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~砦の隊長ビスタ・ハーモニー・ドゥ登場~

なんとか、大型の馬車が余裕ですれ違えるほどの道に出た。

この先、聖地へ続く道は、生地が必要だなぁ

・・・ってオヤジギャグと考えてる場合じゃない。


「ふぅ、怖かったじょ。チビってしまったわい。嗅ぐか?」


「バカか!」


「なんじゃと!・・・あぁ、安心したら腹が減ってきたのじゃ。主、飯」


「ごめん。ミレーニア、目ぼしい食料は全部Gの毒団子に使っちゃた」


ガーン!!!!!「め、飯は?」


「次のダンジョンまでガマンして」


「いや、いや、我のマジックバックに何かあるじゃろ!主の得意な妄想、いや創造で何か作ってくれ」


(※マジックボックス、マジックバック おのずと知れた便利な道具入れ。リンの場合、腰に付けたSSS級の小型マジックボックス 容量に限りありだが、マジックボックスの中にマジックボックス、マジックバックを複数入れている為、想像以上の道具を収納できる。

創造 ゲーム登録者は普通ホームにて創造、錬金、製造をしなければならないが、簡単な物なら旅の間でも創造はできる。例:皮+木=皮の盾 リンは それ以上の物を作ってしまうが、炉などが必要な錬金、製造は無理 時間がかかる製造はホームで作り、取りに行くか、従者に持ってきてもらうのがベター)



「・・・創造・・・ぷ、・・・はい、ロリポップ」ミレーニアに お似合い過ぎる


「ただ、飴の形が変わっただけではないか・・・・これじゃない。棒つきだけど、これじゃないんじゃ・・・この空腹を満たすのは、もはや!主のp・・・・」



「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」なんで!Gから逃げて、次はミレーニアから逃げなくてはならないの!!!!





「この道がミレーニアの故郷に続いてるの?」


「ペロ、ペロ、ジュル。そのはずじゃ。年数が経ちすぎて見た目がかなり変わっているがな」


道に出て初めて気がついた。感じは地球と変わらないが昼間だと言うのに『月』がいくつも浮かんでいる。僕は興奮して装備している悪魔の翼を広げ空高く高く飛んでみた。


「すごい!本当に異世界なんだ!」改めて思う。ただ、言われた通りに学校に通い、大学を出て就職しただけ。就職をきっかけで家を出てアパートから電車で職場へ通う日々、たまの休みでオタク趣味をするだけ。死んでしまって異世界に来れた。どうして、僕だけがこのように転生したのか解らないが、神様がいるのなら会ってお礼を言いたい。そんな、現在現実の異世界で非現実の事を考えてしまった。


「どうじゃ。美しいじゃろ」


「うん。すごく美しい」


空には対で並んでいる太陽と、いくつもの月、近くの山、遠くの山脈、海、湖、町も城もいくつものある。そして、天高くそびえる黒い塔 登録者が居なくなり、アンインストールされたりしてもかなりの数が見える。もちろん1番近いのはマドンガゼルさんの金の塔だ。大洋、大陸の向こうに まだまだ、世界が続いている。


「ミレーニア、あの黒き塔を金色に変えよう。全ての」


「何、当たり前の事を言っておるのじゃ。我が眠る前は皆金色の塔じゃったぞ」


「・・・・そうだね。元に戻そう。そして、50年後も在るようにしよう」


「そうじゃな」


「ミレーニア、どっちが故郷?」


「・・・・あっちじゃ」

っわー大雑把だなw 指を刺した山の方向・・・季節があるとするのなら、気温、森の様子からして秋から冬にかけて、太陽の後ろにある太陽を1つの太陽として、地転は西から東 西に向かうのね。


