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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第2章 セカンドインパクト(神々の戯れ)
189/251

第184話 ドルツ首都決戦 その4

第184話投稿します。

ドルツ国総司令部が陥落します。

戦闘シーンは殆どがナレーションベースとなっています。迫力無くてすいません。

残るはダークエルフ宮殿となります。

誤字脱字報告ありがとうございます。励みになります。

首都攻略は順調に進む。


 海兵隊はドルツ陸軍司令部を制圧して、次はその隣にあるドルツ海軍司令部前に集合している。

 この時点で、ドルツ軍総司令部前にて睨みを聞かせているⅡ号戦車10両は、全てスーパーコブラの餌食となり、その車両は無残にも砲塔が吹っ飛び、車体は燃料のガソリンに引火し大きな炎と黒煙をあげている。


 Ⅱ号戦車と共にドルツ軍総司令部を守っていた守備兵100名と司令部要員50名は、Ⅱ号戦車が現れたスーパーコブラに簡単に破壊されてからは、その数を50名と25名に減らし、最終防衛として総司令部に入り抵抗を続けている。


 この頃には各建物からの狙撃は、スーパーコブラとコブラ計4機と各海兵隊と第1水陸機動連隊による建物制圧と徹底的な排除攻撃によって、一人も残ってはいない。

 なぜなら、ドルツ兵士はゲリラ戦としての建物狙撃とか車両攻撃について、訓練をされておらず、素人以下である。「隠れて撃っては移動」と言う基本が身についていない為に、1つの窓に留まって撃ち返していたと、簡単に発見及び排除されてしまったのだ。


 次第に首都防衛隊は数を減らしていく。


 海兵隊も第1水陸機動連隊も、対テロ対ゲリラ戦を訓練済みであり、その為の装備も充実している。

 まるで、ゲリラ戦を覚悟していた海兵隊と第1水陸機動連隊は、結果として大人と子供の戦いの様に、次々とゲリラ戦を展開するドルツ兵士を制圧や排除により、その数は半分以下となり、今では抵抗は殆どしていない。

 ある意味、ドルツ兵士の戦術、戦略は、その訓練された兵士機動と機動戦車隊(機甲軍)による高速蹂躙であり、個々での防衛はドルツ戦術外である為に「ゲリラ戦など、やり方が解らない」結果となっており、日本にとっては苦戦覚悟であったが、蓋を開ければすんなりと排除が出来てしまった。



 首都中央を走る街道は、支配者の為に観覧行事や行動展示の為に片側4車線、全て合わせると8車線もある街道が中央を通っている。

 オスプレイも着陸可能なほどの広さがある。

 ただし所々道路に穴が開き、実質着陸は困難であろうと思う。


 海兵隊は、東側に並ぶ建物群を端から制圧を繰り返す。

 その中には、商店やホテル、そして陸軍司令部が含まれている。

 第1水陸機動連隊は西側建物を中心に制圧を繰り返す、宿舎や商店、食堂などである。


 次第に中央に近付いている両軍に対し、ドルツの抵抗は散発的であり効果的抵抗はできていない。


 残る中央部には、ドルツ海軍司令部とドルツ総司令部にドルツ国中央政府、そしてダークエルフ宮殿がある。

 各建物は街道に面しているが、ダークエルフ宮殿だけは街道に門があるが奥まった建物である。

 まるで中世の城の様な白い建物である。大きさは大きくない。せいぜい3階建ての様子である。


 海兵隊はドルツ海軍司令部を急襲する。

 しかし、この建物に勤務する兵士は、すでに総司令部の守りに入っており、その建物は一人もいない・・・

 だが、海兵隊は手順に従って一部屋毎に確認をしていき、小さい物置も確認作業を実施する。

 時間がかかるが必要な手順である。


 2時間もかかったであろうか、陸戦本部に海兵隊からの「F建物制圧、海軍司令部と思われる」とデータ通信が入る。


 ボン港に到着したA艦隊旗艦「いずも」と、首都東の海上に配置した「いせ」及び東海岸に駐留しているB艦隊旗艦の「かが」が、ドルツ国が使用するHF帯、VHF帯に対し高出力ジャミングを実施しており、ドルツ国内の無線は全て使えない状態である。

