ステMAX勇者、異世界滅亡RTA始めました
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俺は、トラックに轢かれた。
目を覚ますと、目の前に光り輝く女がいた。
「私は女神!あなたには異世界に行ってもらいます!」
「うおおおお異世界!!俺つえー確定!!」
「……説明を聞いてください」
俺の目の前にステータス画面が表示される。
筋力 5
敏捷 5
耐久 5
知力 5
魔力 0
「ゴブリン以下ですね」
「……こんなステータスのやつ可哀想だな」
「現実を認めてください。これはあなたのです」
「俺、つえーできないじゃん!話が違うぞ!」
「話は最後まで聞いてください?ゴブリン以下さん?」
この女神、絶対許さん。
「転生特典でこのクソ雑魚ステータスに好きに割り振ってください」
「ならもう筋力に全部だ!」
「え?」
俺の体が光り始める。どうやら異世界に召喚されるようだ。
「ええ、ちょっと待ってください」
「じゃあなクソ女神!この力でハーレム作ってやるぜ!!」
転送。
次の瞬間、平原に降り立っていた。
「ここが、異世界か!」
「いまはだれにも負けるきがしねえぜ!」
足を前に踏み出す。
ズドドドドドドドドドド!!!!!!
大地が波打ち、地平線まで亀裂が走る。
城が傾き、山が沈み、国が真っ二つに。あっという間に世界滅亡。
そして俺は死んだ。
目の前には、先ほどの女神。
「おかえりなさい。転生直後に世界を滅ぼしたのはあなたが初めてですよ」
「俺歩いただけだぞ!?」
「筋力マックスなんですから当たり前でしょう」
「今度は敏捷だ!足が速いとモテるしな!」
転送。
「よし、せっかくだし、どんぐらい速いか試してみるか」
目の前にまた女神がいた。
「え?また死んだ?」
「はい」
「なんで?」
「光の速さで宇宙に飛び出したからですが?」
「なんだよそれ」
「知力5は伊達ではないですね」
「なら次は知力MAXで行く!」
再び転送。
そしてすぐに高速で働き出す脳内。
俺は魔王城に単身飛び込む。
「俺が魔王だ!世界を滅ぼすのだ」
「魔王め勝負だ!」
俺は駒を並べる。
「将棋でな!」
丸ごと魔法で焼きつくされた。
俺は死んだ。
女神の前。
「まずは挨拶からだろ!ズルだ!」
「バカは死んでも治らないようですね」
「あなたに必要そうなステータスを追加しました」
表示された文字。
常識 0
「バカにしてる?」
「あなたに足りないのはそこです」
俺は常識をMAXにした。
転送。
もう今度は何もしない。
常識的に考えて俺が何かするから世界は滅ぶのだ。
俺は地面に寝転んだ。
完璧だ。
世界は無事だ。
その時、遠くから村人の声。
「勇者様ー!魔王が攻めてきましたー!」
「魔王です。世界滅ぼすぞー!」
俺は魔王に言った。
「世界滅ぼす意味とかある?」
「いや、でも、魔王だし」
「常識的に考えてさ、暴力とかダメよ。今時流行らない」
「ならどうやって?」
駒を並べる。
「将棋だろ」
——三時間後。
「参りました、魔王様」
「魔王の将棋トレーニング、おすすめだぞ」
魔王は将棋も最強だった。
女神の前。
「あなたはあの魔王よりも魔王の才能があります」
「褒めてないよな?」
女神は静かに告げた。
「あなた、異世界転生、向いていませんね」
眩い光で目が覚める。だが今度は目の前に女神はいない。
代わりに医者がいた。医者が言う。
「奇跡的に助かりましたよ」
「さっきのは……夢?」
隣のテレビのニュースが流れる。
『大型トラックが暴走。原因は、将棋の大会に遅れそうだったから』
俺は悟った。
「俺、運MAXだったんだな」
遠くで女神の声がした。
「常識は0のままですけどね」
完。
現在、カクヨムをメインに焼きそばにきという名前で行なっています。ぜひそちらの方も見てください。他作品も見ていってください。




