表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第1章 日本転移と自衛隊激闘編
70/251

第68話 ミソラ・ロレンシアの冒険 その2 仙台出発 

第68話を投稿します。

ミソラ達は子供たちのあこがれになったようですよ。

 昼食は仙台名物の「牛タン」であった。

「ねぇミソラ、牛の舌初めで食べた」とミリナがお代わりをしつつ話す。

「お嬢食べ過ぎではないのか」とトムスが言う。


「ふん、おいしいだもの」とミリナが返す。


「それにしても、おいしいね。王国では食べられない物だしね」とミソラが言う。


「あとで作り方を聞いておきましょう」と料理も得意なドネルグが言う。

 料理長を呼び作り方を教わり、メモしていった。

「ふむふむ下処理して寝かすのか。収納魔法には不得意な分野だな」


「処理された牛タンを収納すればいいのでは」とミルネに突っ込まれる。


「そうだった」とドネルグ。


「せっかく会議室を借りているのだから、これからの事を話しましょう」とリーダーらしくミソラが切り出した。

「そうだな、体も鈍っているから最初は楽な日程にしよう」とタトルが言う。

「そうね久しぶりの冒険だものね、最初は体を慣らす意味で時間をかけて、本調子に戻ったら前と同様にしましょう」とミソラも同意した。


 ミソラ達のチームは1日40km程の移動ができるが、3ヵ月近く運動らしきものはしていないので、最初は20km程度から始める予定であった。

 外務省担当官から、旅の注意点やテントを張る場所の注意。キャンプ場が書かれた地図などを貰い旅立つこととなった。


 最初は仙台駅前から、盛岡駅を目指して歩き出す。


 仙台駅から榴岡天満宮方面に抜けて、日本風に旅の安全を願った。

「日本にはたくさんの神様がいるから、安心ね」とソラが言う。

「帝国は皇帝が神だし、王国は女神シャリゼーナが魔法全般を司るから、絶対神だったし。日本は至る所にいろいろいな神様がいると言うし、その方が自然かな」とミソラが返す。


 榴岡天満宮に日本風のお参りをしてから国道45号を塩釜から松島に抜ける予定だ。


「今日は松島の松島公園に許可を貰ったから、そこでテント張りましょう」とミソラ。

 途中の塩釜警察に立ち寄り手配をしてもらっていた。


 一同はゆっくり感覚を戻すつもりで、景色を堪能しながら仙台市を抜けて、松島入り口の松島公園についた。ついた時には7時になっていた。昼食後の出発で24Kmの道のりであったが、早い。


 松島公園では松島公園管理事務所に寄ってテントの位置を指定してもらった。

「みなさんのご到着をお待ちしておりました。この公園は夜中でも出入りがありますので何か言われたら、この公園占有許可証と焚火等許可証をお見せください。周辺の警察には連絡してあります」

「火は火事になりますので、寝るときは消してくださいね」


「有難うございます。明日は早めに出発する予定です」とミソラが代表で挨拶をする。


「かしこまりました。我々の出勤は8時ですので、見送れませんがお気をつけて旅立ってください。また、夜の10時まで松島の島々をライトアップしていますから、ご覧ください」


