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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第3章 元の世界へ
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第243話 元の世界へ その16 転移前日

おまたせしました。

右足に体重がかかると痛みが走り、歩けない状況が続いています。。。

昔ダラスで国内線乗り換えで国際空港からローカルのダラス・ラブフィールド空港にてフロリダに向かった事があります。バスからの風景では何もない土地に広大な国際空港があり、ここは砂漠だったっけと錯覚するほど広い土地でした。懐かしい・・30年前ですね。ディズニーワールド面白かった。USF(ユニバーサル・スタジオ・フロリダ)も面白かった。USJがない時代ですよ。USFの雨具(雨の日だけ発売)を最近発見しましたが人に差し上げました。

ネットオークションに出すつもりもなかったので、それに30年前のカッパというかポンチョです。(未使用)

USFと印刷はありました。

昔買ったディズニーのジッポ・・どこ行ったのだろう、フルサイズとハーフを買ったのに・・・

 転位前日・・・


 遠山はワシントンD.C.からダラス・フォートワース国際空港に飛んだ。

 米国特命全権大使の豊田大使も、家族はサンディエゴにそして大使自身は閉鎖業務が間に合わず、地上転移のダラスに向かっている。


 報告を受けた遠山は、ダラス・フォートワース国際空港の国内線出口で次の便で来る予定の豊田大使を待つ事とした。


 1時間後の便で豊田大使は現れ空港出口に向かっている。

 一人では無かった。

 大使館職員のビルや手伝ってくれて日本に帰還する予定の職員など、8名が一緒である。


「豊田大使」手を振った遠山を大使は見つけた。

「おお、遠山さん」


「大使お仕事遅くなったのですね」

「そうなんだ、なんせ米国政府との最終・・本当に最終交渉していたからね。ほんと疲れた」

「心中お察しします」


「そう言う遠山さんもご苦労様でした」

「いえいえ、私などは、全世界の大使館を纏められていて、しかも米国政府との交渉本当にお疲れ様です」

「ははは、仕事ですからね。いまさらですが、遠山さんが親書と指示書を持って現れた時夢かと思いましたよ。帰る事ができると聞いて一層驚きました」


「いえいえ、日本に残留した方の送り届けが1か月前の業務でしたからね」

「はは、遠山さん、実はいろいろ説明していましたが、転移など私が信じていないので大変でしたよ」

「本音ですね。私も先行して米国籍艦艇を連れてこなければ、転移で死んでしまうのではないかと、その時思いましたから心情はお察しします」

「ははは」


「結局遠山さんは私を待っていたのですか?」

「はい、それもありますが、ダラスからの転移に同行していたハイエルフ2名と合流予定なのです」

 遠くからモデルの様な体系で美人のハイエルフ2名が現れた。

「遠山さん、お久しぶりです」ハイエルフの「ミーナ」「レイナ」である。

「ナナ」は最初からサンディエゴに残り、ワシントンに向かった「元族長」と「ヒナタ」は大使館の仕事を終えて、すでにサンディエゴに戻っている。


「おお、こちらのハイエルフさんも美人ですな。ですがどことなくお顔が元族長さんやヒナタさんに似ている様な気がします」と豊田大使。


「そうですね。私もハイエルフ村に行きましたが、全てのハイエルフさんはどこか似ていらっしゃいます。

 管理者から日本が転移した世界を管理する為に作ったと言ってましたので、どこかDNAに血族の印があるのではと遺伝子工学の博士たちは言っていました」

「サンプルは取らなかったのですか」

「はい、転移した世界ではハイエルフは「女神」と信仰対象でしたので、不遜な事として研究対象にはしていませんよ」


「ははは、遠山さん、私大学で学生に血をくれと迫られた事がありましたのよ」

「えっレイナさん本当ですか。犯人は厳罰ですね」と遠山。


「本当に申し訳ありません。政府からも接触禁止と通達していたのに」

「大丈夫ですよ遠山さん、学校に言って謹慎処分受けたらしいですから。うふふ」


「ミーナさんは大丈夫でしたか」

「私もありましたから、思念で気絶させました。あはは」


「本当にすいません」

「「遠山さんがあやまる事ではありません」」


「そう言って頂けると助かります。遅くなりましたがこちら米国特命全権大使の豊田大使です」


「初めまして、元族長殿とヒナタ殿には転移希望者の選考に協力して頂きました。ハイエルフさんは本当に凄いです」

「はじめまして、ダラス地上転移担当のミーナとレイナです」代表してレイナが挨拶する。


「あっ大使、ダラス・ラブフィールド空港行きのバスが来ました。みなさん乗り遅れのないようにお願いします」

 まるで添乗員の様に遠山はアナウンスして、最後にバスに乗りこんだ。一番前の席は添乗員用である。


 バスの中は日本に帰国できる期待でワイワイしている。


「ところで大使各国の退避状況はいかかですか」と遠山。

 後ろに座る大使に話しかける。


「うーん、多分間に合うと思うのだが・・各国大使館は5日前に閉鎖して各国に返還を実施したが、転移希望の日本人については、ダラスに間に合って欲しいと思っている」


「間に合わない可能性もあると言う事ですか」

「流石に各国の田舎に住んでいる日本国籍者にまで管理が及んでいないのが現状でな。各国のCMでも早く資産を処分して現金化してダラスに事前に集合と流れているのだが・・実態は不明なのです」


