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寄る辺 2

出張等が重なり、更新が遅れまして申し訳ございません。何となく待っていてくれた方々(いるのかなww)、ありがとうございます。更新再会ですっ☆


 寝室へと入り、柚木の寝ているベッドへと近寄る。柚木は相変わらず大人しく寝ていた。その事に、達彦は安堵の溜息をつく。

『警戒役の俺が眠りこけちまうんじゃな・・・とにかく無事で良かったよ』

ベッドの淵に腰掛けながら、柚木の額に触れた。ぎょっとするほどの高熱ではないが、まだ熱はある。その時、柚木が目を開けた。

「よかった・・・」

潤んだ瞳で達彦を見つめながら、微かに微笑む。

「ゆうべ目を覚ました時、何回も香川さんを呼んだんです。真っ暗だし・・・返事もないし・・・きっと置いて行かれたんだと思いました。そう思うと怖くて・・・捜しに行こうと思っても身体が動かないし・・・」

みるみるうちに柚木が涙目になってくる。達彦は申し訳ない気持ちでその瞳を見つめ返した。

「ごめん、隣の部屋で寝ちゃってた・・・それからさ・・・」

達彦はこれまでの事を話して聞かせた。大したことではない。薬を飲ませた事、世話をした事くらいだ。インフルエンザの可能性についても話すべきかと考えたが、もう少し柚木の様子を見てからにしようと思い触れずにおいた。

「恥ずかしいもの見られちゃったなぁ」

自分の着ていた服が着替えさせられているのを見て、柚木はぽつりと呟く。気恥ずかしい雰囲気になるのは避けたい。達彦は聞こえない振りをして立ち上がる。

「そうだ、水道とガスの話。2つともまだ使えるんだ」

少し早口になってしまう自分が情けなく思ってしまう。

「お湯沸かそうか?汗かいてるだろうし、身体を拭きたいだろ?着替えもしなきゃね」

「香川さんが手伝ってくれます?」

柚木が笑う。達彦はやれやれと苦笑してかぶりを振った。

「その調子なら、自分で出来そうだな。待ってな、沸かして持ってくるから。あとは・・・薬か。薬もちゃんと飲まないとね。お湯と一緒に食べる物も用意するよ」

とにかく、こうして柚木と話が出来る事が嬉しくてたまらなかった。目を覚ましてくれて本当に良かった。

 洗面器に張ったお湯とタオル、そして食事を運び、キッチンへと戻る。汗臭い事をとても気にしていたから、きっと今ごろは念入りに身体を拭いているだろう。

『何だ・・・?』

耳に届いた微かな音に、達彦は足を止めた。そのまましばらく耳を澄ます。最初はかろうじて聞き取れる程度だったそれも、だんだんはっきり聞こえるようになってきた。

『靴音と・・・これは車か?・・・もしかして、ラジオで言っていた治安部隊かも!』

やっとこの地域にも救援が来たのだ。医者が同行していれば柚木の事も診てもらえるかもしれない。達彦は慌てて玄関へと向かい、ドアを開けた。


今回は短い内容で申し訳ないです。

今後は仕事の合間を見て更新作業を行っていきたいと思いますので、何卒よろしくお願いします。

毎週水曜の更新が、可能性としてはイチバン濃厚ですねw


では、また次回お会いしましょう☆

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