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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第3章 元の世界へ
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第237話 元の世界へ その10 副大統領の不安

まだ腹痛中のケイです。いたたた。

薬を頂いてかなり良くなりました。

今回は副大統領の思いや経過報告を中心書いています。

飛ばしても問題ありません。

 外遊の予定を全てキャンセルして機上の人となったアレクス・トルーマンJr副大統領は、新しい状況が入ってくるたびに驚いたのだが。

 同行している副大統領子飼いの部下達に召集をかけて、米国政府専用機の一番大きな会議室で検討会を実施する。


「それでアレン君、時系列で起きた事を書いてくれるか」と副大統領。

「では私が整理しながら分散された情報を読みましょう」と随行員のリンドが立ち上がる。


「初めてくれ」

「「了解」」


「最初の事象からですが。サンディエゴ沖500km程度に突然光点が現れたとの連絡が最初です。

 これは沿岸警備隊第11管区のカリフォルニア州アラメダ本部からサンディエゴ支局に緊急連絡が入り、同時にサンディエゴ支局からは当該海域に巡視艇1隻を派遣。同時刻沿岸警備隊第11管区サンディエゴ支局からサンディエゴ海軍基地に連絡。

 約20分後に巡視艇から戦闘艦であると報告。

 サンディエゴ海軍基地は報告を受けてサンティエゴ工廠で停泊していたバンカー・ヒル、モービル・ベイ、レイク・シャンプレイン 、プリンストン の4艦に当該地区の接近と抵抗する場合は排除の命令を受けて緊急出港」


「約2時間後、不明船は「ブルーリッジ」「いずも」「まや」と確認は国旗日本国である」

「同時に「ブルーリッジ」と日本艦からC4I回線が開かれ、照合暗号等が入り、日本国が消える当時の物が使用されるが承認される。この時点で友軍と確認」

「翌日当日夕方に「いずも」から日本国代表1名と「ブルーリッジ」からは在日米国大使と在日米軍海軍司令官を「バンカー・ヒル」に呼び出し、取り調べを実施」

「なお3名の話は似通っており、日本全体が島しょ部をつれて転移したと、「スルホン帝国」と名乗る武力勢力に攻撃を受けたために反撃を実施し、帝国は解体し、民主合議制へと移行をしている最中との事。

 その後にドルツと名乗るこれも200年以上過去に転移した国家と戦闘になり、撃退し、神に彼らの帰還を認めさせた。現在転移した世界は平和である」

 と報告があります。

「ふむ。日本国は戦闘を行ったのか」と副大統領。

「ええ、その際に海兵隊も作戦協力しています」とリンド。


「資源についてはどうだ」


「はい特質すべきは油田の発見、次にガス田、そして海底鉱石帯と山ではダイアモンド、銀、亜鉛、リン、硫黄などか発見され、殆ど手つかずで埋蔵量はこちらの世界より多いとの事」


「それか!!大統領の目的は。それとハイエルフなどの人物についてだ」


「はい機密扱いでして詳細不明です・・が相対したシークレットサービスによりますと、女神を具現化した様な現実感が薄い人物2名だそうです。なにか転移のトリガーになるのだとか」


「トリガー?大統領の狙いはそれか」


「そして続きですが。ハイエルフが大統領執務室に入り、大統領とトミー・シュナイダー・ジュニア首席補佐官にハイエルフ2名の4名になった時事件が起きたそうです。

 突然ハイエルフが大統領に対して「3名殺しましたね」と言い次の瞬間、大統領と主席補佐官は倒れたとの事です。なお扉外で護衛しているシークレットサービス6名も同様に倒れています」


「ハイエルフとは何者なのだ」


「それが個別取り調べで、在日米国大使は「神の使徒」と呼んでいます。ただし日本側からの情報はないです」

「在日米国大使からはハイエルフ「神の使徒」は神の声を聞き、人々にいろいろ伝える役目があると、ただし普段は小さな村で農産物を作り日本に渡して経済活動を行っているそうです。

 ハイエルフは通訳が出来る者がいるそうですが、族長は思念と言う脳に直接響く会話が出来るそうです」


「脳に直接・・・それを強くすると意識が飛ぶのでは」


「多分その通りだと思いますが、まだホワイト・ハウスの医務担当が掴まらないのではっきりした理由は不明です」


「異世界の人を相手にするなど大統領は無謀過ぎる」と副大統領。

「その他の報告はあるか」


「はい日本政府の要望ですが、向こうから連れてくる転移方法は2つ、陸上転移は場所の確保を依頼。船舶転移では各国大使級がサンディエゴ海軍基地に向かい各国に向けて帰らせると言う事。

 一般人は大陸移転にするそうで、財産等が含まれると言う事。

 2つめですがこの世界から日本に戻りたい者の公募を実施し船と陸上で転移を予定するらしいです。

 3つめですが、日本は転移世界に残る事を選択したとかで、米軍機材に兵器・武器の調達をしたいとの事です」


「日本はこの世界を捨てたのか」


 アレクス・トルーマンJr副大統領は考える。

(なぜ転移がされ日本が訪問したのに外遊に追い出されたのか)

(ハイエルフがそれ程強力ならば、事前に確かめずに会ったのか)

(この世に神がいるのか、キリストの他にいるのかあるいはキリストなのか、それとも・・・他教の神なのか・・・)

(なぜ大統領の罪が判ったのか)


「諸君どう思う」

 はいアレンが発言する。

「この事実から世界を跨がせる神なる存在が実在する様です」

「昔からのおとぎ話や神話を覆す事になります」

「それと単純に思うのですが、転移は何かいもできないのですかね」


「多分、大統領は欲を出し新世界の資源を欲しがったと推測され、倒れた、倒されたのでは」


「副大統領、私からも宜しいですか」


「うむリンド君どうぞ」


「今までの転移とか新世界とかが実際にある事は何となくわかりました。日本の趣旨はこの世界に取り残された人々の救出と、新世界に行ってしまった人々の帰還」

「それと事実として日本国政府は新世界にて活動すると決定していると・・今回大規模に転移させると言う事は、何度も転移をしない為と推測されます」

「であるなら、新世界資源とか意味の無い物になります。我々は増強される軍を消滅した日本国の代わりに配備する事が第一目的です」

「それとこれは推測だけなのですが、そのハイエルフとやらは人間の記憶を読めるのではないかと、つまりこちらがセールスするにしても手札を読まれている状態になります。これは厄介です」


「そうだな。私の立場からすると「大統領失策だな」と言いたい」


「ですが、そのお立場に副大統領がなられようとしていますよ」


「ああ、不安しかない。不安だがワシントンに戻ればやるしかないだろう」


「ご協力しますが・・最初にやる事は首席補佐官の尋問でしょう」

「荒れそうだな。状況を含め全ての情報を掴みたい。でないと米国は他国に呑まれる恐れがある」


 機上では激論が続くのだが、最終判断は「ホワイト・ハウス」に行ってからとなる。

 だが、全世界にある日本国籍の工場、研究所はどうするのか。

 米国設備や兵器・武器の買い付けはドル決済できるのか。


 副大統領の悩みは尽きない。


 だが・・1時間でロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港に到着してしまう・・・


ありがとうございます。

次回は首席補佐官に何が起こっているのか、副大統領との関係性について書きます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です。 馬鹿大統領の尻拭いの副大統領・・・・・orz 現地到着までの経過報告会議だけで胃薬要りそうですね(^^;; 時間は有限、自国民帰還&邦人帰国の報を知った各国が日本利権に…
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