「大使、計画では1か月前の日本残留者転移した時点から、ダラス・ラブフィールド空港は国際演習場扱いで、陸上自衛隊の中隊が常駐しています。転移希望者用テントもありますので宿泊に食事もできる筈なのですが」


「有難うございます。そこまでお気を使って頂いて」

「いえいえ日本国家にとってもこの世界に戻らない選択をしたのですから、希望者全員を帰国させる事は国家プロジェクトなのです」


「親書にありましたが、日本国の国土が広がり石炭も石油も取れるとか」

「その通りです。現に宗谷岬の反対側と大きな湾になっていまして、エルフやドワーフに獣人などが働く、宗谷特別行政区が大きな街として実在します。今や大陸や日本に物資を運ぶハブ港となっています」

「それは楽しみです。退職するつもりでしたが、大陸の各国の日本大使館に行きたいものですね。楽しそうです」

「ええ、その為に優秀な労働者、技術者、職人に役人が大量に必要なのです。ここだけの話ですが、経済も成長を続けており、特に貿易については各大陸の国と国交を結び黒字となっていますよ」

「それだけ日本の優秀な技術商品が輸出されていると言う事ですね」

「その通りです。それに未開地も多く未発見な鉱石などもあるでしょうから人手は欲しいのです」


「ははは、転移前の日本より夢がありますね」


「そうですね。食料も豊かで魚を取るのは、日本とドーザ大陸、アトラス大陸にある漁村などなので、魚資源は豊かです」

「そうですか、魚好きなので楽しみです」


「あっダラス・ラブフィールド空港が見えてきましたよ」

 ハイエルフ二人は怪訝な顔をしているが声は出さない。


「はい到着しました。皆さん並んで降りてください」民間人も一緒なので遠山も気を遣う。


 帰国希望者や移住希望者は事前に各国日本大使館や領事館で登録手続きをしている為、ダラス・ラブフィールド空港に入ってすぐに受付を設けられ、各国大使館からの名簿と乗客をチェックしている。

 もちろん出国した国別に受付が並んでいるので、間違う事は少ない。

 受付しているのは自衛隊員と外務省職員の混成チームである。


 一番奥にVIP用と言うより日本政府職員専用受付が有るので、大使と職員に遠山にハイエルフはそちらに向かう。

 あっと言う間に登録が完了した。

 遠山は受付チーフの隅田を見つけると登録状況を聞く。

「隅田さん、帰国希望者と移住希望者は何名ですか」

「はい遠山特別次官、帰国希望者はおよそ5万人、移住希望者は5千ほどで、現在まで登録した者は帰国者が4万7千人程、移住希望者は5千名全員です」

「のこり3000か、明日の午後3時転移まで時間があるから待ちましょう」

「はいそのつもりで、昨日より交代制で24時間受付しております」

「ご苦労様です」

「いえいえとんでもない。転移してから振り分けして2週間ほど暇でしたから、しっかり働きますよ」

「有難うございます」

「ですが、隅田さん在外国日本人は民間人10万人以上いたと思うのですが・・・たった5万ですか」

「はい、行った先で骨をうずめる覚悟なのでしょう」「それとも・・・」

「それも選択ですね」「はい」


「日本でも在日外国人でそのまま移住する方もいらしたので、不思議な数字ではないですね」

「その通りです」

 遠山はたった5万かと思う。突然の日本転移で資金元を絶たれ貧困で暮らしている日本人が帰国費用すら捻出できない人もいると思うと悲しくなっていた。

 各国大使館に費用を割り振り、国費で帰国と手段を取らなかった事に悔いが残る。


 突然遠山の携帯に通信が入る。

「もしもし、遠山です」

「もしもし、元気だったか」声で解る南司令だ。


「今少しよろしいか」

「大丈夫ですよ南司令」

「こちらの現状を知らせておく、各国大使とその家族、そして日本人職員合わせて約6万人となった。

 なので客船や外洋フェリーに乗り切れない場合は「いずも」と「かが」に招待した」

 客船は12隻合わせて5万人近く運べるのだが、1万人が漏れてしまう。

「それから車両は各フェリー満車だぞ」

「うお、了解しました。こちら地上転移は5万5千の予定です」

「なにそんなに少ないのか」

「私も同感です。もう少し帰国に補助金とか考えれば良かったと後悔しています」

「そうかもな、観光客が旅して2年間も食っていくには仕事せねばならないし、貯蓄もないだろうからな」

「管理者と相談してみます」

「だがな、大規模で転移した計画だからどうかな」

「現地であきらめていると言う事ですか」

「その可能性が強い」

「ですね・・・そう思います」

「そして割り切る事も」

「助言ありがとうございます」


 電話は切れた・・・ 


 遠山は転移責任者としてやりきれない思いが強かった・・・


「遠山さん宜しいですか」レイナが話しかけて来た。

「はい何でしょう」

「監視されています」

「えっどこですか」

「空港建物内に7名と・・向こうの滑走路に15名伏せていますね」

「悪意ですか」

「その通りです」

「では陸自に説明しましょう。ついて来て下さい。あっ」

「ミーナは監視者を監視しています」

「了解、行きましょう」歩きながら説明する。空港に入った時から「悪意」に包まれていたと・・・

ありがとうございます。

ロシアの襲撃があるようですね。次回お楽しみに。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です。 何とか奮闘の甲斐あって帰還の道筋つき。 しかしながら招かれざる客&お邪魔虫が(><) 次回も楽しみにしています。
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