ぽっちゃり
夏の始めに受けた健康診断。その場でわかる結果はすべて良好だったのに、二週間後に送られてきた血液検査の結果には、初めて赤い紙のお手紙がついてきた。
「要 再検査。医療機関を受診してください」
夫の実家への帰省前であわただしかったが、思い切って早めに病院を受診した。 これ以上変な数字が出ちゃ困るので禁酒はもちろん、私が愛してやまない洋菓子も念のために我慢。
そのかいあってか、血液検査は前の時よりすべての数字がずっといい。血圧と共にこれまで見たこともない、理想的な数字が並んでいる。なんてわかりやすい私の、カ・ラ・ダ(笑)
案の定身体に何の異常もなかったが、消化器官に多少の負担がかかっていたのは数字に出た以上認めるしかない。短期でこれほど改善されたということは、原因はわが愛するチョコレートや生クリームだ。女は永遠にスイーツが好きな生き物なのに。
しかも夫の実家では「嫁さん、遠慮しないで食べて」攻撃を受け、健康体重プラス三キロが更なる増量を果たしてしまった。当然ダイエットが必要。
ところが夫は『ぽっちゃり』好き。まあ、そうじゃなきゃ私を妻にはしないだろう。
「なんで女は細くなりたがるんだ? ケツの細い女はテレビで見てもつまらない」
好みは人それぞれ。そういう男性も、世の中多いんだろうなあ。
「お前のケツのサイズはちょうどいいのに……。この辺は老人しかいないんだぞ。これでお前が痩せたら俺はどこを見ればいいんだ!」
知らんがな。ていうか、そういう視線で外を歩かないでほしい。
「でも、もう健康診断で引っかかりたくないし」
「痩せるのは歓迎する。だが根性でケツだけは大きくしろ。女はケツの脂肪が肝心なんだ!」
訂正。夫が好きなのは『お尻だけぽっちゃり』だった。スリムなデカパイだの、激ヤセのデカケツだの、どうして男って女性に身体構造を無視した体形を望むのか。
そんなダイエット方法があるなら、こっちが聞きたいです……。




