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二十九話 俺の妹とアメリアの妹

「へぇ~、全然信じられない話だけど、お兄さんはお姉ちゃんのもう一人の人で、私はお兄さんの妹さんに凄く似てて、しかも名前も同じって、ことなんだね?」


「あぁ、簡単に言っちまうとそんな感じだな」


俺はあれからアメリアと会ってからの三日間の事を色々と話しをした、特にアメリアと俺の関係の事については深く話をした、理由なんてものはないがただなんとなく、これからここで生活していく上で知ってもらっておいた方が楽、そう思ったからだった、自分のもう一人の妹と言ってもおかしくない関係だと思ったから、というのもある


「にしても、お前が俺の妹に似すぎてて少し違和感感じるぞ」


「あはは、それじゃあお兄さんって呼び方じゃなくてお兄ちゃんって呼び方にする?」


普通お兄ちゃん、なんて呼び方は現実ではしない、せいぜい俺の妹だけかと思っていた、がこっちの妹もどうやらしてくれるらしい、と言ってもまだ言うなんて確定してないが、また俺達は今アメリアを探している、思った以上にこの建物内が広く探すのにかなり手間取っている状態


「あ~、そうだなぁ…いい、かもなお兄ちゃん、よし!これからは俺の事お兄ちゃんって呼んでくれ!」


「!うん!いいよ~」


そんな事を言いながらイマリは抱き着いてきた、ちなみにだがお兄ちゃん、と呼ばせる事になったわけだが、妹、イマリとの年の差はあまり離れていない、たったの一歳しか違わない、いや、もしかしたら俺の価値観がおかしいのかもしれないが


「あれ?クウゲン?」


と会話をしていた時だった、後ろから声が聞こえ振り向いた、そこにはアメリアがいた、俺達が丁度探してた人物だ


「あっ、お姉ちゃん!」


「アメリア、探したぞ」


俺がそんな事を言っている間にイマリはアメリアの元に走り抱き着いた、一方でアメリアは俺とイマリを交互に見てはポカーンとしている、なにか変な誤解をされていないか心配にもなるがそれは特に心配ないだろうと思った


「え、い、イマリ、どうしてクウゲンと?」


「えっとね、お兄ちゃんがいきなり話かけてきて抱き着いてきてね~」


わざとやっているのかわからないが、微笑みながらそんな事を言ってきた、俺はその笑みがとても悪魔が付いたような微笑みに見えた、そこで丁度思い出した事があった、あっちの妹もこのぐらい黒かったような気がすると


「っえ・・・」


「っ!ち、違うぞ!アメリア!ただ俺の妹とアメリアの妹がすっげえ似てて!それで、つい、な、あはは・・・」


ドン引きするような顔をしたアメリアに急いで撤回しようと言った、誤解をされたままだと後味悪いし、俺の今の味方はアメリアだけ、それにアメリア以外に常識持ちそうな人物がいないからだ、実際に今目の前にいるこの妹、いったい何しでかすかわからない、一瞬でもイマリを良いと思ってしまった自分を殴りたいぐらいだ


「あっ、そ、そうなんだ、そういえば私に妹がいるんだからクウゲンにもいるよね」


「!あ、あぁそうなんだよ、後丁度俺の妹の名前とそこのアメリアの妹の名前が同じなんだよ!」


俺はそう言いながら歩み寄り少し乱暴にイマリの頭を撫でまわした、柔らかいところもほぼ同じだ


「ちょ、ちょっとお兄ちゃん撫で方乱暴だよぉ…」


「ん?あぁ、別に特に問題ないだろ」


少しぶりっ子気味なところに地味に頭にきたがまぁ自分の妹と思えば許すとしよう、って俺ってもしかしてシスコン・・・?いや、それはないか


「あはは、ってクウゲン、大丈夫なの?その怪我してるのに」


「ん?あぁ、一応木刀で杖替わりにして歩いてるからな、大丈夫だ」


俺はそう言い木刀を持ち上げた


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