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境界のカタストロフィー  作者: 最有機
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第二話

俺は、これからアトランティス大陸に潜入する。


ムー大陸はバリアがあり出入り口には門番がおり却下された。

アトランティス大陸は上にあるせいか、監視が行き届くのと、

飛行物体は迎撃しやすいので、油断している節があった。


上方にある大陸にたどり着くだけでも困難なのだが、

物凄く不安な方法で、実行させられる事になった。


毎日監視のため、偵察用の飛空艇を飛ばしているらしい。

そしてその飛空艇から監視カメラを毎度飛ばしている。

これもまた毎日撃破されているらしい。


そこで今回はこのカメラの射出と見せかけて俺を射出してくれるのだ。

片道切符と言わんばかりの潜入方法だ。

偵察が終わった後は、軍を率いて付近に戦闘を装い近づくので、

そのどさくさに紛れて脱出するという計画らしい。


不安だ。


また、調査内容や連絡はこの父が開発した遠隔携帯プラナ通信装置だ。

これは父と俺プラナを流し起動する。

親父側か俺の持っている端末どちらかにプラナを流すと繋がる。

例えば親父から流すと俺の持っている端末が親父と感覚を共有するので、

こちらに目と耳があるのと同様になる。

逆に俺が流すと親父の持っている端末が俺の目や耳になる仕組みだ。


うむ、便利だ。


そして、偵察の優先事項だが、まずは敵の謎の力を探ることにある。

アトランティス軍の光の翼の飛行術、光の武器や獣の正体を突き止める。

その次は敵の技術力を探る。

戦闘を見た感じは科学的なものは見受けられなかったが、

文明レベルの測定を測る。

最後に出来ればだが、軍の規模の調査だ。

本来はそこを主体に探りたいが危険が大きくなる為、今回はついでらしい。


さて、潜入のための武器や道具を揃えよう。

まず道具だが、さっきの遠隔通信機とそれが使えなくなった時のための

記録道具を少々だな。あと戦闘になった時のための武器だな。

こちらも親父が考案したものになるが、高強度の両刃のナイフに柄の部分を

カットした軽量のザンナだ。それとザンナにワイヤーを付けプラナを切れても、

回収を容易にした有線ザンナことリメッサーだ。

近接用にちょっと大きめのシースナイフこれらを装備する。




そうこうと自分の家の地下工房で装備品を吟味していると入口の扉が開かれた。

そちらへ目を向けると親父とその後ろに二人ついて入ってきた。

二人は軍人のようだった。一人はかなり豪華な軍服でマントや勲章やらを付けていた。

もう一人は一般的な軍服に身を包みいかにもな人物だった。

「マーティン、今回の潜入の打ち合わせに軍の方がいらしたぞ。」

そう言われたので、

「息子のマーティンです。」

偉そうな方が先に挨拶を返してきた。

「レムリア軍、上級大将ゼファールだ。アトランティス側の総指揮官ということになっている。」

「レムリア軍、空軍中尉ガエルネスと申します。今回運航する飛空艇の艇長をしております。」

「・・・・・」

俺はもうね、すごく驚いたよ。中尉はまだわかるが、

「上級大将って、・・・」

思わず声に出てしまった。

「そうだな、普段であれば確かに偵察の打ち合わせには来ないな。

 実はなマーティン君、君のお父上が悪いのだよ。旧知の仲とはいえ久しぶりに

 会いたいから来いと言うのだ。」

「実は幼なじみなのだ。すごいだろう。息子よ。」

「はぁ。」

かったるくてため息しか出ない。

「閣下、打ち合わせはこちらで行いますので、ご友人と再会を分かち合っていかがでしょう。」

「そうか、すまんね。」

と中尉に何故か親父が返事をした。

「そこはせめて私が返事するところではないのか。」

苦笑しながら親父と二人で出て行った。


「では、いいかなマーティン君?」

「はい、お願いします。出発は明日の明朝で約3時間で予定射出ポイントへ到達でしたっけ。」

「そうだ、特に変更はない、出航所にて待つ、遅刻の無いように頼む。何か質問は?」

着々と進む中、ふと気になったことを聞いてみることにする。

「そもそも、なぜ俺が行くことになったんです?こんな重要な任務に素人の俺が。」

「父上から聞いていないのかい?君の父が推薦したんだよ。君なら単独でこなせると。」

「まじか・・・。」

この時ばかりは、親父を呪った。

「自分的には行って情報収集はかなり自信があるんですけど、帰還に難がありすぎますよ。」

「今回は全面的に君の父の発案だよ。新作の通信機のテストも兼ねてやりたかったらしいよ。」

もはやあきらめながら中尉と打ち合わせと準備を進めた。


・・・・・・・・・


「それでは、潜入頼むよ。」

そう気軽に挨拶して、二人の軍人は帰っていった。



明日はいよいよミッションスタートだ。


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