第5話《部活と輪廻転生同好会》
~放課後~
僕は数日前から美奈と帰っている。
幼馴染というだけあって美奈とは家が結構近い。徒歩5分ちょっとの距離だ。
「陽くんって勉強出来るはずなのに何で授業では適当ばっかり言ってるんですか?」
美奈にまで聞かれた。まぁ普通なら聞きたくなることだろうけど。
極力広めたくないが美奈になら言ってもいいだろう。
秘密にするよう念押しして中学の先輩にもらったことと100%当たることを説明した。
半信半疑のようだったので、清光院さんの時と同じように実演したらわかってくれた。
「なるほど...確かに陽太君勉強出来るほうじゃなかったですからね。」
失礼な!僕にだって50点以上をキープしてた頃だってあったのに!
小学校の頃の話だけど。
因みに僕自身もこの鉛筆は不思議な鉛筆という理解だ。そもそも33%ですらかなりの割合だし、それがいきなり100%になったのも全く心当たりはない。この鉛筆についてわかりそうな人はこれをくれた先輩しか思い当たらないが、その先輩がどこにいるのかなんて分かりそうにもない。
こうして入学から10日が経った。
~11日目~
今日から部活の勧誘期間だ。
「しげちゃんは部活入るの?」
「お前が清光院と付き合ってるという噂を男子に流されたくなければその呼び名を変えろ。」
そんな噂流されようものなら信者共【現在21名まで増えた】にリンチされて入院じゃ済まない。
「じゃあ重人は何か部活入るの?」
「あぁ入らない。陽太は何か考えてるのか?」
「いや~具体的には決めてないけど、春がやってきそうな部活動ないかな~」
「なら生まれ変われる部活でも探すんだな。」
遠まわしに僕に春が来る可能性を否定された気がする。
「ほらここ、輪廻転生研究同好会とかあるぞ」
【輪廻転生研究同好会】
私達は輪廻転生に関することを研究しています。人生をやり直したい方や異世界に転生したい方は、ぜひ見学に来てください。
「胡散くさ!」
関わりたくない部活・同好会ランキングがあったら余裕で優勝出来ると思う。こいつはなんて部活に入部させようとしてるんだ。
結局部活動は見送ることにした。
文化部は向いてないし、運動部はしんどそうだからだ。
姉さんの面倒臭がりがうつった気もする。
因みに姉さんは部活には入っていなかったらしい。まぁ、あの姉さんが部活をしてたなんて考えられないけど。
~放課後~
「あの、、成星君?」
僕の視線の先にはショートカットの美少女がいた。
しかし何故かズボンを履いている
「うん、ところでなんでズボンを履いてるの?」
「あの、、、男なんだけど、、、僕」
嘘だ!
「ダウト!」
「本当なんだけどなぁ、、」
名札には周防と書いてある。確かに周防 渚は男子だったはずだが、信じない!僕は信じたくない!
「ところでどうかしたの?」
「うん、成星くん生徒会に立候補してくれる?」