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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第2章 セカンドインパクト(神々の戯れ)
155/251

第150話 佐渡攻防戦 その2

第150話を投稿します。

お休みありがとうございました。

おかげさまで書き進めることができました。

次からは以前と同じように週2回の投稿を目指します。

「立川統合幕僚長、高野防衛大臣からお電話です」

「ありがとう。立川です」


「高野です。お忙しいところすいません。総理より伝言がありました」


「総理が?私に?」


「ええ、在日米軍司令官からの要望だそうだ、沖縄にいる在日米軍海兵隊から特殊偵察隊「フォース・リーコン」を派遣する用意があると言う事だ。それから法務大臣経由で、東京と神奈川の警察からも「特殊急襲部隊」、米国で言う「スワット」だな、を派遣したいと要請がきている」


「そんなにですか・・・我々も習志野を投入する事を決めたばかりです」

「頼むよ。総理の依頼だ、指揮は任せる。もちろんこちらが主権を握っていると思って間違いない」


「は~解りました。特殊部隊だらけになりますが、人命が最優先ですから受け入れます」

「そうか、米軍は最新の装備の上VM-22で向かっているそうだ」

「ははは、それ要請ではないですよね」

「きっとそういう事だ。在日米軍としては異世界に飛ばされた事により、日本主導となっているから、情報と恩を売りたいと言う事だと思う」

「承知しております。在日米軍司令官のジェリー・マクドネル中将からもコンタクトありました」

「そうか、先に言っていたか。なら当壁総理への連絡は大使館経由と言う事だな。ことわったのか?」


「ええ現場が混乱するので・・・」

「賢明な判断だが、政治が絡んでくると、そうも言えんだろう」


「了解しました。在日米軍、警察両方受け入れます。その上で2重に防衛ラインを組んで維持させます」


「そうか頼んだぞ、警察のスワットチーム2隊は、横田から米軍のC-5がスワットの車両事、佐渡に運んでくれるそうだ、これも恩の内だと言う事だ」

「C-5ギャラクシーですか、よく横田にいましたね」

「なに、たまたま沖縄から物資を取りに厚木に向かっていらしい。それでこの騒動だから特別だそうだ」


「了解しました。我々も第1空挺団を予定通り送り込みます。荒事は彼らが良いでしょう」


「立川統幕長の考えに賛同する。では手配を頼みます」


「了解しました」

 ・

「在日米軍に警察特殊隊が参戦だと、各連絡官、確認を頼む。習志野は深夜海岸への降下着陸問題ないか」

「隊員は大丈夫です。車両は近くの広場があれば良いのですが」

「現地「2普-本」に荷物の配達先を調査要請」「了解」


「近くに佐渡市陸上競技場があるそうです。避難先にはなっていません」

「して降下地点からはどうだ」

「はい、直線ですと占拠地区を通過しますが、迂回は問題ありません」


「オペレーター周辺地図を頼む。あそこか・・約400mか習志野の本部を作るには最適だな」

「ただし遮蔽物がありませんので危険ではあります」

「了解した。ではこの隣の野球場を本部機能設置にして習志野の本部及び各特殊部隊の連絡要員を配置」

「新潟県及び佐渡市の許可とりました」「早いなよくやった」


「では戦術オペレーター、習志野に連絡。降下地点変更。ただし、降下後は予定通り海岸線を封鎖。本部は野球場に設営。頼むぞ」


「了解。第2と第30を今の位置から1ブロック下げさせて特殊部隊用に場所を開けさせて欲しい。

 習志野の本部設置が完了したら報告して欲しい」


「戦術オペレーター、習志野は南側海岸線と西側の森に警戒線を設定して欲しい。

 続いてスワット東京・神奈川は東側工場までの地帯を、米国特殊部隊については北側畑をはさんで警戒線を設置させて欲しい」


「入力完了です」


「頼むぞ。して逃げ遅れは回収しているか」

「5名中4名まで確保しました」

「のこりは1名だな。して人質の確認は如何だ」


「残念ながらまだ確認できていません」

「了解した。まだ上陸潜水艦の調査はしてないな、第1空挺団から調査隊を出してほしい。もし乗組員とか生き残りは確保して欲しい」


 ・・しばらくして


「各隊の配置が完了しました」

挿絵(By みてみん)

(場所は実際の地形を使用していますが、架空の設定とご理解ください)

(また物語上日本の位置がずれていますが、地図は上が西になります、東側が北となります)


「了解した。人質の確認優先」


 一方野球場に設置された第1空挺団及び第2普通科、第30普通科、そして米国特殊部隊に警察特殊急襲部隊が大テントで会議をしていた。


「防衛省指令室からの指示は「人質確認優先」そして人質がいる事が判明した場合は救出を最優先。

 なおドルツ国に対しては人質救出までは発砲不許可」


「米海兵隊のアルフォートです。「フォース・リーコン」の隊長をしています。現況の報告をお願いします」

「了解した。それぞれ聞いている事が断片的だと思うので、事象発生地点からの状況を説明する」

「是非お願いします。自分は警視庁「特殊急襲部隊」隊長の今野です」

「同じく神奈川県警「特殊急襲部隊」隊長山下です」


「了解した。私は第1空挺団長の橋本陸将補である。私も聞いた話だが一連の流れを説明する」


 突然手を上げ割り込む。

「よろしいですか。私は第2普通科連隊長佐藤1等陸佐です。我々が最初に到着して一部を見ていますので、最初の説明は私の方で、こちらは第30普通科連隊長の高橋1等陸佐です」


