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銀髪幼女のスローライフ旅 ~お料理バンバン魔法バンバン~  作者: 滝川 海老郎


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第15話 メレーナ商会

 フミレスにはメレーナ商会の本店があった。

 そこにフィオ一家が住んでいる。


「お邪魔します。レナです」

「はい、私は、エランダ」

「エランダさん」

「それから、こっちがクロエよ」


 奥さんがエランダさん、そして下の娘さんがクロエさんだそうだ。

 ちなみに、パパ様はクラウドという。


 さて、道中暇だったので、フィオと算数のお勉強をしていた。

 文字に数字は知っているので、できるのだけど、私には前世の記憶がある。


「フィオから聞いたけど、数字が得意なんだって?」

「まあ、多少は」


 ということで、たまに店番や帳簿の検算など手伝うようになった。

 いろいろ仕事はある。

 子供なんだから遊びたいというほどでもない。

 フィオちゃんも一緒に手伝ってくれるし。


 乾燥薬草なども入ってくる。

 普通のマジックバッグは時間停止機能がないので、薬草は乾燥品が多く流通している。

 ポーションにも使用期限があるし、場合によっては乾燥薬草のほうが長持ちする。


「これとこれとこれ、いただける?」

「はい、全部で銀貨十二枚ですね」

「まあ、計算早いのね」

「えへへ」


 とまあ、楽勝である。

 前世チート持ちといえよう。


「ねえ、フィオ、レナ様」

「なんですか、エランダさん」

「学校に行ってみない? 教会の初心者学校」

「あ、行ってみたいです」


 村には学校などという便利な場所はなかった。

 これは知識を得るにいいのではないか。

 もちろん、道中のパパ様の話も興味深かったけれど、商人だけの視点では話題は偏りがちだ。



 ということで、ハーミナル教会という町の教会で学校を開いているので参加させて貰えることになった。

 この学校は基本的に無料なのだ。


「よろしくお願いします」

「まぁまぁ、丁寧にどうも」


 シスターはヒューマンの女性で、なかなかの美人さんだ。

 この町は獣人もそれなりに住んでいて、人口の一割くらいだろうか。

 私たちのラーミ村や周辺ではほとんど見かけないので、最初びっくりした。


 だって、かわいい猫耳に犬耳、ウサギ耳などの人がその辺の通りを普通に歩いているんだよ。

 あと、オオカミの人に犬耳っていうと怒られちゃう。

 えへへ。


「神は最初に、惑星セレーネを作りました。地面に海、空、そして宇宙」


 神話の話はパパ様はあまりしなかったから、新鮮だ。

 たぶん聞いたら教えてくれたんだろうけど、すでに知ってると思っていたのかもしれない。

 私はわりあい物知りだしね。

 ちょっと知識は偏ってるけどね。ばあばは教育も好きだったので、よくいろんな話をしてくれた。


「山々ができ、川が流れ、森ができて平原が広がった」


 ふむ。


「あるところには砂漠が広がり、こうして私たち生き物も生み出したのです」


 まあ、進化論とかよりは神様が作ったんだ、としたほうが自然かもしれない。

 だいいち、地球も数字とアルファベットがそっくりっていうのは、不自然で神の介入を疑われる。

 もちろんそんな話、間違っても口にはしない。

 異端審問などに掛けられたら大変だ。


 教会の昔話、神話などはとても興味深かった。

 でもそういう話ばかりで、あまり生活に役立つ話はないかしれない。

 星座と髪の色と属性の話くらいかな、直近で役立ちそうなのは。

 それぞれの属性には星座も割り当てられていて、それに関する話とかもあるのだ。


 授業は午前中だ。

 そしてお昼ご飯の炊き出しが行われて、午後は家の仕事の手伝いをする。


「あ、これこれハーブ入れよう」

「ハーブ?」

「うん、薬草なんだ」


 私は道々で拾ってきたハーブを収納にだいぶため込んでいる。

 その一部を提供して、この辺りでも生えている種類のハーブをお昼の麦粥に入れる。


「いい匂いでしょ?」

「うん、いい匂い」

「この香り、なんだか安心する」

「美味しそう!」


 本当に麦粥にくず野菜だけだったので、びっくりしたのだ。

 私も少し肉を入れたり、ハーブを入れたり、工夫して改良してみた。

 子供だちには人気になので、これでよかったんだと思う。


 ちょっとグルメになってしまったかもしれない。

 午後、仕事がない子たちが、集まってお昼に使うハーブ取りをするという話をしていた。

 この辺の平原なら、いるのはスライムとリクウミウシ、あと危険なのはローパーくらいなので大丈夫だろう。

 ローパーは二メートルくらいある巨体なので、見ればわかる。すぐ逃げればよい。

 普段はスライムやラビットとかを襲って食べているらしい。


 そうやって神話とかに詳しくなる日々を過ごした。

 算数の問題もやっていたんだけど、あれなんだよ、簡単すぎて私にはつまらなかった。

 手を抜いてもあれなので、ばんばん問題を解いて「算数の神童」というあだ名を頂戴した。

 まあ、これは不可抗力だったんだ。ほんとだよ。

 ということで算数の勉強の代わりに、私は二桁以上の暗算の練習とかをしていた。

 そのころフィオちゃんは九九を必死に覚えていたっけ。

 私がすらすらと掛け算を解いていくのを見て、思うところがあったらしい。

 頑張れ、フィオちゃん。フレッフレッ!


 そして私は、学校のある教会の横に、孤児院と病院を兼ねた施設があるのを発見してしまったのだ。

 これが、ちょっとした騒動のきっかけになるとは、あの時は知らなかった。



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