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魔法使いとぼく

作者: まつした なおい

めくる めくる

なつかしいあの冬の日

初めて出会った あなたとぼく


めくる めくる

なつかしいあの春の日

笑いあった あなたとぼく


めくる めくる

なつかしいあの夕暮れ

ずれていったあなたとぼく


「あなたは誰だい?」


ぼくは問う


「私は魔法使いよ」


あなたはいたずらっぽく笑う。

おろしたての笑顔

洗い立てのあなた

雨の向こうでいつもあなたは笑っていた

気づけば輝きは眩しすぎてぼくの手には届かなかった




目覚めたとき、ぼくはなつかしい名を思い出す


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