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登場人物紹介

※プロローグ~第五章までの主な登場人物をここでは紹介しています。

※年齢は2024年、前田郁恵の慶誠けいせい大学入学時。


1、前田郁恵(まえだいくえ)

 162cm 18歳

 

 本作品の主人公。全盲の視覚障がいを生まれながらにして持っているが、そのハンデに臆することなく、保育士になる目標に向かって生きている女性。

 笑顔を絶やさない明るい性格で知的好奇心旺盛だが恋愛経験はなく、恥ずかしがり屋な一面もある。

 オーストラリアで父と四年間二人暮らしをしていたおかげで家事は一通りできるようになった。

 大学生になってからは盲導犬のフェロッソのお世話をしながら寮で一人暮らしを続けている。

 趣味はピアノと読書でオーディオブックを聞きながらピアノの練習をするのが好き。

 慶誠けいせい大学進学を目指しオーストラリアから上京、受験を受け見事合格。念願の大学生となり、フェロッソと一緒にキャンパスライフを満喫している。

 長く父親と二人で暮らしてきた。父親が再婚した際に出来た母親も今は離婚して交流は途絶え、本当の母親について郁恵は一切知らない。


「ちゃんと話してみれば分かるよ。それに、たとえ目が見えても、相手の心の中までは見えないよ」


「往人さんに私が見えていることはもう疑いようのないこととして分かっています。だとしたら、往人さんには世界はどんな風に見えているんですか?」


全盲(ぜんもう):全く見えず、周囲が明るいか暗いかも判別できない状態(視覚障害一級、日本の該当者数は約十一万人)


盲導犬(もうどうけん)(フェロッソ)

 五歳。体毛はイエローでクリーム色に近い色合いをしているラブラドール・レトリーバー。三年前から目の見えない郁恵を助けている。ハーネス(白い胴輪)を付け、元気いっぱいに前に立って誘導をしている。

 フェロッソの名前は郁恵の下にやってきて改めて付けられた名称。

 入院生活の際にも連れ添ってきた二匹のぬいぐるみ、カロッソとフェチェローチェ(チェロ)から付けられている。


「フェロッソは三年前からの付き合いなんです。

 いつも隣を歩いてくれる、大切なパートナーなんですよ」


※警察犬や盲導犬としてもお馴染みになっているラブラドールレトリバーの平均寿命は10~15歳。やや長寿な犬種。

 大型犬のラブラドールレトリバーが重宝されてきた背景には、賢さだけでなく、丈夫で病気になりにくいという理由も考えられている。

 ただし、運動能力が高い分、ケガなどには注意が必要です。


2、河内静江(かわちしずえ)

 166cm 20歳


 郁恵と同じ慶誠大学の三回生で大学のサポートスタッフとして主に視覚障がい者の支援をしている。

 ショートカットの栗色の髪をしていて親切丁寧で正義感が強く、小さい頃は男の子に間違われてしまった過去もある。

 趣味は映画鑑賞と動物園に行く事。動物は好きだが虫と英語が苦手。

 ガイドヘルプやテキスト校正などをしており、大学生活を送る上で必要な郁恵のサポートをしている。

 将来は相談支援員として働くことを考えて日夜勉強を続けている。

 何故か理想の女性の一人にされていて、郁恵から今日のファッションは何点か採点させられている。

 現在は仕事をしている姉と二人暮らしをしているが、元々は田舎出身。


「傷つけることがあっても、仲直りして分かり合うことが出来る。

 それが友情というものでしょう」



3、長澤恵美(ながさわえみ)

 170cm 18歳

 

 郁恵とは同い年で慶誠大学入学早々、目の見えない綺麗な郁恵の横顔に惹かれ話しかけて友達になる。

 食欲旺盛で身長も高く大柄なことが長年のコンプレックスで身体に触れられるのが嫌い。

 異性は苦手で郁恵と同じく恋愛経験が乏しい。

 大学生に入ってからは前向きで大らかな人間を演じている。

 好き嫌いが激しく、好きなものに対する執着も人より強い。

 男性アイドルに興味があり、医学生に対しても興味を示す。


「午後も長い講義がずっとあるから……今日一日を耐え凌ぐためにはしっかり食べないとやっていけないよ」


4、美桜華鈴(みさくらかりん)

 168cm 38歳


 喫茶さきがけの名物ウェイター。15年以上前から勤務している独身女性。

 気さくで明るい性格、人当たりが良くグイグイ突っ込んでくる積極的なところが魅力で、老若男女問わず好かれるお店の人気者。

 フルート奏者としての一面があり、クラシックに限らず様々な音楽に精通している。

 桜井往人の母親、画家の桜井深愛を長年にわたって尊敬している。


「へぇ……あなたピアノに興味があるんだ。それじゃあ、ここで一曲弾いてみないかしら?」

 

5、美桜雄二(みさくらゆうじ)

 184cm 65歳


 華鈴の父親で喫茶さきがけの店長。

 年齢を感じさせない大柄なガタイをしていて蝶ネクタイを着けたウェイター姿が似合う。

 カウンターでドリンクのオーダーを作っている時以外は奥で事務作業をしている。

 お酒やコーヒーを嗜むのが趣味で直接海外に出向き仕入れている。


※喫茶さきがけ

 グランドピアノが置かれている広めの喫茶店。

 閉店時間はその日によって変わり、遅い日は21時頃まで営業している。

 客層は老若男女様々で食事が目当ての人からゆっくり過ごす人、時々行われるイベンドが目当ての人まで様々。

 月に数回ピアノやアンサンブルによるライブ演奏イベントが行われる。

 スタッフは美桜親子とアルバイトが四人。

 常勤は3~5人で回している。



6、坂倉井龍(さかくらいりゅう)

 175cm 24歳


 慶誠大学六年制医学部の四回生の医学生。

 父親が医者をしており、富豪家庭に生まれた。

 口調は荒く自己中心的な性格。

 成績優秀で教師からの信頼は厚く、目上の人に対する立ち回りは上手い。

 自分の狙った女を手に入れるためなら手段を選ばない。


「買うものがいなければ……評価する者がいなければそれは実力と認められない。非凡の天才と称えられることなく、凡人として名を残すことなく世間から消え去っていく。それが当たり前に存在するのが芸術の世界だ」

 

7、鏡沢涼子(かがみさわりょうこ)

 172cm 23歳


 慶誠大学院生。三年生連続でミスコン一位に君臨している女帝。

 高身長で恵まれたモデル体型をしていることを活かして読書モデルをしている。

 坂倉井龍と交際していることは学内では周知の事実。

 女豹な裏の顔は普段は見せることはせず、大人の女性らしさを見せている。

 ちやほやされている郁恵に嫉妬心を抱き、容赦なく接してくる。


「それにしたって、あなたのその熱視線は気味が悪いわよ」


8、真美


 郁恵と同じ病室にいた四年前に亡くなった同世代の少女。

 郁恵が病院を抜け出し、海に一人出かけた同日に亡くなったとされている。

 詳しい病状については郁恵は教えてもらっておらず不明。

 オーストラリアに長くいた郁恵は日本に戻り、真美の存在を感じるようになる。

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