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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第1章 日本転移と自衛隊激闘編
11/251

第10話 深部探査 (改)

第10話を投稿いたします。

大きな犠牲を払った陸上自衛隊、再度深部探査の準備を開始します。


2020/05/29 改訂

 宗谷岬に『ドラゴン』が来襲してから4時間が経過しようとしている。

 北部方面隊北部方面ヘリコプター隊第1飛行隊に本年度から配備されたV-22オスプレイ1機が丘珠駐屯地から宗谷岬に急遽つくられた簡易へリポートに降り立ち、殉職者11名の遺体と、重傷者12名を乗せて、丘珠駐屯地へと引き返して行った。軽傷者は稚内市内の病院に分散して送られ、手当てを受けている。


 重傷者は丘珠駐屯地から札幌自衛隊病院へ移送し、殉職者遺体は札幌駐屯地北部方面隊総監部の安置所へと運ばれた。


 同じ頃、神奈川県相模原にある防衛装備庁陸上装備研究所から5.56mm新型弾を積み込んだ73式大型トラックが前後を高機動車に守られ出発していた。途中アメリカ軍の弾薬保管所でもある相模総合補給廠を経由して、M870MCSを20丁、フォスタースラッグ弾400発を受け取る手筈となっていた。

 受け取った5.56mm新型弾と散弾銃、フォスタースラッグ弾は入間基地からC-1輸送機にて、丘珠駐屯地を給油の為に経由したのちに稚内空港まで運ばれる。

 手続きに時間がかかり、現地に支給できるのは、本日24時頃の予定である。


 航空自衛隊へのC-2輸送機や、陸上自衛隊及び海上自衛隊へのV-22オスプレイはまだまだ十分な機数が調達できていない状況ではあった。


 一方、第2施設大隊による『宗谷大地』への車両持ち込み工事は、同じく本日24時頃、パネル橋MGB設置工事が完了予定であった。よって翌日早朝より、防衛拠点の構築にかかる予定である。


 『宗谷大地』へ向かった海上自衛隊岩国航空基地からのOP-3Cは『宗谷大地』から大陸南側のデジタルマップを作成し戻ってきた。一旦給油及び転進地である航空自衛隊千歳基地に戻り、翌朝に再度『宗谷大地』から中央部、山岳の手前までを偵察しデジタルマップを作製する。なお、海上自衛隊岩国航空基地より、交代要員及び整備要員が千歳空港へ民間機で到着。航空自衛隊千歳基地にて待機していた。


 第1中隊に話を戻してみよう。『ドラゴン』の理不尽な攻撃を受けた中隊員の約半数が殉職及び重い火傷となった。これは戦闘単位としては壊滅的な打撃であり、中隊の陣容を形成できるものではない。

 そこで第3普通科連隊再編の為に連隊本部は稚内空港から4km地点より、『宗谷大地』を監視指揮できる宗谷岬公園の奥に移動した。第3普通科連隊各中隊に宗谷岬での合流を指示した。宗谷郡猿払村に早々に到着した遠軽駐屯地(紋別郡遠軽町)第25普通科連隊第3中隊、第4中隊と第3普通科連隊第4中隊を交代させ、第3普通科連隊第4中隊は宗谷岬への合流に移動を開始した。


 第25普通科連隊本部は北海道宗谷郡猿払村猿払ポロ湖周辺に指揮所を設置した。第2中隊は本部周辺警備を、第1中隊は重迫撃砲中隊ともに枝幸郡浜頓別町クッチャロ湖に陣を構え、枝幸郡枝幸町までの長い海岸線監視を任務としていた。

 第1中隊は96式装輪装甲車を駆る機械化中隊である。

 機械化中隊以外には、第3普通科連隊本部から持たされた貴重な情報により、73式小型トラック荷台に12.7mm重機関銃M2を備え付け簡易改造した重打撃車両を4両ずつ配置されていた。

 稚内空港から沿岸監視を行っていた第3普通科連隊第3中隊も留萌駐屯地から駆けつけた第26普通科連隊に交代し、合流を急いだ。

 第26普通科連隊は本部を南稚内の郊外とし、稚内空港及び稚内市全域を警備範囲した。

 これにより第301沿岸監視隊からの特別編成班は市内警備から稚内分屯地に帰り納沙布岬の沿岸監視業務に戻った。 

 第26普通科連隊も第25普通科連隊と同じく簡易改造した重打撃車両を機械化中隊以外の中隊に配備した。


 一方合流を指示された第3普通科連隊第2中隊、第3中隊、第4中隊は、それぞれ多大な損害を受けた第1中隊再編成の為、第4中隊を一時補充の為の振り分けを実施した。幸いファイヤーブレスを受けた96式装輪装甲車1両の整備も終わり稼働可能となっていた。

 第3普通科連隊は第2師団唯一の96式装輪装甲車及び軽装甲機動車(LAV)、高機動車、新型73式中型トラックを備えた機械化連隊である。

 名寄駐屯地から駆けつけてきた第2整備大隊第1普通科直接支援中隊に重火器と01式軽対戦車誘導弾(軽MAT)を輸送させ、再編が完了した。


 先に到着していた第2師団司令部は幕僚長が中心となり、普通科連隊長及び偵察隊長、特科連隊長、高射大隊長、施設大隊長、通信大隊長との幕僚会議を開催した。不在の第25、第26普通科連隊長はリンク通信による参加である。


 議題は『宗谷大地』の防御体制の構築と、深部探査手順と『ドラゴン』等の害獣対処である。

 なお、深部探査については『宗谷大地』に車両乗り入れが可能となった時点で、第2偵察隊が第1から第4の各小隊単位にて深部偵察を行うことで決定した。

 第2偵察隊本部は『宗谷大地』上に司令部を開設し、各戦車と89式装甲戦闘車を盾とする。

 89式装甲戦闘車は北部方面混成団第1陸曹教育隊の車両を回してもらった。エリコンKD35mm機関砲を搭載し、第2偵察隊の87式偵察警戒車の25mm機関砲より『ドラゴン』への重打撃が期待される。


 こうして、いよいよ『宗谷大地』上に浸透偵察本部簡易分屯地の建設。深部偵察と対空・対物布陣が完成しようとしていた。

次回はいよいよ簡易分屯地と対空・対物布陣が完成し再度深部探査を行います。

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