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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第2章 セカンドインパクト(神々の戯れ)
203/251

第198話 ダークエルフの塔へ その2

遅くなりました。

今週は体調が悪く、血圧も低下した為に腕も怠くキーボードが打てない状況でした。

途中ミソラは更新したのですがスマホで入力した為に2500文字に8時間もかかり効率が非常に悪い結果でした。

なんとか更新しましたが頭も働いていない為に、読んでいてため息しか出ません。

誤字脱字報告いつもありがとうございます。

 外での休憩中である。


「中はハイエルフかダークエルフしか操作できないパネルがあり、複雑な仕掛けで、2階はダークエルフの寝室でした。3階は不思議な空間で、大きな鏡の様な物と操作パネルがあり、これが神との対話ができる装置だそうです」と吉田海将補が、海兵隊フォースリーコンのアルフォート隊長と第1空挺団長橋本陸将補に説明する。南海将も同席する。

 ハイエルフ達はお茶だけ飲んでいる。


「何とも不思議な塔ですね」と橋本。

「それで、これから神と対話ですか」とアルフォート隊長。

「ええ、そのつもりです」と南。

「いよいよですか・・」と橋本。

「今までの苦労が報われるか、この後に決まります」と南。

「私も同席しますが、南海将を信じています」と吉田。

 集まった幹部は静かだった。


 ・・

「さて、行きますか」と南。

 一同は立ち上がると、ハイエルフの方に歩いて行った。

「族長殿、いよいよ行きますか」と南。

『覚悟はできましたか。神は気まぐれですよ』

「はい、心得ています」

『では、みんな行きましょう。ダークエルフが現れたら全力で南さんと吉田さんを守ってください』

「心得ています」とレイナが代表して答える。

『南さんと吉田さんは、ダークエルフが現れたら私の後ろに隠れてください。武器は持たないで置いて行ってください』

「はい、情けないですが、理解しています。よろしくお願いします」と吉田。


「行きましょうか」と南。

「ダークエルフは現れるのでしょうか」と吉田。

『それは判りません。神が呼ぶかもしれません』と族長。

「私たちがお二人を守ります」とレイナ。リナとミーナも頷く。

「では行きましょう。よろしくお願いします」と南。


 ハイエルフと自衛官2名は再びダークエルフの塔に入っていく。

 一行はそのまま3階に登る。


『覚悟は宜しいですか。やりましょう』と族長。


 族長は操作盤の文字をなぞり、色が変わるのを確認した。次は操作盤に手を入れてDNA判定する。

 ・・・その途中で手が止まる。

『・・・少しお待ちください』と族長。


 一行は何事かと見守る。

『・・・神から直接に呼び出しがありました。少しお待ちください』

 族長は操作を止めて一歩下がる。


 ・・

 広い空間に突然音が響く「ウォーン」「ゴーン」と少し置いて連続している。かなり大きい音だ。

「隊員は2階にて待機」と吉田は空挺団調査班を3階から避難させる。

「良いか。何かあってもここはハイエルフさん達が守ってくれる。君たちは待機を続けて欲しい」と南。

「了解。ご武運を」班長が敬礼する。

 南と吉田は返礼を返す。班長は敬礼を戻し2階にさがる。


 音の間隔が短くなる。

「ウォーン」「ゴーン」の間に高い音が混ざる。

「ウォーン」「ピュー」「ゴーン」「ウォーン」「ピュー」「ゴーン」

「ウォーン」「ピュー」「ゴーン」「ウォーン」「ピュー」「ゴーン」

「ウォーン、ピュー、ゴーン」「ウォーン、ピュー、ゴーン」「ウォーン、ピュー、ゴーン」

 やがて3つの音がつながった様に鳴る。

「ウォンヒュゴン」「ウォンヒュゴン」「ウォンヒュゴン」「ウォンヒュゴン」

「・・・・」突然音が止む。


 鏡の様な物が白く光っている。

