第7話《選挙当日と総務の存在》
5月17日
生徒会選挙当日だ。
1番右に居るのが一ノ瀬 大和で間違いない。
6話にある通り僕は中学時代も生徒会をしていた。
中学最初のあの時は大和先輩に選ばれたのだ。
中学校の11月の改選で副会長に立候補した人が1人しか居なく副会長枠は2つあったので、もう1枠を会長が選ぶ事となったのだけど、委員会で少し話した事のある程度だった大和先輩に、いきなり僕が指名されたのだ。生徒会に入った後も普通に会話をしたり生徒会同士程度の関係だったように思える。
次の選挙では僕は立候補しなかったからそのまま生徒会はやめたのだけど、大和先輩の卒業の際に件の鉛筆を渡されたのだ。
33%の確率で当たる鉛筆と言う説明だけで。
鉛筆について聞くためにもこの選挙、絶対に落ちるわけにはいかない!
生徒会の枠は
会長1人
副会長2人
書記3人
会計3人
の合計9人だ。
そして今回の立候補者は
会長1人〈信任投票〉
副会長3人
書記4人
会計4人
会長以外は1人落ちだ。
重人が絶対に目立たせて当選させてやるとか言ってたが信用出来ないし、期待しないでおこう。
大和先輩、副会長に立候補している2年の先輩〈不知火と書いているがなんと読むのだろう〉と1年生の生徒の演説が終わり僕の番だ。ふりがなのおかげで読むことはできる。棒読み気味だし何を書いてるか理解できないが、、、
辛うじて読み終えて礼をした直後、ステージ上に重人の姿が見えた気がした。
何かと思えば体をいきなり衝撃が襲った。いつぞの階段の件よりもはるかに大きい衝撃だ。恐らく机か?打たれ慣れたのか気絶はしなかったが回転しながら吹き飛んだ。
確かにインパクトはあっただろうけど、、、、
これは違うよぉ~!
幸か不幸か相当吹き飛んだにも関わらず、骨折はしていなかった。
僕が戻った頃にはもう演説、投票は終わっていた。
あとは明後日の発表を待つのだけど、元々立候補した動機は先輩に鉛筆のことを聞くことだ、それを思い出して、先輩を探したがやっぱり見当たらない。あの人何者なんだろうか。
5月19日金曜日
放送で発表される。
結果としては会長は大和先輩が850票で当選。
因みに全校生徒は869人、無効票や欠席を合わせれば15票らしく有効票854票中850人で支持率99.5%とのことだ。《当然陽太は計算できていない》
副会長は425票で不知火先輩《放送で聞いてようやく分かったらしい》と422票で僕の当選。
どうやら僕の知的かつ秀才のイメージが定着してしまったようだ。《422票のうち8割型はネタ票だと知らないのは陽太くらいなものだがなものだが》
書記は487票で2年の先輩と235票で小鳥遊94票で1年3組の生徒が当選。
会計は723票で清光院さん、104票で2年の先輩24票で1年6組の生徒の当選
落選したのは副会長から順に1年7組の生徒、1年4組の生徒、1年1組の生徒だ。
引き継ぎは5月31日だ。
それと後に聞いた話だけど、別に選挙に落ちても希望するなら、生徒会総務として生徒会に入ることは出来る。というのを選挙の説明の際に言ってたらしい。
まぁだからと言って落ちてもいいやなんて気持ちで望んでたとしたら3人に不誠実というものだろうけど。