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ゲーム世界に『行かない』お話

「前に貸して貰った小説、中々面白かった。他に何か面白い小説は無いか?」


「…お前、前に異世界転性の小説の根底にある設定を割と強めに批判していたのに、普通に読むんだな。」


「まぁな。俺が否定したかったのは、お前が異世界行けば自分も物語の主人公と同じような生活ができるという考えに対しての批判をしたかっただけだし。面白ければなんでも読むぞ」


「そうなんだぁ。とりあえずほかの小説で面白いのとなると・・・ウェブ小説なんだけど『ゲーム世界で2週目プレイ』かな。主人公が一度プレイしたゲームの二週目をプレイしようとしたら、そのゲーム世界に行ってしまうって話。


最初は一周目と同じ展開が続いて、既に展開知っているし余裕だろと思っていたら途中で起こるサブイベントがきっかけにストーリーがどんどん変わっていって、クリア目的が魔王を倒すだったはずなのにお姫様と結婚する事になった。仲間が途中離脱して代わりに入ったのが全員女子だった。勇者なのに魔王に任命されたりと、ある意味ではお約束な作品なんだけど…」


「へぇ」


「・・・いやいや、ちょっと待て。『へぇ』で済ませず、色々と設定について否定しろよ!それがお前にこの小説を紹介した意味でもあるんから!もし普通にほかの作品紹介しても良いのだったら、別の異世界転生小説を勧めているからな?


その・・・前にやっただろ。あの・・・じゃあ、俺がゲーム世界に行きたいと言ったらどうする?」


「行けるなら行けばいいさ。さっきも言ったが、俺はそのジャンルを否定するつもりは無い。別にゲームの世界に行って人がいる・モンスターがいるのがおかしいわけでも無い。それは人が作ったものだから普通だろ。でも、地球とは違う世界に行ったのに地球と誤差程度の差しかないのがおかしかったから、前回色々言っただけだ。」


「期待していたのと違う!じゃあ・・・この小説の最初で、王様から渡される旅立ち費用が100Gとひのきの棒だったんだけど、それについてはどう思う?主人公も普通に剣をくれとか、もっと金がくれとか突っ込んでいたのに全て無視されていたから、お前からの意見を聞きたい」


「・・・その小説の仕様について聞きたいのだが、敵と戦う時はターン制か現実のように自由に動き回るタイプか。そして主人公の能力はゲーム内のステータス依存か、自身の身体能力によって初期からの強さが変わるのか。もし後者であれば、ゲームの世界に来る前に何かしらのスポーツをやっていたかどうかも」


「戦闘に関しては自由に動き回るタイプ。スライムだからと侮っていたら一方的にリンチされる展開とかあったり・・・そして主人公は本来はターン制だったと言う事に文句をつけていた。


能力も自分の能力依存。だからいくら倒してもレベルアップとかしないけど、段々と実力をつけて強くなるって感じだな。ちなみに元々はゲームマニアで運動とか全く出来ないタイプだったらしい。でも、やっぱり普通の剣の方が」


「いや、むしろひのきの棒で良かっただろ。王様に感謝すれよ」


「・・・・えっ?」


「その主人公は単なるゲームマニアなんだろ。だったらこんな動きをすればかっこいいとか理想はあるだろうし、剣じゃないと攻撃力無いしカッコ悪いと思っているだろうけど、実際に剣を持ったところで重くていざ振り回そうとしても武器なのに邪魔になる。だから軽めの武器をくれたのだから、優しいだろ。それに最後まで壊れることなく使い続けることが出来る頑丈性も保証された」


「いや、話の途中で壊れたんだけど」


「・・・100Gだけど、最初の町はいきなり高額アイテムを売っている場合は少ない。もし勇者と認定した人物に高額の冒険費用を渡されたら、貰った金を使って地元で遊び続ける可能性があるだろ。でも100Gだったらポーションいくつか買ったら無くなってしまうから散財する余裕がない。そしてそれを受け取った地点で勇者になると国に認めたということ。


そうなったら国は『誰々が勇者になった』と大々的に告知。そうすれば街中の人達は勇者になったと言う目で見るようになるだろう。そうすれば自然と街から冒険に出ていかないと行けなくなる、そうした自然的に市民からの無言の圧力を加えて旅に出させるって意味が有る。」


「あー、そっか・・・もしそれで魔王倒したとすれば、国は勇者の育った街として大々的に広告することで経済的にも潤うんだろうな・・・国って怖いな。」


「そうだな。ちなみにお前が勧めていた小説って人気あるの?」


「人気だったんだけど、作者が最終章入る直前で『この小説の方向性が分からなくなったので、更新やめます』の一言で数年前に更新が終了した。」


「・・・・」

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