『神が呼んでいます。向こうに来いと』族長は鏡に入ると姿が消えた。

「私たちも行きましょう」とレイナ。

「リナとミーナ先に行って」

 二人は頷くと他のハイエルフと共に入っていく。


「さっ行きましょう」とレイナ。

 レイナを先頭に南と吉田は鏡に入っていく。

 通り抜けた先は部屋なのだが、先は暗くなってどこまで続いているのか良く分からない白い空間があった。

「ここは」と南。

『神の間だと思います。私も初めて・・・』と族長が答える。


『よく来た。言語化させよう』良く分からない空間に念話だけが響く。


「もう良い」

「あっ」族長が声を出した。

 ハイエルフ達も初めて族長の声を聞く。

「そこの人間には念話は毒になるであろう。言語化したから念話ではなく話すと良い」

 と声が響く。


「はい。神よ。」族長は話す。なぜか日本語だ。


「ニビーナ達よ。お前達の言語を日本語化した。そこの日本人にも理解できよう。話すが良い」

「はい。神よ。ニビーナは申し上げます」族長は話し始める。


「なぜこの世界「ブルーガイア」で、ドルツ国や日本国を呼び出し実験を行っているのですか。

 ハイエルフ族は私たちを除いて北極大陸に集められたのでしょう。

 私たちが滅んでしまえば「ヘルゲヘナ」を起動させるつもりで」


「それに答えよう。

 日本国を転移させた「アース」と呼ばれる世界は並列世界の5番目である。まだ抗争の種が至る所にあるが、概ね人間たちで平和の振りをして暮らしている。

 そしてドルツを転移させた「ヨールド」と呼ばれる世界は並列世界の22番目である。

 「ヨールド」では大きな戦争が4回も起きて文明は後退してしまった。

 因みにここ「ブルーガイア」は58番目の世界。文明は発展せず常に世界戦争が起こっている世界。

 だが、私が管理している1番から60番目までの並行世界で、大きな戦争も起きずに未来志向でやっている第10番目の並行世界「テルース」では文明が発達して、そろそろ並列世界間の行き来や宇宙旅行が発明される。日本人が打ちあげた衛星の様なものがテルースを周回して、月にも金星にもコロニーがあり人が住んでいる。

 私は考えた、戦争も人間の知性によるものではないかと、だから戦争自体を止める事はしないが、戦争が連鎖した場合は、私の思う世界との違いを見せ、戦争が続く限り文明は発達しない。

 だからその場合は強制介入を実行し、一からになってしまう。


 特にこの「ブルーガイア」は酷かった。なので4回も介入した後、ドルツを介入させた。

 ドルツは少ない軍事力でよくやってくれた。

 だが、ダークエルフによる支配欲が命令に入って巨大な帝国を作る所まで行ってしまった。

 私は急いでドルツ全軍を南大陸に戻し、ダークエルフに命令して凍結を実行させた。

 冥界軍の司令官なので過信してしまっていたようだ」


「ダークエルフ様が司令官だったのですね」


「そうだ。だから日本を移転させた時には、ダークエルフに学習させるつもりで静観する様に伝えた」


「それでダークエルフは冥界に戻られたのですね」


「そうだ。冥界で日本が行う全ての事を見せた」


「ですが、ダークエルフ様は知らない内に来て、いろいろやりましたが」


「ふむ。知っている。後にダークエルフに弁明させるつもりである」


 南は族長のやり取りを聞いていてどうしても確認したい事があった。

「神よ、あなたは本当に神なのですか」と南。


「面白い質問をする日本人だな。よかろう。私は自分を神と思っていない。私はただの管理者である。

 世界が生まれた時。同時に並行世界も出現した。それは「時間」と言う概念が生まれたためである。

 しかしこの広大な宇宙に対し一人で並列世界まで管理するには無理がある。

 宇宙誕生と共に生まれた精神生命体である我々が各銀河を担当して、その星々に生命が生まれるのか管理していたのだ。そして我々精神生命体もある程度生物に憑依して、我々の文明におけるいくつかの機械を作り、この世界の秩序を保ったと言う事だ。ただし過剰介入は厳しく戒められている」


