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性転魔法使いのオブリージュ  作者: Kiruna
魔法高校編
12/45

特訓後も特訓!

魔力を使いすぎて気絶した茜が目を覚ましてから、今日の特訓の最後に溜め込む魔力、基礎魔力の質を上げる方法について教えようと思う。


「これは、1回頑張ればいいものではありません。日々の努力の元に質が良くなるものです。寝ている間もずっと頑張るものです」


「寝ている間も?」


俺の言葉に真白が驚いて、俺の言葉の一部をそのまま返してくる。


「そう、寝ている間もです」


基礎魔力の質を上げるのは簡単じゃないってことだ。


ただ、質が上がれば上がるほど、比例して魔法を使う時に強くなる。


「やり方は、先ほどは一部の魔力を練って圧縮していたのを、自身の溜めている魔力の中心をやればいい・・・です」


「魔力の中心・・・」


「因みに、圧縮し過ぎると先程の茜みたいになるから、注意が必要だ。あくまでも日常で保てることが出来るくらいに圧縮するんだ」


「先程のが基礎魔力の圧縮ですの?」


「ああ、ただ元々の魔力の圧縮が少ない時にやると、その分の魔力を圧縮する為、自身にある魔力の量が足りなくなって直ぐに枯渇してしまうし、集中が途切れた瞬間に戻ってしまうから、本当に勝ちたい時などにしか使わない方がいい・・・です」


説明はするけど、その度に男の口調に戻ってしまい、最後に無理やりですなどをつけて女の口調っぽくするのはしかたないことだろうか・・


「まずは茜からやってみて下さい。先ほどの10分の1くらい捏ねる気持ちでやれば出来るはずです」


「分かりましたわ!」


今は魔力を枯渇してばかりで、沢山の魔力がないかもしれないが、あくまでも日常的に使うことになるので消費魔力はない。


ただ、集中力がかけると直ぐに元に戻ったり、魔法を使う時にいつも以上に魔力を使ってしまうが、今日はこれで切り上げるつもりだから、あとは茜の集中力次第だ。


先ほど魔力圧縮の変身をした茜になら、出来やすいと思って先にやらせた訳だが、どうやら出来たみたいだな。


「この後はどうすればいいですの?」


「このまま明日に俺・・、私に会うまで維持でお願いします」


「明日までですの!?」


「ああ、それをやれば強くなれます。強くなりたいならこれくらい頑張ってみて下さい」


「がっ、頑張りますわ!」


俺の言葉に気合いを入れる茜だが、まあ無理だろうな。


起きているときは出来ても、寝ている時に解除されるのが関の山だろうか。


まあ、少しずつなれていけばいいさ。


例えるならば、寝ている時も起きている時もずっと右手に握り拳を作って力をいれているようなものなのだから。


「では、次は美雪だな。魔力の源を感じ取り、それを全体的に混ざるように、且つ、あくまでも少しだけ捏ねるようにイメージしながら操作しろ・・・です・・」


「はい!」


まあ、美雪もセンスはあるみたいだし、出来ると思うがはたしてどうだろうか。


「あっ!暖かい!?」


あー、うん。どうやら成功したみたいだな。


「因みに最初にこれをやると全身が暖かく感じるのが普通だ。茜は最初にかなりの量を圧縮したから熱さを感じなかったのだと思う」


まあ、全身に巡っている魔力の源が圧縮されているんだから、熱くなったとしてもおかしくない。


「これをずっと維持ですか・・・」


「ああ、解けてもなるべく同じ状態を維持するようにな」


「分かりました。って男の口調に戻ってますよ」


「おっと、ごめんなさい」


やはり、ついつい時間が経つと男口調にもどってしまう。


産まれてからここまで、ずっと男口調だったのだから仕方ないのだが、これからはやり過ぎるとあの魔法ババア・・・もとい、学園長に何を言われるかわからないし、大会に出場出来なかったら最悪だ。


せっかく、いい逸材を育ててるのにそれは無しだ。


「男の口調って何ですの?」


そんな事を考えてると、茜がそんな事を聞いてきた。


あー、そういえば、茜の前で普通にその話をしてしまったな・・・


「学園長先生に、学校の模範として、女の口調にして下さいと言われているだけです」


うん。きっと嘘は言ってない。


「まあ!そうなんですの!流石は黒色聖母(こくしょくせいぼ)様ですわ!」


「・・・、んと、私のこと黒色聖母(こくしょくせいぼ)と呼ばないでくれませんか?蓮野か春と呼んで下さい。私はその呼び名が好きじゃないから」


俺は男だから母になれないしだし、聖なるって感じてもないから黒色聖母(こくしょくせいぼ)なんて呼ばれたくない。


まあ今は女だけど、口調も女にしろって言われてるけど、気持ちはあくまで男なんだ。


とはいえ、学園中に広まってしまったのだから仕方ない部分もある。


でも、身近になる人にまで言われるのは勘弁だ。


「わっ、分かりましたわ!蓮野様!」


「様付けもやめて下さい」


「っそ、そんな!・・、えっと、では、蓮野さん・・ですか?」


「はい、それでお願いします」


何故か茜は気落ちしているけど、そんなの関係ない。


俺の気持ち優先だ。


「ほら、圧縮が途切れそうになってるぞ」


そんな気落ちすると集中途切れるだろ。


「っ!本当ですわ!集中ですわ!」


まあ、集中しなくても出来るようにならないといけないのだが、これからに期待しよう。


そうして、初日の特訓が終わるのだった。


----------


特訓が終わって私こと真白 美雪は寮の自分の部屋に戻った。


今日はいろいろと為になることがあった。


模擬戦とはいえ、同レベルくらいの茜さんと戦えたし、私の戦い方が確立出来た。


また、その戦い方の欠点も教えて貰った。


何よりも強くなる方法として、魔力の圧縮について教えてもらい、使用する魔力の圧縮の『ニード(煉固)』と基礎魔力自体の圧縮を学んだ。


同じ魔力でも、圧縮するとこんなに違うだなんて思ってもいなかった。


基礎魔力圧縮についても、本格的なレベル上げに必要だと感じて、今もそれを行なっている。


ふとしたときに圧縮がとけてしまいそうになるけど、なんとか持ち堪える。


にしても、これをすると全身が熱くなる。


下手したら、興奮してる時と勘違いしてしまいそうでまずい。


そんな事を考えてると、そこに集中してしまって、更に蓮野さんの裸を思い出して・・・


って、だから、ダメなんだってば!


でも、蓮野さんが講師についても強くなれないと思ってたのに、まさか初日の特訓だけでつよくなることを感じ取れるとは思わなかった。


だから、嫌いって感情も少しだけ弱まった気がする。


でも、これからまだ嫌いですから。


でも、それでも、私も頑張りますから、明日もしっかり教えて下さいね。


では、お休みです。


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