 ドルツ国は有事に備えて有線による電話網を構築はしていたが、その中央交換機は首都「ハイデルバーグ」にある政府建物内ある。事前に第1水陸機動連隊の別動隊により全ての電話線は切断しており、各都市、各部隊からの連絡が首都に届くことはなかった。


 唯一、首都から「ハイリン」経由で南秘匿港から秘密基地に繋がる、重要秘匿回線は地中に埋めている事が幸いして、現在でも生きている。


 情報統制は現代における重要な戦略である。


 こうして陸軍司令部と海軍司令部を制圧した海兵隊は、つぎなる目標へと移動している。


 第1水陸機動連隊は首都南にある宿舎や店舗、そしてホテル等を制圧し、総司令部と宮殿へと向かっている。


 陸戦本部では持たらされる情報を統合し、検討した結果、脅威度が高いドルツ総司令部攻略を優先する事を決定した。

 ダークエルフ宮殿については、罠が仕掛けてある可能性が高いとして、その他の建物からの脅威が排除された段階で、ハイエルフを伴い宮殿制圧を実施する事で、南司令とも合意している。


 海兵隊、第31海兵遠征隊は陸戦本部より正式にドルツ国総司令部制圧を受諾していた。

 また、第1水陸機動連隊はドルツ国政府建物を制圧する予定である。


 こうしてドルツ軍最高司令部とドルツ国政府機関を同時に急襲する計画が進行する。


 第31海兵遠征隊は、AAV7を駆って総司令部に殺到する。

 入り口からすでにドルツ兵がKar98kを中心として、三脚に据えたMG17機関銃から7.92x57mmモーゼル弾を撃ってくる。時々破裂音もする。近寄れない。

 5階建ての総司令部には首都警備隊と司令部勤務の兵士の生き残り、約75名は「絶対死守」の基に必死である。弾薬は全ての倉庫からかき集め、潤沢である。


 第31海兵遠征隊はAAV7正面に向けて密集隊形で配置して、盾としている。

「ロックンロール」命令は突然発せられる。

 第31海兵遠征隊の地上戦闘部隊、全7中隊中3中隊が南大陸遠征部隊として自衛隊と共に活動している。

 特に第1海兵師団に所属する第1海兵連隊、第5海兵連隊、第7海兵連隊、第11海兵連隊(砲兵連隊)などからローテーションでキャンプ・ハンセン基地(沖縄)に配属される。

 特筆すべきは、同第1海兵師団の偵察隊部門、第1軽装甲偵察大隊、第3軽装甲偵察大隊から選抜される海兵隊偵察チームと、第1偵察大隊、第1武装偵察中隊(アメリカ海兵隊武装偵察部隊)から選抜され沖縄に派遣される武装偵察チーム、「フォース・リーコン」と呼ばれる特殊武装偵察チームが有名である。


 命令に応じて海兵隊AAV7車両担当は、一斉に総司令部入り口に向けて無制限使用の12.7mm重機関銃M85と40mm自動擲弾銃Mk.19から連続的に射出し、ドルツ兵に隙を与えなくする作戦である。

 つぎつぎとバリケードを破壊され、ドルツ兵75名は20名にまで数を減らしていく。

 それでもドルツ兵は必死の形相で撃ち続ける。

 建物正面は海兵隊普通科連隊が、建物後ろでは特殊作戦チーム「フォース・リーコン」が建物侵入を試みる。


 やがて建物搬入口を破壊した「フォース・リーコン」は、正面に向かって撃ち続けるドルツ兵の後ろに忍び寄り、データ通信で海兵隊に「攻撃停止」を送ると、外からの攻撃は突然止む。

 攻撃停止の確認をした「フォース・リーコン」は、それでもなお正面出入口に障害物から撃っているドルツ兵20名を確認すると、ハンドサインにより音もなく手榴弾のピンを抜き、M67破片手榴弾4発同時に転がり入れ、自分達は建物陰に隠れる。

