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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第3章 元の世界へ
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第245話 元の世界へ その18 謀略3、人質

あけましておめでとうございます。

痛みは引きませんね。

感想頂いても返信できないで申し訳ありません。

最近は左の背中も痛みが走り、長時間座れない、打ち込みできない日々が続いています。

本当に申し訳ありません。

なお、誤字脱字チェックもほぼできていない状況です。

 ロシア工作員のシェフは不幸な連絡を受けていた。


「ジェフ隊長、遊撃隊からの連絡が途絶えています」副官が報告する。

「ばかな15名の精鋭だぞ」

「それが・・・40分前の定時連絡はありましたが、5分ほど前の呼び出しに応答がありません」

 ジェフ達は空港施設の地下機械室に待機している為に外部監視は遊撃隊からの報告に頼っていた。


「全員聞け、遊撃隊15名は排除されたと考えて、プラン変更する。現時刻をもってプランDに移行する。

 スナイパーチームは屋上ポイントにて待機、非常階段を使え、その他はここで時間まで待機だ」

「「「「「了解」」」」」

「良いかしくじるなよ、これ以上のプラン変更はできんからな」


 遊撃隊を含めてのプランAで、転移希望者、特に米国人等に紛れ込み、人質を取り有利に交渉を進める予定であったが遊撃隊が消滅した現状では本隊のみ7名での作戦に移行された。

 やる事は単純で、2名のスナイパーチームと5名のジェフを含む本隊が要人を捕らえ交渉すると言う作戦を強いられている。


 2名のスナイパーとスポッターは、建物東側の非常階段を屋上へと登っていく。

 1階から4階までの非常階段ドアは全て閉鎖されており、空港建物から侵入はできないのだが、地下2階からのみ屋上までの通路として確保されていた。

 この非常階段には各階に監視カメラがあるのだが、ジェフ達の事前隊が全ての有線監視カメラの配線を切断し、重ねて配電盤の不良を装って給電も停止している。


 米国空港、しかも国内線専用空港では建物セキュリティーが甘く、漏電や一部停電など日常的に起こっている。米国政府は乗客に対するセキュリティーだけ強化していれば、911のような悲劇は回避されると信じている様だ。


 だが「特殊作戦群」青山1等陸佐によって全ての非常階段に備え付けられている監視カメラは、日本製の最新モデルに交換されている。

 このモデルは一見有線タイプなのだが、線を切断もしくは給電停止をすると内部バッテリーに切り替わり、しかも接続も無線タイプとなっている。


「コマンダー、東非常階段を2名屋上に向かっています」オペレーターが青山1等陸佐に報告する。

「了解、即時対処」

「アーチャー1、2、アルファ6、7即時対処」


 現在午前5時で転移まで7時間である。


 同時に無線妨害が本格的になってきた。

 通常のホワイトノイズではなく、変調ノイズによる全帯域に対する妨害であるが、AI同調による偏移通話が可能な最新機材であり、「特殊作戦群」側の無線は通常に会話できる。

 だが・・ジェフ達の無線機は全て無効化されている。


「全ての帯域で妨害されているか、屋上に派遣した隊員も絶望的だな」

 ジェフは覚悟した、ここまで徹底的に計画を潰されては報告もできない。

「仕方ない援護無しでやるしかないか」

 チャンスは1回しかないのだ。


「諸君、こちらの作戦は読まれている様だ、だが人質を取り交渉すれば可能性はある。

 全員着替えて米国人で移住希望者を装ってハイエルフを捕獲する。武器は拳銃のみとする。

 作戦開始は転移1時間前の正午に開始する」


 本来であれば隊員の過半数を失えば、計画は失敗であり撤退する案件であるが、ロシアの工作員には失敗自体許されていない、最後の一人でも実施して成功すれば良しとする国である。

 ジェフに失望感もあるが、顔に出さず成功だけを夢見る。

 失敗すれば、全ての責任を負わされて本国に始末されるだけだから・・・


「特殊作戦群」青山1等陸佐はまだ5名のロシア工作員が健在である事を認識していた。

 ここで追い詰めて殲滅を図ると逃げ場のない工作員たちは、決死の反撃をしてくると予測されるからだ。

 全ての隊員と転移希望者を無事日本に転移させる事に注力するだけだ。


 運命の転移当日の正午。


「諸君いくぞ」ジェフは気を引き締めると同時に残った4名に伝える。


 米国市民に紛れシェフたちはハイエルフに近づいて行く。


 レイナは目配せを遠山にする。

 静かに遠山は頷く。


 ハイエルフの後ろにジェフは回り込み、ハンドサインで指示をする。

 同時に拳銃を取り出し、ハイエルフを後ろから抱き込み「さがれ」と叫ぶ。


 残りの4名も「ミーナ」の後ろに回り、拳銃を出してミーナのこめかみに当てる。


 ミーナもこくりと頷く。


 レイナの目前に突然ダークエルフが現れる。

 遠山も「あっ」と声を上げる。


 ジェフは「ばけもの」と言いながらダークエルフに発砲した。

 レイナの後ろから撃ったのでダークエルフの左腕を弾は貫通していたようだ。


「人間」とだけ言うとダークエルフは念じた。


 ハイエルフを含めその場にいた7名はダークエルフによって呪われる。

 ただしハイエルフには呪いが効かない。


 ロシア工作員ジェフを含めた5名は呼吸が出来なくなり、その場に倒れる。

「楽しみを邪魔した報いじゃ」

 ダークエルフの貫通創は塞がりつつある。


「失礼しました。お早いお越しで」と遠山は伝える。

 どうやらダークエルフは早く来て、ハンバーガーを食べるつもりだった様だ。


「私たちでも対処できましたのに、早速手配しますね」

「うむ。この者達はどうしたい」

「放置でお願いします」

 どちらにしろハイエルフの思念によって、どこの工作員かは判明しているし、その目的も・・


 遠山は注文の為に走り出そうとしていた。

 自衛隊員が遠山を止めて、「ダークエルフ様幾つ注文しますか」

「50個頼む。コーラとかもな」「はい」自衛隊員は無線で報告する。


「あっ2個は先に頼む。転移前に食したい」「了解」


前話の続きで短くて申し訳ありません。

ダークエルフも本当は食いしん坊だったようです。

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[一言] お元気でしょうか。いつかお戻りになれることを信じて待ってます。お体ご自愛下さい。
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