「高橋です。村上での対処は我々が行いましたので簡単に説明します。

 約5か月前ですが、ドルツ国上陸隊が潜水艦からボートを使い新潟県村上市海岸に上陸し、海岸付近の森から民家に近づきましたが、我々が対処しました。その時の人員は6名で全て確保し、ハイエルフによる尋問を行っています。ただし、得られた情報は少なく、ドルツが日本を直接攻撃では無く、上陸してからの人質計画であると判明しています」


「つづいて、佐藤が説明します。その後4か月は何もなく、衛星による南大陸からのドルツ艦隊出港が確認されました。ただし後ほど判明したのは、艦隊は囮で本来の目的は特殊上陸用潜水艦を用いて上陸する事だと判明しています。

 そして対馬に1個中隊と軽戦車2両が上陸し人質を取り立てこもりましたが、対馬隊が対処しています」


「そして、昨日20時にここ佐渡長石海岸に再上陸してきました。海上自衛隊P-1にて潜水艦3艦撃破、のこり2艦は強襲上陸を実施、この地点の森に逃げ込み、空爆により軽戦車4両は撃破し、上陸兵も約半数の30名前後は空爆による死傷と確認しています」


「佐藤1等陸佐、高橋1等陸佐ありがとう。説明が楽になった。

 して上陸地点は赤外線による感知で空爆の後に、生き残り半数の30名前後が民家3軒を占拠して、現在に至る。

 包囲は2重を予定している。ただしその外では警察と消防による警戒線と通行止めを実施している。


 北、東側1次警戒線は第30普通科連隊、北と西は第2普通科連隊、そして海岸線と西は第1空挺団、北の畑をはさんだ地区を米国特殊部隊、東側工場と森には警察特殊部隊を配置している。


 さて、上空から赤外線による探査を12回実施している。大まかに人数は、この北建物に10名、目視では2階に5名1階5名、ただしこの家から道路が丸見えなので、道路は使用できない。

 この建物は8名、丁度住宅街中央で連絡所的役割を果たしていると考えられる。

 1階には5名、2階に3名。

 そしてこの一番奥の建物。

 ここは12名が確認されている。各階の状況はまだ不明。上下移動が激しいので固定人数は不確定。

 合計上陸隊は30名と確認されている。

 ただし、人質がいるのかはまだ不明。押し入れで布団に挟まれていたら赤外線で確認できないので、現在は不明とされている」


「はい、質問です。人質確認はどの様にしますか、近寄れない状況では難しいと思います」


「そうですね、我々も結論を出せずにいます。逃げ遅れた近隣5軒の救出は第2普通科連隊が完了させています。

 また、他に逃げ遅れている者や人質がいないかは第2普通科連隊本部が調査している最中です。我々も現在調査班を送り込んでいます」


「はい、各民家は占拠を許してしまった原因はなんですか」


「それは私が、この地区は窃盗などの犯罪が少ないので、鍵をかける習慣があまりないそうです」

 と第2普通科連隊佐藤連隊長が発言する。


「そうですか・・・と言う事は、逃げたら次の建物に簡単には入れると言う事ですね」


「はい、そうだと思います。そこで、警察特殊部隊は工場建物最上部から、米国海兵隊特殊部隊は近隣小学校体育館屋根から狙撃に入っていたいただきます」と橋本団長。


「了解しました」


「我々の第1空挺団狙撃班は海岸線にある防風林に登り狙撃位置を確保します」

 と空挺団副団長の三橋1等陸佐が説明する。


「図で示すと、ここが我々の狙撃位置、そしてここが警察、ここが海兵隊です」

 と橋本。

「了解ですが、人質確認できるまで発砲はできないと聞いています」

 警察今野が聞く。


「はい、総理から人命優先で国民救出を最優先と念を押されています」

「では準備しても発砲できないですね」


「ええ、ですが人質を盾にされて出てきたら考えます」


「その時は対処命令できるのですね」



「・・・努力します」


「人質確認次第か・・・」


「状況の説明は以上です。この大テントは連絡所として使いますので連絡官はこの場で待機願います」


 一同「了解」



 少しして、「橋本陸将補提案があります」

「海兵隊のアルフォートさんですね。なにかありますか」


「我々は本国でも採用されているナロー赤外線スコープ(赤外線ビーム観測機)を持っています。木造ですから50mまで近寄れれば内部確認を報告できます」


「それは凄い。では現在夜03時ですので、04時にお願いします」


「了解しました」


 上空からの20回目赤外線確認が実施された04時、海兵隊偵察班は特殊機器を持ち建物に近づいていた。


 声を出さず信号のやり取りで会話している。


 反射防止処理されたハンディーコンピュータを腕に装着し操作する。


 1軒目、人員確認8名のみ。


 ・・・

 2軒目、人員10名・・


 ・・


 3軒目、人員13名・・赤外線が薄く一人の人体を映し出している。


 早速報告された。


「3軒目に13名確認。人質一人ではとの報告。各員本隊連絡」


 ・

「立川統合幕僚長、人質一人を確認しています」

「いたか・・まずいな」


「統幕長。受け持ちは第1空挺団の地区です。この民家になります」


「よし解った。第1空挺団橋本陸将補に連絡。人質奪還作戦立案要請。及び周辺立てこもり民家掃討」


「連絡しました」


「成功させて欲しい」


 時刻は05時になり、少し東が明るくなってきている。

ありがとうございます。

いよいよ次回は人質救出作戦です。

同時に掃討も・・成功して欲しいです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 在日米軍司令官はジェリー・マルティネス中将が元ネタですかね [一言] 特殊部隊だらけになってもいいじゃない戦争だもの
[一言] 更新お疲れ様です。 やはり人質がネックに・・・・ 精鋭揃いも、ごった煮の様相は否めず、各部隊間の連携がカギですね。 次回も楽しみにしています。
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