オルティアの主要21都市を巡りながら、ダンジョンを攻略して行こう。


「主、この付近のダンジョンは攻略した経験があるから、安心するのじゃ」


「いやいや、僕がリーダーじゃないと意味ないからね。初攻略アイテム貰えないから」


「そうなのか?」


「うん。変異ダンジョンの時と違うから、フレンド済みだし」


「ババァに会わずに済むと思ったのに・・・」


「あははは」


「世界を周りながらダンジョン攻略・・・・長い道のりじゃな」


「そうだね。街に転移魔方陣を作ろうと思っているんだ。そうなれば、本格的に攻略できるし、行動も早い。アイテムを探さないと」


本格的な攻略は先だが、道中のダンジョンだけでも見て廻らなければ、必要なアイテムが足らない。それに、また帝国が現れるかも知れないし・・・


「ホームの魔法陣を使えば聖地には簡単に行けるし早いけど、ミレーニアたちと交流して、世界を肌で感じたいんだ」


「なるほど、交尾して肌で感じるか・・・」


「なんで、いつもそっちの方向に行くの!」


「仕方ないじゃろ!淫魔なのじゃから!」・・・・正論w





「がははははは、快適じゃ、早いのじゃ!」


水陸両用帆船(中)を出して風の杖(S)を舵輪の代わりに使い道を走った。

(水陸両用帆船:ジェムショップにて購入可能 様々な大きさあり、もちろん風がないと進まないが、風を生む風属性の杖で補っている。ゲーム内 休憩をとりながらマップを移動できるアイテム 道具を格納することもできる 小、中、大、特大、特々大がある。大以上になると、一部ホームの機能が使える)


ミレーニアの道案内で、故郷に着く前にいくつかのダンジョン攻略をした。

やはり、100年経っているので、使われなくなった道は酷いものだった。


整地には住人に力が必要だ。


ムエ12 さん の聖地:ダンジョン数9

IS さん の聖地:ダンジョン数8

ひかりや さん の聖地:ダンジョン数3

人隣さん の聖地:ダンジョン数8

を攻略 全て金色の塔に変えた。



「道がずいぶんと舗装されて来たね。ミレーニアの故郷が近いのかな?」


「・・・・そうじゃの。近いが不思議と思わんか?」


「どうしたの?」


「人に合っておらん。離れているとはいえ、我の街ンレソからラシアへの道じゃ。誰も通らないのはおかし過ぎないか?それに、廃墟と化した村もあったじゃろ。我が寝てる間に何が合ったのじゃ」


そう言われると・・・確かに。僕はこれが普通なのかと思ったが、住人のミレーニアにしてみたら異常な光景なのだろう。


「まあ、あと10日ほど走らせれば、街じゃ。そうすれば分かるじゃろ」


そうだ。まずは、街に着いて新しい情報を集めて、ヴァトーとアドミスの情報を上書きしないと・・・・





「な、なんじゃ!このような砦はなかったじょ!」


翌日、帆船の行き先を塞ぐ砦があった。

道の門は閉ざされていて、門の上からは大勢の魔族が弓を引き攻撃体制をとっていた。



「・・・・・・」相手は静寂し睨んでいる。


「なぜ!このような物があるのじゃ!誰か説明をするのじゃ!」


「・・・・・・」応答なしか。


「おい!誰か!・・・・ぐぬぬぬ。言いたくも無かったが、致し方ないじょ」


「どうしたの?ミレーニア?」


「我は!!!魔王セフィーロ・タウンライド・キューの娘!ミレーニア・セフィーロ・ヴィと知っての行動か!!!!!」



え!?セフィーロ!?魔王の娘!?!?



