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性転魔法使いのオブリージュ  作者: Kiruna
魔法高校編
13/45

特訓の成果

そうして使用する魔力の圧縮と、基礎魔力の圧縮の特訓の日々が続いた。


特訓の2日目に、


「明日までって仰ったでは、ありませんの!?」


「ああ、だから今の圧縮加減はこのくらいで、今からはもう少し圧縮を強めるんだ。それを明日までだ」


「そっ、そんなことってありますの?!」


「あるから、頑張れ」


とか、


「こんな熱いのが続いたら、おかしくなっちゃう・・」


「ん?何か言ったか?」


「いえ!なんでもありません!」


「まあ、慣れればなんとかなるから頑張れ」


とか言っていたが、以降は特になんの問題もなく日が過ぎていった。


1ヶ月もすると慣れてきたのか二人とも魔力が安定してきた。


基礎の魔力が圧縮されて、そこからさらに使う分だけを圧縮して、最初とは比べものにならない程の魔法の効果が増した。


美雪は魔力をしっかり認識できるようになったみたいだ。


茜は相変わらず魔力は認識出来ないみたいだが、まあ、イメージ力で応用できるみたいで問題ない。


そんな訳で、次のステップに進みたいと思う。


「茜、『ファイアー・ボ(火玉)ール』の効果を説明してみて下さい」


「自身の魔力を消費して、指先から火の玉を放つのですわ!」


自信満々と模範解答が返ってきた。


「ああ、そうだ。だが、一つだけ違うところがあります」


「なっ、なんですって!」


茜はその言葉、好きだな。


一体この期間に、同じ言葉を何度聞いたことやら。


「指先から出なくても発動するんです。こんなふうに」


【ファイアー・ボ(火玉)ール】


すると、俺の足の前に『ファイアー・ボ(火玉)ール』が現れて、そのままそれを壁に向かって蹴り飛ばす。


「二人ならもうできるでしょう?」


そう、もう二人なら出来てもおかしくないのだ。


知らなかったからできなかっただけで、知ったからもう出来るはず。


魔法を肉体に受ける際に、魔力をその部分に集中させるというは知っていた。


それを利用すれば魔法の発動だって出来るのだ。


【ファイアー・ボ(火玉)ール】


【ウォーター・ス(水玉)プラッシュ】


そして、思った通りに二人は難無くできた。


美雪は魔力を感じ取りそのうえで操作して、茜は絶大なイメージ力で発動した。


これができるのは想定内。


「じゃあ今度は2箇所同時に出してみようか」


1つができるなら2つ同時に。2つができるなら3つ同時にと増やしていく。


1つ1つの威力は落ちるかもしれないが、数は力になるし、魔法の練習にはもってこいなのだ。


これをすることによって、より魔力の操作が上手くなる訳だ。


「2個とは言わず、10個以上でよろしくて?」


茜はいきなりそんな事を言ってきた。


「まあ、やってみて下さい」


「分かりましたわ!」


そうして茜は目を閉じた。


イメージを高めているのだと思う。


【ファイアー・ボ(火玉)ール!】


そうして茜の前に現れる13個の『ファイアー・ボ(火玉)ール』


おー、凄いな。


それぞれは、違うスピードで前の壁に向かっていき、ぶつかった。


「なかなかいいじゃないですか」


「当然ですわ!(わたくし)の想像力をもってならば当然の結果ですわ!」


自信満々にそう答えるが、とても嬉しいようで顔には笑顔が満ち溢れている。


俺も少し嬉しくなってきた。こうやって教えた人が強くなるのもいいものがあるかも知れないな。


「私もしていいですか?」


「ああ」


次は美雪の番だった。


美雪も目を閉じて、イメージしながら魔力を感じているのだろうか。


「ウォータースプ、いえ」


【ウォーター・(水雨)レイン】


そして『ウォーター・ス(水玉)プラッシュ』、否、数え切れない程の水の粒は大きな範囲を持ちながら壁に向かっていきぶつかった。


威力はないが、これが発動されれば対象が濡れるのもほぼ確実だな。


当たらなかったものも、床にたくさん落ちて湿度が上がったりといろいろと環境を変えるし、使い方次第では恐ろしい魔法だな。


だがお互いにまだ熟練度が低いな。


だからこそ、繰り返し練習をしようか。


そうして、何度も何度も繰り返して、半月が過ぎてこのステップも終わり、最後に勝つための魔法ややり方を教え練習させて、学園長が言ってきた俺が魔法大会に受けるための、下級ランク対上級ランクの戦いが始まるのだった。

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