 自分達のKar98kを撃つ音により周囲監視が出来ていないドルツ兵は、手榴弾を仕掛けられた事も気づかず撃ち続ける。

 突然バリケード内部に爆発音が響く。

 一斉にドルツ兵生き残りの約20名に4発のM67破片手榴弾が破裂して、その破片をまき散らした、死者12名、重傷8名で、総司令部前の戦闘は突然終わりを告げる。


「フォース・リーコン」は「作戦継続、敵制圧」をデータ送信する。

 一斉に海兵隊が入り口に押し寄せ、建物1階奥にいた「フォース・リーコン」に感謝のサインを送りながら2階へと上がる。

 総司令部の建物は、全員が正面入り口で対戦していたため、2階より上の階でドルツ兵は見当たらないが、それでも手順に従って各部屋を捜索し、上に向かう。

 2階、3階、4階の一部まで捜索が完了し、いよいよ司令本部と書かれるドア前に集合する。


 そこは階段教室の様に、机が階段状に配置されて、中央にはドルツ国の国旗と思われる装飾された国旗が掲げられていた。

 その中央に一人の人物が立っている。彼の持つ銃、将校用の大型拳銃モーゼルC96が狙っているのは入って来た海兵隊ではなく、自分のこめかみであった。

「よく来た、日本の軍隊、私はドルツ国首相兼ドルツ最高副司令のハインリッヒ・ベトーラゼである。

 我々には降伏が許されていない、よってここでお別れである」ドルツ語で叫ぶ。


 引き金に指をかけたと同時に、「フォース・リーコン」隊員により、その大型拳銃が弾かれる。

 煙を登らせる9mm拳銃を構えた、「フォース・リーコン」アルフォート隊長である。

 翻訳機でハインリッヒ・ベトーラゼの最後の言葉を聞いた隊長は即座に大型拳銃を撃ち落とし自殺できない様にした後、翻訳機で、

「ドルツ最高副司令ハインリッヒ・ベトーラゼ!! いくらダークエルフに命令されているとは言え、ドルツ側の責任を取るべきお前は殺さない」と英語で叫ぶ。

 続いて「拘束」とだけ発する。

 一斉に第31海兵遠征隊はハインリッヒ・ベトーラゼに殺到し、武装解除してから、その両手両足を拘束、口に拘束具を入れテープで巻くと、ハインリッヒ・ベトーラゼは担架で外に運ばれていく。


 第1水陸機動連隊は海軍司令部を制圧した後に宮殿を警備警戒する。

 なお、ドルツ海軍司令部は内部に5名の将校が守っているだけであり、しかも入り口にバリケードを作り応戦している。

 第1水陸機動連隊は正面に海兵隊同様にAAV7を4両並べ、一斉に入り口バリケードに向かって12.7mmを連射すると、木製の机で出来たバリケードは簡単に貫通してしまい、内側にいた将校5名は即死となった。

 こうして1階から4階までを調査し、不在確認した第1水陸機動連隊は宮殿警備へと移動した。

 なお、ドルツ海軍司令部は、第1水陸機動連隊本部要員によって徹底的に調べられ重要書類等を確保されてしまった。


 宮殿警備の第1水陸機動連隊第1中隊に与えられた命令は、外部警備である。

 つまり誰も宮殿に逃げ込ませる事無く、また内部から出る事を阻止する。

 ただし、ダークエルフが現れた場合は即座に退避する事と厳重に命令されている。


 ダークエルフ宮殿はハイエルフが入ったチームにて調査が行われる。


 東基地からハイエルフを乗せたオスプレイが近づいている音がする。

ありがとうございます。


お知らせ:第2章終わりにお休みを取って・・うんぬんと書きましたが、現在構成の再検討をしています。

当初に作成した「シナリオ」を変更しようかと思います。

うーん、書こうとしていた話が、本作に近い内容ですので、無理やり入れられないかと模索しています。

少し繋ぎが不自然になると思いますが、ご笑納頂けたら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です。 一応国のトップを拘束し、『戦後』の混乱を防ぐ手段を確保!! 果たしてハイエルフさんたちは『神』の真意を窺う事が出来るのか? 次回も楽しみにしています。
[気になる点] ドルツ軍の兵士は、ゲリラ戦や対ゲリラ戦、市街地戦の訓練を受けていない? つまりドルツ陸軍は、過去にその種の戦闘を経験したことが無いということですか? 開けた場所での、正規軍相手の大規模…
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