砦の頭上から、隊長と思われる装備の整った魔族が大声で答えた。

「・・・・・ミレーニア・セフィーロ・ヴィと名乗ったな!偽者め!ミレーニア様は300年以上前に死んでおる!それに、セフィーロ様は隠居なされた。今は別の魔王様だ」


「父上が、隠居? 今は誰が魔王じゃ?」


「・・・・デュアリス・ヴィトヴィ・フィー様である!」


「ち、バカ弟か・・・・・・おい!その者!名を何と申すのじゃ!」」

「・・・・ハーモニー・ドゥと申す!」


「ハーモニーと言えば、ハーモニー・ラストイン・ヅゥを知っているな!」


「なぜ、母上を!」


「ハーモニー・ドゥ!浄波血鏡じょうはけっきょうは有るな? 我が娘だと証明するから取りあえず砦に入れろ!」


「・・・・・門を開けよ!!!」


なんとか、争うこともなく砦に入れた。ミレーニアに感謝しないと。それにしても、まさか元魔王の娘だなんて。




僕らは砦中央の広場に案内・・・いや、連行された感じだ。

上にも下にも弓が待ってる。剣も抜いている。


元々は道だったであろう砂利の上に台を置き、薄い魔法陣のような紋章が書かれた桶に水を張り割れた鏡の破片を1つ入れた。細かい魔石がキラキラと輝いてる。


「あれは?」こっそりミレーニアに聞いてみた。


「あれは、浄波血鏡じょうはけっきょうと言ってな 主たちのダンジョンから持ってきたアイテム浄玻璃鏡じょうはりきょうを改良した物じゃ。魔石が埋め込まれている水鏡に浄玻璃鏡の破片を1つ入れる、そこに数滴血を垂らすと・・・まぁ、見ちょれ 主」


浄玻璃鏡じょうはりきょう:ダンジョンアイテム 質問に対して虚偽ができない。レアアイテム ゲーム内 冒険者の本当の姿が見れる 例:冒険者は女のキャラクター でも実は登録者のキャラクターは男)



「用意できたぞ。ミレーニアを偽る者。素性が解ったら私が直に叩き切ってやるからな」


「もし、我が本物だったら、ハーモニー・ドゥ お主 我の鞭を受ける勇気はあるか?」


「ふん。本人なら、もっと老けている。鞭ていど恐ろしくもない」


・・・・・恐ろしいよ。ハーモニー・ドゥさん 


「後悔するぞよ」ミレーニアは短剣で軽く指先を切ると浄波血鏡を覗き込み血を数滴垂らした。

水に溶け込む血・・・すると水の表面に血の紋章が現れた。


「す、すごい」異世界のオリジナルの魔石道具 


「こ、この紋章は・・・・・し、失礼いたしました。ミレーニア・セフィーロ・ヴィ様!」それを聞くと兵士たちが武器を納め、一斉に膝をつき頭を下げた。


「わかったか!我こそは、魔王セフィーロ・タウンライド・キューが娘!ミレーニア・セフィーロ・ヴィである!!!!」


『ははぁ!』


(紋章:血を垂らした浄波血鏡に浮かび上がる家系や自分のDNA情報個人情報等、 違う血を垂らしたとしても浄玻璃鏡が浸った水がある為偽証はできない。人それぞれ紋章は違うが、家紋のような物もありそれで素性と分かる。魔王の身内ともなれば、従者はその紋章を記憶しているし、旗でもある)

(名前:名前、父または、母の名前、父または、母の略名 ミレーニア・タウンライド・ヴィの場合、自分の名、父の名、母の略名 弟、デュアリス・ヴィトヴィ・ライドの場合 名前、母の名、父の略名 娘は父の名 息子は母の名を継ぐのが一般的だが、片親の場合、名と名だけで、3番目はない。もちろん名前だけの者もいる。姓はない。名を重んじる。 ちなみに、成人した際に自分で名を付けるのが普通 それまでは空にある月の名前を仮名としている。成人は人間で言えば15才 異世界共通 )


「ミレーニアってすごかったんだ」


「なんじゃ?今頃わかったか?エロかったじゃろ」





その夜は、砦で一泊することにした。


そして、ビスタ・ハーモニー・ドゥさんが魅了の鞭で打たれる あえぎ声が一晩中聞こえた。



「・・・・・・・恐ろしい」


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