「はいありがとうございます」

「はーいみんな、テント班と料理班に別れてそれぞれ作業を開始してね」とミソラが声をかける。


「はーい」


 テント班はミソラとトムズ、タトルでふた張り立てる。

 ミルネとソラとミリナが食事用の大型ターフを張り、ドネルグはすでにかまどを作り、火を起こしていた。


「このライターとちゃっかざいと言うのは便利だね、もう火が付いた」とドネルグが関心する。


「あんまり楽していると戻れなくなるよ」とソラが言う。


「そうだな、明日は昔の方法で火を起こすか。火魔法使えるミソラがいれば苦労はしないが」


「呼んだ」とミソラ。


「いや便利な道具に関心していたところさ」とドネルグがごまかす。


「ふーん」


「日本は便利すぎて、昔に戻れなくなるよね」とミソラ。

「その時は火だけ頼むよ」とドネルグが火を煽りながら言う。


「ねえミソラ、海に小さな島がたくさんあるよ、しかも明かりがついて綺麗」とミリナがうっとりしながら言う。


「明かりは10時に消えるらしいよ」とミルネが言う。


「そっか、ならいっぱい見ておこう」と子供らしい事をミリナは言う。


「スマホで撮っておけば」とトムスがそっけなく言う。


「そっか、写せるのだった」とミリナが言い、ドネルグからスマホを借りた。


「失敗しても消せるから、いいのだけ残しておいてくれ」とドネルグ。


「はーい」


 公園は恋人たちがデートに使っている。

 あちらこちらに2人の人影が見える。


「ねえ、ドネルグ今日のメニューは何?」早くも景色を撮ることに飽きたミリナが聞く。


「今日は初日だから、簡単なスープとパンにサラダと果物」


「初日にしては豪華だね」


「いや、野菜が安くてね、それに果物は貰い物」


「みんな明日は、6時から出発よ。食べて寝てね」とミソラが言う。


 一同「はーい」と返事は良い。


 翌朝6時にミソラ達は出発した。


 同じく国道45号を通って石巻までの約35kmの予定だ。


 途中で頼まれていた小学校に寄って、日本語で旅の事やドラゴンの事を話した。

 子供たちは目を見開いて話に夢中になった。

 それもそのはずで、物語ではない、実体験の話を聞かせていたからだ。


「ドラゴン本当にいるのかスゲー」

「ドラゴンと仮面ライダーはどっちが強い」

「おめ、ばかか、比較するならナルトだろう」「いやルフィーだべ」と思い思いにしゃべり始めた。


「では魔法の実演をします」とミソラが司会を始める。


「最初はミルネ、風魔法が使えるのよ」と言うとミルネが小さいつむじ風を起こした。

 大騒ぎとなった。なんたってここは小学校の体育館。風が起きるはずがない場所でつむじ風が起きた。

 子供たちは大騒ぎだ。


「次はソラね、ソラは水魔法が得意なのよ」

 そう紹介されると、手を前に上げて手のひらを上にした。小さい水の塊が浮いている。それを投げたりして、戻ってこさせる。

「ソラさんバケツ一杯に水を入れられますか?」と小学生の女の子が言う。

「もちろんよ、あのバケツで良いかな」

 そう言うと手からホースの様にバケツめがけて水が噴き出した。

「おおお すげー」


 私にもできないかな、できると水汲み行かなくて済むのに、などと女の子たちが言う。


「魔法はその人によって特性があるね。ちなみに私は火だけど二人の様に強力ではないの。この程度よ」とミソラは小さなナイフに火をまとわせた。


「すげー」男の子達は大騒ぎだ。


「せんせい、魔法って努力すれば使えますか」と小さな女の子が質問する。


「アトラム王国では、10歳になると教会でミサをするの、そうすると魔法の才能のある子は司祭が見つけて、12歳で修学院に入り3年間魔法の修行を積むことになるの、それだけ時間がかかるのよ」

「才能ある子は、この中にいるかも知れないけれど修行しないと使えないのよ」とミソラは丁寧に説明する。


「わかりました」と女の子。残念そうだ。


 最後にミリナ。

「ミリナは特殊魔法のヒールが使えるの、傷を治したり、解毒したり、と特殊ね。だけど1万人に一人のヒーラーなのよ。怪我している子はいる?」


「はーい、昨日校庭で転んでひざ擦りむいた」と女の子。活発なようだ。


「ではミリナお願いね」


「了解、痛くないよ。ここに来て」とミリナ。

 呪文もなく手を怪我の上にあてると、手が光り出し、同時に怪我が治り皮膚に戻った。


「すげーすげー一番すげー」と大騒ぎ。


 ミリナはちょっとうれしかった。


 大騒ぎの中、ミソラ達は先を急ぐために出発した。

 過去に大地震がおきてみんなを元気づけるべく、宮城県と警察に頼まれたのだった。


「大成功だったな」とトムス。トムスとタトルは二人で剣技を見せたのだった。

「そうね子供たち喜んでいた」とミリナ。


「先を急ぎましょう、次は盛岡と言う所で同じこと頼まれているのよ」とミソラ。


「次も頑張る」とミリナ。よほどうれしかったのだろう。


「今日はどこに泊まるの」とドネルグ。子供たちの前で出番がなかったのだ。収納魔法はすごいのだが、見せるものではないから、出演はしなかった。


「今日は石巻から少し南下して北上川の河原を使えるよ」とミソラ。


「しかし、どうろと言う所は歩きやすいけど、反動が強くて疲れるな、それにくるまも多いし」とタトル。


「うん車が多いよね、王国なんか一日に2台見ると多いなと思うのに、ここはひっきりなしに車が通る」

 王都に住んでいたトムスが言う。


 きゅーーーーどん。一台の軽自動車が電柱に衝突した。ミソラ達を見ていたのだろう。


「事故だ、けが人はいるか」と通行人が叫ぶ。


 運転手は50歳くらいの男性で、やはりよそ見運転だったらしい。

 運転手は頭を打ったらしく血を流してうずくまっている。

「ううう」相当痛いようだ。

「ミリナお願い」とミソラ。「わかった」ミリナはドアを開けて、頭に手をかざした。

 かざした手が光りはじめ、血が止まったようだ。


 見ていた通行人も「おおお」と驚愕していた。やがて都市部だったので救急車とパトカーが到着して、運転手は救急車にて運ばれていった。

 警官は目撃者から状況を聞いていた。

「運転手あの子たちを見ていて電柱にぶつかったと思うよ。なんせ美人の外人だからね。しかたないさ。ははは」警官は呆れていた。


「あの子たちが手当てしたんだよ。すごいよ」と別の目撃者が言う。


「あの、警察庁から連絡のあった、ミソラさん達ですか、状況をお聞かせください」と警官。


「はい、歩いていたらいきなり車が柱にぶつかって、血を出していたのでミリナが血止めの魔法を使いました」とミソラ。

「血止め魔法・・・・ですか」と警官。


「ダメでしたか」とミソラ。


「いやいや聞いたことがないもので、戸惑いました」と警官。


「とにかくありがとうございました」「本日はどこにお泊りですか」と警官が聞く。


「ええ、石巻市から北上川の河原を使って良いと言われています」とミソラ。


「了解しました。後ほどキャンプに訪問させてください。運転手から状況を聞いてまとめますので、お願いします」


「ええ大丈夫ですよ、河原にいますのでスマホに電話くださいね」とミソラはスマホを使いこなしているようだった。


「はい、番号は県警察から聞いていますので、後ほどかけます。行っても良いですよ」と警官。


「はい出発させていただきます」


「お気をつけて。では後ほど」と警官は見送った。


「便利な文明も危険があるのだな」とドネルグ。

「出発。おなかすいた」とソラが言う。


 ミソラ達は朝と夜の基本2食で、昼食はサンドイッチ程度の軽食であった。


「たった2日で、いろいろあるな。けど旅らしいのでよしとするか」とトムス。


「みんな明日から山道になるから、「くま」とか言う魔物が出るらしいからね」とミソラ。


「はーい」気の抜けた返事が返ってきた。やれやれ。

ありかとうございました。

2話で3日分・・・・いつになったら大陸に行けるのやら。

次回からスピードアップします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