第一篇 魔法の乱用
紅頭巾シリーズの第二弾です。
引き続き、よろしくお願いします。
家は崩壊寸前でした。紅ずきんは、約一年前に熊沢さんからもらった『魔法の呪文』という本を読み、色々と試していました。しかし、試す呪文は全て危険なものばかり……。これまで、家を宙に浮かせたり、隕石で隕石孔を作ったり、嵐を呼んだり、大雨を降らしたりなど、全く実用的なものを試していませんでした。そのため、今朝はお母さんが怒りを大爆発させて、紅ずきんを軽トラックに乗せ、魔女邸へ……。隧道は魔法で高さを変えて爆走しました。実は、ここだけの話、お母さんはゴールド免許らしいですよ、えぇ。こんな性格ですが、ってイテッ……。何か投げられました……。
相変わらず、不気味さを感じさせる暗い空。なお、魔女邸は現在空き家になっていて、少しも手入れをしなかっただけで蜘蛛の巣がたくさんに。お母さんは扉を開けて、紅ずきんを中に投げ入れ、すぐに扉を閉めました。そして、呪文を唱えると、軽トラックに乗って去っていきました……。
同日午前11時30分。お母さんがパートをしている花屋にお祖母さんが来ました。お祖母さんは、お母さんに……、あっ、ちなみにお祖母さんの息子はお父さんです。……何だか、なぞなぞみたいにお父さんのお父さんがお祖父さんとか、分かりにくくなってきましたね……。と、いうわけで、今作からは名前でお願いします。そもそも、なぜ『紅頭巾Ⅰ』で名前を出さなかったのでしょうか……。理由は簡単です。『紅頭巾』を書いた当時、続編を書くことを考えていませんでしたから。とは言いつつも、この『紅頭巾Ⅱ』も何年も前に書いたものですが。さて、蛇足はこのくらいにして、
紅の母、名前はマードレ。祖母、名前はルモニー。犬猿の仲の2人です。マードレは、ルモニーに対して
「一体、何の用ですか?」
と嫌らしく言った。
「まぁ、客に対して無礼なこと……」
「何の用ですか!?」
「孫のことに決まってるでしょ!!」
ルモニーの孫は、もちろん紅ずきんです。
「狼の奥さんには関係ないでしょ」
と、マードレ。狼は、紅の祖父、グロースのことです。前作を読んだ方はよくお分かりでしょう。でも、今はもうこの魔法は解けてます。
あと、父親の名前は、パドレです。
まさかの、主人公の名前出ずして、次回へ。
To be continued…
主人公である紅ずきんの名前が出ませんでしたが、この作品のあらすじに書いてます。
次回に引き延ばす必要はあったのかな……