「ですが管理者と仰られても、あなた方の文明が、科学が、発展するまでは時間がかかったと思います。

 ゼロから知識を積み上げて管理に必要な機材を作る事など可能なのですか」


「うむ。質問としては面白いな。我々管理者が直接生物と対話する等なかったからな。

 「アース」の生物は知的進化も合格と言う事だな。

 起源を考えて欲しい。ビックバーンが起きてから138.2億年が経過していると言われている。

 我々は原始に発生した精神生命体。全宇宙で起こった事象を見て聞いて分析した。

 そのための期間として138憶年は学習期間としては充分ではないかね。

 それに我々は並列思考に加速思考もあるのでそれでも充分なのだよ。

 我々は生命が発生してからも、その生命体を研究して我々に協力してくれる下僕としてのハイエルフやダークエルフを生み出した。ただし魔物も進化途中の生命であるし、冥界も並列世界に近い位置にある不完全な並列世界」


「有難うございます。我々もその世界でいろいろ見て聞いて学習した結果が日本と言う国だと自負しております。次に・・・」


「その前にダークエルフに弁明させる。少し待て」

 その言葉にハイエルフ達は反応し、南と吉田を後ろに隠す。

「仰せのままに参上しました」

 ダークエルフことヒビーナが現れた。


「ヒビーナよ、そなたは私の意思を聞いて、なぜそれに反する行動をとった」


「神よ。私は神が呼ばれた日本と言う国とドルツの違いを近くで見て知りたかっただけです」


「その弁明は不快だな。だとしたら近づき過ぎだ」


「はい、おっしゃる通りです。知るにつけて日本をもっと見たくなりました」


「ヒピーナよ、そなたは自分の要求に負けて探求したという事と理解して良いのだな」


「神よ。貴方様には不本意でしょうがその通りです」


「ヒビーナよ。命令に背いた罰を考える、こころせよ」


「仰せのままに」


「ところでニビーナ達よ、そなた達を世界破壊のトリガーにした事は謝る。ただヒビーナのした事を考えると保険が必要だったのだ」


 族長は答える「神よ、我々は滅びる運命、問題と思っていません」


「ニビーナ達よ、理解している様で安心した」


「仰せのままに」


「管理者様、一つ宜しいですか」南は神に問う。


「私たちは貴方の意思により、この世界に呼び出されました。我々の希望は元の世界に戻る事です。

 戻らなければ元の「アース」と呼ぶ世界の力関係が崩れ、あなたが嫌う戦争に突入するかもしれません。

 現在の「アース」について我々は知りえませんので、手遅れかもしれません。

 一刻も早く戻して頂けばと思います」


「ははは。判っておる。「アース」は膠着状態でアメリカとヨーロッパと呼ばれる国々が中国とロシアをけん制している最中で、戦争までには発展していない。ただし中国や韓国、北朝鮮と言う国は日本があった場所に海底基地を作ろうしているがな」


「それは大変です」と南。


「待ちなさい。それに関しては我に任せて貰おう」


「それは・・・」


「やり方は教えられないが対策はある」


「戻さない理由をお聞きしてもよろしいですか」と南。


「それは後ほど教える。今少し待て。我はこの世界において日本国に感謝しておる。

 平和を維持する手段についてもヒビーナの参考にさせたほどだ」


 ・・

「ここで少し打合せをしたい事がある。我々同士なら一瞬で終わるのだが、人間を元に作られたヒビーナとニビーナ達とは少し時間がかかる。それまで一度出て貰えるか」


「はい、問題ありません」と南が答える。


「ヒビーナとニビーナ達は残れ」「はい」


 南と吉田は一瞬で元の塔3階に戻された。

「これは新鮮な体験だな」と南。

「はい、そうだと思います」と吉田。

「吉田海将補、管理者が日本を戻す事に躊躇っていたように思ったのだが」

「私も聞いていてそう思いました」

「何があるのだろう」

「分かりません」

「そうだな。神だからな」

 南と吉田は話しているが神の考えは計り知れないと言う事では一致している。


ありがとうございます。

会話内容がしっくりこない所があるのですが、見切り発車しています。

なるべく体調の良い時に書き溜めて早めに出すようにしますのでお待ち頂けるとありがたいです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です。 漸く神との対話で真意が一部とはいえ明らかに。 果たして日本の進退は? 次回も楽しみにしています。
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