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⑫可愛い彼女

可愛いパジャマ姿の望。そのせいか、いつもより少し幼く見えた。


家の前まで来て、


「じゃあ、そろそろ帰るよ。ちゃんと寝てなね」


「もう熱も下がったし、大丈夫……………」


望は下を向いて何かを我慢していた。


「あのね…………今日ね……ママ、帰り遅いの……。だから、もう少し一緒にいられない?」


「へ?」


そんな助けを求める子犬のような潤んだ瞳で見つめられたら、断ることなど出来ない。

僕は、十年ぶりぐらいに望の部屋に入った。女の子の部屋らしく、フワフワした感じで可愛らしく……。嗅いだことのないとっても良い香りがした。


「そんなにクンクンしないでよ。恥ずかしい……」


「あ、ごめん!!」


「昔はさ、二人で良くゲームして遊んだよね。楽しかったなぁ」


「うん。でもこれからは、また一緒にゲーム出来るよ」


「うん……」


ベッドの布団に潜った望。僕は、ベッド脇にちょこんと座った。


「…………」


「………………」


「……………………ひゃっ!」


いきなり、首筋をキスされた。


「フフ…女の子みたい。天馬もこっちに来る? あったかいし」


「ふぇ?」


こっちとは、ベッドに来いと言うことで。それはつまりね、そういうことで。誘ったということは、望も嫌じゃないわけで。もちろん、健全な男子である僕もメチャクチャそういう行為には興味あるわけで。


気づいたら、ベッドに乗っかり布団を引き剥がしていた。丸まっている望が小動物のようで死ぬほど可愛い。


唇にキスをしながら、段々と下へ。パジャマの上着ボタンを震える指で一つ一つ外していく。胸の膨らみ。思わず、顔を埋めた。


「……赤ちゃんになっちゃった」


優しく頭を撫でられていると、いまさら理性は保てないと悟った。


バンッ!!!!


「っ!?」


その時、部屋が思い切り開け放たれ、綺麗に着飾った望のお母さんがハァハァ息を切らして現れた。


「望っ!!!! 大丈……………ぶ?」


「あ……」


「ママっ!? なんで」


「いや……えっと……この辺りに魔物が出現したってニュースの速報見て、急いで帰ってきたの。だけど……まぁ……無事みたいね………ハハ…ハ」


お母さんは、居心地が悪そうにそっと扉を閉めた。


「来年は……おばあちゃんかなぁ」


閉まる瞬間、ボソッと呟いた。


恥ずかしさで顔が真っ赤になる僕と望。

さすがにお母さんがいる家の中でそういう行為は出来ない。


「ママ、帰ってきちゃった……」


僕は、ゆっくりとパジャマのボタンを閉めるとベッドから降りた。


「本当に…ごめんね……。続きは、ホテルとか行く? 少しはお金あるし、大丈夫だよ」


「いや! 望もまだ本調子じゃないだろうし。今日は、もうよそう……。うん。それが、いいよ……」


好青年っぽく、明るく振る舞った。


「でも」


頬を染めた望は、するするっとベッドの端に来ると、慌てて帰ろうとしていた僕のズボンのベルトに手をかけ、それを外した。ズボンだけでなく、パンツまで下げた。


つまり今は下半身丸出しの状態。


「初めてだから、本みたいにはいかないと思うけど……我慢して…」


チロチロと一生懸命舐められ、何度も望の小さな口に包まれた。病み上がりのパジャマ姿の望に無理矢理しているような罪悪感とお母さんにバレるかもと言うスリルで興奮はすぐにマックスに達した。


………………………。

…………………。

……………。


「またね」


「うん。また」


ぎこちない別れ方になってしまったが、望は嬉しそうだったので良しとしよう。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



次の日。元気に登校してきた望に手を振った。


そういえば、副会長とは別れたのだろうか?


『三年三組、黒龍天馬君。放課後、生徒会室に来てください。お伝いしたいことがあります』


初めて、生徒会に呼ばれた。

言われた通り、生徒会室に行くとそこには会長の望と副会長の二人がいた。


「天馬君。キミ、会長と付き合っているらしいね」


「はい。そうです。だから、副会長。望とは別れてください」


「何か勘違いしているようだけど、僕は最初から会長と付き合っていないよ? 変な噂に騙されたみたいだけど」


「え、そうなの?」


望は、深く同意した。


「でも、だって! あんなに二人で仲良くしてたし」


「天馬。副会長はね、女性に恋愛感情はないんだよ。男性が好きだから」


「え、え、エェ!」


「単刀直入に言おう。黒龍天馬君。会長と別れて、僕と付き合ってくれないか? キミのあの気迫に惚れたんだ」


「いや、あの…」


「………………」


副会長は、本気だった。だから僕は、丁寧に言葉を選び、断った。


後で聞いた話だが、副会長が男性好きなことは、学校の中で望しか知らないらしい。色々と恋愛相談に乗ってくれていたみたい。


胸のつかえが取れたようで、気分は晴れやかだった。


その夜ーーーー。


初めて六条院から電話があった。土曜日の夜にレストランでの食事会に呼ばれた。何か重要な話があるらしく、参加は強制だった。


驚いたのは、その誘いを受けたのが僕や一二三、望だけでなく。兄ちゃんと姉ちゃんまで六条院に呼ばれていたことだった。


悪い予感しかしない。

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