!!!!!!!!!」
上下2面ずつに風魔法と火魔法を掛けて結界内で火災旋風を作りだし、ブさブタの中身を焼きつくした。
変異モンスターの魔力が弱まっていくのがわかった。
僕もミレーニアも元の姿に戻っていった。
「やった!!!!」「やったじょぉぉお」解放された。
よかった。戻れた。呪いのアイテム系だったら解除アイテムを探すまで、この姿だった。いくら可愛くても僕が耐えられない。
「(* ̄□ ̄*;・・・( TДT)。・゜・(*ノД`*)・゜・」
あ、アドミスを忘れていた。
「どうしたの?アドミス?待たせたね。もう大丈夫だよ」消音を解除した。
「しくしくしく・・・リン様 ヒドイです」
「どうしたの?」
「だって、あの可愛いぬいぐるみ達の内臓を内臓を無慈悲に・・・可愛いブタが・・・ブタが・・・しくしくしく」本気で泣いてる。アドミスは、ぬいぐるみ好きだったんだ。それは可哀想ことした。僕は妹に大事なプラモデルを粉砕されたことを思い出した。
「なんじゃ、人形などで遊ぶ歳でもなかろうが、ババァはコケシでも抱いて お茶でも飲んでればよいのじゃ」
「なんですって!ぬいぐるみの癒しをしらないの?さすが、胸と一緒で硬いモノだけでいいのね!」
「胸は関係ないじゃろ!柔らかいのもイイじょ!さみしくコケシ抱いて寝ろ!」
「あぁ?サキュバカ用の藁人形 編んで丑三つに五寸釘打ったるわ!」
「はいはい、もう終わりにしよう」
『ぐぬぬぬぅぅう』
「アドミス、剥いだ皮があるから、マドンガゼルさん の『手作りマスコット創作キット』で ぬいぐるみ作ってあげるから」
「本当ですか!リン様!」
「ケッ」
(手作りマスコット創作キット~魔力を注ぐことによって動くマスコット人形が制作ができる。実は魔力を持ってる者を人形にすることもできる恐ろしいアイテム ゲーム内 ダンジョンモンスターの人形を作ってホームに飾ることができる)
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