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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第3章 元の世界へ
211/251

第206話 ドルツ転移 その1

投稿します。

急がないと手術までに間に合わないと思い、内心焦っています。

あっご心配かけております。入院は9月5日日曜日に決定しました。

手術は9月7日の午前中で約4時間かかる予定だそうです・・・

 北極でのハイエルフ会合から1週間が経過していた。

 高野防衛大臣を送り出した南と吉田は、新大島空港に併設された航空自衛隊基地に駐機していたオスプレイに乗り、ハイエルフ達と共に南大陸へと戻って行った。

「南司令、不思議な体験でしたな」

「そうだな、あれは人に伝えても理解してもらえないだろうな」

「まったくです」


「それよりドルツ転移に関するリストはどの程度進んでいるのか」

「進捗状況ですが、怪我や病気のドルツ人は重症の3名を除いてドルツキャンプに送り届けています。

 また農場や利水については工事を終え、ドルツ人の管理に移行しています」

「そうか、その重傷者は目途ついているのか」

「現在は難しい状況だと報告貰っています」

「だが転移に間に合わないと取り残されるだけと思うが。それに予定期間は残り2週間、間に合わせないとだな」

「しかし、怪我なら固定し安静にしていれば良いのですが、残された3名については内臓疾患があり、時間がかかります」

「ドルツ側に医者はいないのか」

「現在は確認できておりません」

「近代的装備を誇ったドルツもその程度なのか」

「はい、特に糖尿傾向がある2名についてはインシュリン等の継続投与が必要ですし、のこり1名についてはB型肝炎ですので、インターフェロン投与が半年程度必要になります。ですが現在在庫がありませんので取り寄せしている最中です」

「そうか、ドルツ兵で看護兵を訓練して投与の立ち合いと指導できるようにしなければな」

「その予定で2名に対し指導を開始していますし、糖尿の2名の栄養指導の為に1名を栄養指導の学習を開始しています」

「そうか、その方向で進めて欲しい」

「了解です」

「そして、撤退については進んでいるか」

「はい、陸上3部隊については第3海兵師団を最初に、第1水陸機動連隊、最後に第1空挺団と予定しております」

「艦艇については予定通りでいって欲しい」

「はい、1週間後に第2艦隊(第2打撃群、旗艦「かが」)と海兵隊のブルー・リッジ級揚陸指揮艦「ブルー・リッジ」、LHD-1ワスプ級強襲揚陸艦「ワスプ」、LSD-42ホイッドビー・アイランド級ドック型揚陸艦「ジャーマンタウン」が撤収する事になります」

「うむ、我々の第1艦隊は空挺団と共に戻る予定でいいのだな」

「はい、現状その予定です」

「例の第367施設中隊と第368施設中隊についてはどうか」

「それについては、街道整備と河川の護岸工事は完了しています。現在はハイリン農場の開拓とドルトムントの破壊設備復旧に着手して、1週間程度で完了の予定となります」

「それでは」

「ええ、第1空挺団撤収と同時に撤収を予定しております」

「そうか、彼らには苦労をかける」

「そうですね。あれだけの工事を素早く完了させるのは流石だと思います」

「うむ」

 米海兵隊は1週間後撤収で第2艦隊と共に帰還予定、第1水陸機動連隊と施設2個中隊は10日後、そして空挺団と第1艦隊はドルツ移転1日前の予定であった。


「了解した。予定通りの撤退指示を出して欲しい。もし問題があれば都度対処しよう」

「是非お願いします。また薬品等については本日、新大島経由の空輸で届く予定となっています」

「そうか、ドルツ国民の3名は心配だが対処出来ているならその予定で頼む」

「はい、大丈夫です」

「なら一度視察を予定するか」

「はい、お願いします。また族長から神への連絡は転移前日で宜しいですね」

「問題が無ければその予定で頼む」

「了解しました」

 現在第1艦隊は、南大陸撤収の指示で大騒ぎてあった。


 第1艦隊旗艦の「いずも」においては、ドルツ看護兵に対し必要な知識の伝達を開始しており、また、現地ドルトムントにおいては「いずも」給養員で管理栄養士資格を有した者が指導に当たっている。

