惨
『まもなくぅ~■■■行きの電車が参ります。青の切符をお持ちでない方は乗車出来ません。
%#&・**★§§&■■■*◆◇%#&*。』
「あれ、ベンチ?そうか何時の間にか寝ていたのか……。」
階段を登っていたのは思い出すのだが、そこから先はぼんやりしていて思い出せなかった。
只ホームのベンチに座っている事から疲れて眠っていたようだ。
ホームを見渡すといつも深夜のホームが見える。
病人衣を着た人達。
首に半透明の縄を着けたサラリーマン。
半透明の血が頭から流れる少年。
いつも通りの…………いつも通りの筈の駅の?
………駅のホーム……だ。
文字通りに光で形作られた電車がホームに到着すると人々はゾロゾロと乗り込んで行くが、最後にトラブルがあった様だ。
『君の切符は残念ながら白紙になった、駅から出てお家に帰りなさい。』
「ええぇぇ!そんな………やっと退院して学校に行けるのに!!」
小学生がどうにか乗り込もうとするが、顔がぼやけた電車の乗務員に止められて最後は駅員に連行されて連れていかれた。
「あの坊主運が良いねぇ。」
「運が良いって乗れなかったのにですか?」
何時の間にか私のとなりに何処かで見た覚えがある男性がいた。
「お?、あんた俺の声聞こえるってことは切符はまだちゃんと作られてないんだな。」
「それはどういう意味ですか?」
私は自分が持つ切符を見ると黒いもやが少しずつ切符を形作りされている最中だった。
それを見た男性はぎょっとした。
「ち、近寄るな!こっちまで呪われる、あんた早く駅員に悪行を全部告白するって誓え。■■に■■るぞ。」
「????………自分がされて嫌な事なんてしたことないししたらちゃんと謝ってるので悪行なんてしたことないですが。」
男性はジッと私と切符を見つめるとハッとした表情をした。
「マジか……駅員から聞いた話しが本当に起きるなんてな……。済まない俺は俳優の矢ノ上 雄二テレビで視た覚えあるだろ?」
「あ!確かに視た覚えありますよ、でも1年前に交通事故にあってから意識が戻らないって………。」
矢ノ上雄二は大人気の俳優だったなので丁度1年経つと言う事で今まで1年以上経って意識回復した奇跡体験した人々に話を聞く
番組が放送されていたのを思い出した。
「もう1年経つのか……まぁ後少しで切符が完成して真っ白になるから現実に戻れるからいいけどな。」
「さっきから何を言ってるかさっぱりで、何ですがどういう事ですか?」
何故か私は矢ノ上さんの話しを覚え、思い出す事出来ても理解が出来ない。
それは明らかに異常なのは理解出来るなのに、話しの意味とその話しから推測出来る筈の何かを理解出来ない。
「それはこの場所では伝わらないし理解出来ない。遠回しな説明しか出来ないってのに、あんたはそれを呪術で理解と推測を出来なくされてる。
俺が言える助言は電車に乗ったら誘惑に負けるな中の良い奴らを裏切るなという事だけだ。」
「電車で誘惑?そんなバカな事するわけ………。」
『正直者はバカを視る』私はその言葉を思い出した。
するとどうだ、ここのこの駅とは名ばかりの恐ろしい場所は。
駅は蒼い岩と白い木材、そしてレールは血が凝固した様な赤黒い何かで造られている……。
駅の外レールを挟んた一方はうねる真っ黒な霧、もう片方は光る霧がここをこの場所をなにか何かの狭間だと言ってるように思えた。
『目を『『『『『アレレ?アラガウんだネ。』』』』』せ!』
誰かの声が聴こえた気がした。