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銀髪幼女のスローライフ旅 ~お料理バンバン魔法バンバン~  作者: 滝川 海老郎


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第18話 杖と剣

 金貨も手に入ったし、杖と剣を買うぞ。

 杖は私用、剣はフィオちゃん用のプレゼントだ。


 昨日の本当にお菓子のほうは、レクスがばくばく食べてしまった。

 フィオちゃんと私も貰ったんだけど、あのウサギ君、食いしん坊なんだもん。

 まったく、ウサギなのに何でも食べるんだから。

 甘いものまで好きとは知らなかった。


 メレーナ商会を出て、下町地区へ向かう。

 他には住宅地区、貴族街、フレミス伯爵邸などがある。

 下町地区は、あちこちに煙突があり、煙が漂う。

 煙の臭いが少ししていて、なんだかスチームパンクのようだ。

 そうは言っても石炭の匂いではなくて、魔石燃料だと思う。

 あちこちで、カンカンカンという槌を打つ音がする。

 鍛冶が盛んなのだ。


 メレーナ商会で教えれてもらった、そんなお店の一つへと私は向かった。

 そこには、ずんぐりむっくり毛深い小さな男性がいた。

 小さいのはなんだか親近感があった。

 私も小さいからね。


「こんにちは」

「お嬢ちゃん、どうしたんだ、お使いかい?」

「剣と杖が欲しくて、お金ならあります!」

「おやおや、そうかい」


 じっとわたしを見つめるおじさん。


「いい目をしているね」

「そ、そうですか?」

「それに、魔力も高そうだ」

「まあ、それなりには」

「でも銀髪だろ?」

「これは、大丈夫、色々魔法は使える」


 そういって指先に無詠唱で火をともしてみる。

 それに目を大きく開けて、さらにじっと見てくるドワーフのおじさん。


「よし、見繕ってやる」

「はいっ」


 ご注文は、魔法の杖だ。

 一般的には、髪と同じ属性の魔石を使った魔法石をつける。

 でも私は無限属性。


「なんていうか無限属性というか、あらゆる魔法が使えるんですよね」

「ほーん」


 アゴヒゲをしごいて、ふむと言う。


「じゃあ、このへんかなぁ」


 木の杖なんかもある。


「こっちはカシの木。んでこっちがマンイーター。こっちはトレント」

「悪くはないけど、魔石が付いたのがいいかな」

「高いぞ?」

「にしし」


 お財布の中をちらっと見せると、おじさんはさらに驚く。

 金貨が十枚以上、ちゃらちゃらと入っている。


「金貨十枚で、杖と剣が欲しいんだ」

「わかった」


 真っ赤な魔石のついた杖だった。

 柄は魔力伝達のいい、ミスリル製。


「これいいね」

「だろう、俺の傑作さ」

「どれも傑作なんでしょ」

「よく分わかっている」


 上から下まで見る。

 大きくなくて、持ちやすい。

 ドワーフや小人系住民なんかに重宝されそうだ。


「それと小剣。三十センチくらい」

「ああ、んじゃ、このへんだな」


 小さめの剣が並んでいるコーナーを見せてもらった。

 今の小さなフィオちゃんに丁度よさそうな長さのが揃っている。

 ナイフ、短剣の中でもちょっと長めくらいのもの。

 これなら使い勝手もよさそうだ。


「この黒いのは?」

「これは、ダーク・ブレイカーだな」

「ふむ。それ名前?」

「そうだ、銘っていうんだ」

「ふーん、じゃあそれ!」

「わかった」


 杖と剣を出してもらう。


「この子は?」

「こっちは、ルビー・エクステンダー」

「分かった。覚えておくよ」

「うむ。二つで金貨十枚、ちょうどに、マケてやろう」

「ありがとう~」


 私はにっこり。

 おじさんも、にこりと笑う。

 きっと本当はもっとするんだ。

 こんな名剣と名杖がこの値段で買えるんだから。


 料金の金貨をさっと支払って、ニコニコ決済だ。


「現金払いは助かるよ」

「どうも」


 収納にさくっとしまう。


「嬢ちゃん、それ、マジックバッグじゃなくて収納だろ」

「そうだけど?」

「いや、珍しいものを見せてもらった」

「ええ、まあ」

「頑張れよ」

「ありがとうございます」


 お店を後にする。

 バザール地区をちょっと見てみるか。


 いろいろな野菜が雑多に並んでいる。

 こちらにはフルーツ。

 見たことがあるオレンジ、リンゴ、などから、知らないフルーツまである。


「これはマンゴーかな」

「お、嬢ちゃん、いいマンゴーだよ」

「じゃあ、えと二つください」

「はいよ」


 マンゴー買っちゃった。

 その後も、バザール地区を少し見て回る。


 メレーナ商会へと戻ってくる。


「やっほ」

「レナ様、お戻りですか?」

「うん。フィオちゃんこそ、なによそよそしくて」

「なんだか、だんだんすごい人になっちゃうんだもん」

「そんなことないよ」

「にひひ」


 フィオちゃんと、ちょっと抱き合う。

 温かくて気持ちいい。


「それでですね、じゃじゃーん」


 私は収納からダーク・ブレイカーを取り出して渡す。


「これは?」

「フレミス伯爵から金貨を貰ったので」

「なるほど」

「プレゼント」

「え、フィオに?」

「うん」

「あ、あああ、ありがとう、レナ様、大好き!」

「にゃはは」


 またまた抱き合っちゃった。

 フィオちゃん~。


「それで私の杖がこっち」

「おお」

「杖がルビー・エクステンダー。剣がダーク・ブレイカーっていう」

「名前なんだね」

「うん、そう。一個ずつ名前がついてるんだよ」

「すごい」

「でしょ」

「あはは」


 しばらく二人で矯めつ眇めつ眺めていた。

 ニヤニヤしちゃうよね。

 新しい私たちだけの武器。

 素晴らしいよ。

 ドワーフのおじさん!


 こうして私たちは新しい武器を手に入れた。

 これでまた冒険に出られるぞ!


 まだまだ見たい場所はある。

 西にある海と港の町。北にある雪国。

 東の果て、砂漠地帯。

 北西にある、牧草の高原。

 確か東のほうにある鉱山の町。


 まだまだ世界中を見て回って、ついでに自分が住みたい街を探すんだ。

 旅するスローライフ! 我が人生に悔いがないように!



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