 ハイリンで作られた作物を使用しての治療食作りを重点的に始動している。


 特に小麦だけではなく大麦や野菜に肉類を交えた食事のレシピを公開して、1型糖尿(先天性糖尿)の患者2名とその家族に対して厳密な指導を実施していた。

 ドルツ国では糖尿病についての知識が乏しく、不治の病となっていた。

 その他として、戦時国家にありがちなビタミン不足、特にビタミンB1の不足による脚気に対する栄養指導も重点的に実施している。

 幸い、ハイリンで作られる食物については施設中隊の奮闘により、作物面積が広がり、現在のドルツ国民を養える程の収穫がある。

 また、これを保存する為の冷蔵施設や電気設備をハイリンに置き、水車を使用した水力発電による発電を実施していた、


 現地ドルツ国民(農民)からは感謝の言葉が伝えられていた。


 それから1週間が経過して、いよいよ米国海兵隊と第2艦隊が撤収となる。


「吉田幕僚長、準備は宜しいか」

「はっ南司令、全て想定内です」

「宜しい、撤収命令を」

「了解」


「第1艦隊から米国海兵隊へ連絡、撤収作業を開始、並び第2艦隊は米海兵隊乗艦後に撤収を開始」

「第2艦隊了解、撤収時陸戦司令部を「いずも」に移管します」

「第1艦隊了解。受け入れ準備は完了している」

 南大陸での戦闘を行った陸戦司令部については第2艦隊「かが」内に設置されていた。

 撤収に伴い、その機能を「いずも」に移管して、南大陸撤収司令部として機能させる予定だ。


 順次「かが」から司令部機材をオスプレイに乗せ、司令部要員共に「いずも」に集結をしていく。

 「かが」と同様に「いずも」内に置かれた多目的スペースを陸戦司令部・・もとい南大陸撤収司令部として業務を引き継いでいく。

 陸戦司令である橋本陸将補も部下を引き連れ「いずも」に赴任する。

「南司令、最後までよろしくお願いします」と橋本陸将補は挨拶する。

「こちらこそよろしく頼む。撤収については私より陸将補である貴殿が慣れていると判断した」

「有難うございます。副司令の佐々木も赴任しております。吉田海将補の作られた撤収計画通りすすめていきます」

「頼みますぞ」南と橋本は力強い握手を交わす。

「それから橋本陸将補、撤収に際して問題があれば何でも伝えて欲しい、最悪神への連絡を待たせる事も考えている」

「了解です。極力そうならない様にいたします」

「頼もしい限りです」

「よろしくお願いします」


 これをもって第2艦隊「かが」を旗艦とする第4護衛隊、第5護衛隊、第7護衛隊、第8護衛隊、第3潜水隊に 米国第7艦隊揚陸部隊のLCC-19ブルー・リッジ級揚陸指揮艦「ブルー・リッジ」を旗艦とする「ワスプ」、「ジャーマンタウン」と付随するLCACやF35Bがそれぞれの母港に戻って行く。


「いずも」飛行隊が見送りの為に、編隊にて第2艦隊上空をスルーパスしていく。

 各艦は帽振りで返礼する。

 総勢21艦(潜水艦隊を含む)の威容は堂々としており、誇れる海上自衛隊と米国強襲用揚陸艦隊である。

 第2艦隊は途中、新大島経由で日本の各母港に戻る予定あった。


「いよいよ撤収開始だな」

「ええ、少し名残り惜しい感じではあります」

「そうだな、短期間にいろいろあったな」

「ええ、まさか神との対話をする等と来るときは考えもしませんでした」

「そう考えるといろいろだな」

 南司令と吉田幕僚長の会話は戦時と違ってのんびりした物に聞こえる。

ありがとうございます。

ドルツ側が出てきませんが、撤収作戦の説明だけで終わってしまいました。

しかも・・・計算すると完結が間に合わない事が判明・・

ですが第3章の肝である物語はキッチリ入れる予定でありますので、病室にPC持ち込もうかと計画しています。(この為にノートPC買ったと言っても過言ではありません。中古ですが・・・文書作成なので一世代前の機種でも充分です)

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です。 糖尿病の対処方法や肝炎の治療法など。もしかしたら帰還後のドルツの光になるやも? 本国?ドルツの方は未発達だったりして。 次回も楽しみにしています。
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