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ヤバい

「おはよう!中村君!」 「もう目が見えるの?」 「わからないことがあったら私たちに聞いてね?」


 学校へ着くや否や雄太は女子に囲まれた。隣にいた私をはねのけて。


「ありがとうみんな。今まで声しかきいたことなくて、まだ声と名前が一致してないんだけど…。仲良くしてほしいな。」


 爽やか100点満点の返しだな。そりゃモてるわ。


「もちろんだよ!」


 女子たちは嬉しそうに言った。あぁヤバい。もう雄太の近くにいられないのかな。

 そんな不安を感じていると、あるクラスメイトの女子から話しかけられた。


「瀬川さんは中村君の幼馴染なんだよね?」


 普段人に話しかけられることがない私は、挙動不審に答えた。


「う、うん。」


 すると、その女子は


「はい。これ、さっき校門前で中村君が落としてた。」


 と言って筆箱を渡してきた。登校中に筆箱落とすのおかしくね?と思いながら、その女子に笑顔で


「後で渡しておくよ。」


 と言った。


「私、北上亜里沙(きたうえありさ)っていうの。瀬川さんって話してみると意外とフツーだね!」


 今の一連の会話で北上さんは私の何が分かったんだろう。意外と普通って何ですか。普段は普通に見えないってか!。わかってたけどなんかムカつくな!。


「ねぇねぇ、私と友達になろうよ! というかクラスの人の名前とか把握してる?」


 そんなことを聞かれたって把握しているわけがない。北上さんですら今はじめて知ったってのに。でもなんでイジメられている私と友達になろうなんて言ってくれるんだろう。

もしかして北上さんいい人?。ちょっと仲良くなりたいな。

 私はまた笑顔で言った。


「私なんかでよければ仲良くしてほしいな。」


「もちろん!せっかくだから名前で呼び合おうよ! 私の事は亜里沙って呼んで!」


「う、うん! 亜里沙…よろしくね!」


 なんかいきなり友達ができた。今まで友達と呼べるような人が雄太しかいなかったから普通に嬉しい。

 すぐ雄太に報告したいな。そう思って雄太のほうを見ると、まだ女子に囲まれて楽しそうに会話をしている。


 また後ででいいか…。










次回は雄太視点です。

感想待ってます!

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