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戦闘国家日本 (自衛隊かく戦えり)  作者: ケイ
第1章 日本転移と自衛隊激闘編
103/251

第100話 ドーザ大陸西海海戦 その1

第100話を投稿します。

帝都崩壊が進まないので海戦を先に投稿します。

2020/3/19 護衛艦「まや」就役記念ではないですが、はは。

DDG-171「はたかぜ」が練習船になってしまいました。35年は長すぎるのでしょうか。

月曜日投稿と予告していたのに日曜日に投稿してしまいました。あまりにも「帝国崩壊」話が進まないのであきらめて海戦を先にいれました。すいません。

 日本交渉艦隊第1艦隊の旗艦DDH-184「かが」を中心とする艦隊は、陸自を運んできたAOE-426「おうみ」と LST-4001「おおすみ」が到着した時に交代するかのように静かに出港していた。南ロータス港は陸自第8師団第8施設大隊による港の拡張工事や護岸整備で船が接舷できない期間が1週間程続き、その後民間船からの物資を陸揚げしている。

 その隙を衝く様に交渉第1艦隊は出港したのだ。誰も行き先を気にすることも無く突然消えたように見える。


 一方、接舷岸壁が完成した南ロータス港には、王国-帝国の西海海域の海底地形調査していたDDG-179「まや」、DDG-180「はぐろ」が戻ってきていた。

 民間船団護衛の第11護衛隊 DD-152「やまぎり」、DD-153「ゆうぎり」、DD-154「あまぎり」の3艦は日本に戻る民間船団に護衛として同行する為に出港している。民間船団は各施設に必要なプラント等の運搬や建設機器の運搬を受け取りに日本に戻る。その為の警備であった。

 まだ、日本-アトラム王国間の広大な大海には未知の生物が生息している事を前提として当分は護衛隊と同行する予定である。


 今後は南ロータス港街や王都ブリシアシティーに駐在する武官や外務省担当官の為にDDG-179「まや」、DDG-180「はぐろ」の2艦が待機状態となる予定であった。


 日本交渉艦隊第2艦隊は予定通り帝国-王国間の哨戒任務をしていたのだが、ある命令により北側に航路を取り、帝国沖合の帝国領の島々(元は自治国)を巡り実態調査を行っていた。

 また、未明に南ロータス港を出港した交渉第1艦隊は所定の作戦通りドーザ大陸南西を目指して航行している。



 ドーザ大陸西側港には、アメリカで言う沿岸警備隊、日本で言う海上保安庁の規模を港単位にしたような私的艦隊がいるのだが、大抵は帆船などの旧式艦を再使用して不審船監視業務を行っていた。しかし旧式艦と言えども戦力は侮れないが艦艇数が10~15隻程度の弱小艦隊ではあった。沿岸警備としては十分なのであろうか。元々帝国艦隊の大規模戦闘集団が付近に駐留しているのだから、その程度でも任務を果たせるのか。


 防衛省はドーザ大陸における情報収集により、港艦隊の位置を把握しており帝国第1師団基地があった、要塞港町ドメステンに10隻の港艦隊、帝国第2師団が駐留していたフマラ要塞港町に15隻の港艦隊を確認している。



 日本政府が南西諸島の調査及び資源開発の交渉を行った際に、港町ドルステイン艦隊との戦闘になったのだが、帆船を中心として寄せ集め艦隊とは言え、1000隻を超える規模であった。

 元帝国海軍第3艦隊司令のトーマス2世が率いた港町ドルステイン艦隊の大艦隊は、私的艦隊としてはドーザ大陸最大の戦闘力を誇っていた。これは皇帝よりの命令により、帝国艦隊が西側のアトラム王国を睨んでいる事を踏まえて、要塞都市ゾーマ・ラシアスを居城とするソミリア伯爵に対し東側の防衛を任せたと聞いている。 


 その為かソミリア伯爵の領地である港町ドルステインに艦隻数1000を超える数を集め、南西諸島を防衛の要とするために獣人達を討伐して基地を建設しようと目論んだのだが、同じころ南西諸島の調査に来た海自第2護衛隊、第5護衛隊、第13護衛隊の南西諸島交渉艦隊によって、その戦力は大きく削られ旗艦「エミリア」は救助の為に残したとはいえ、1000隻の艦艇類は160隻にまで減少させられた。


 それ以後ソミリア伯爵は港町ドルステイン艦隊の補充を行っていない。

 それにもまして、帝国兵士の捕虜引き渡しを行った際に帝国第5師団第1中隊の暴走により港町ドルステインは戦火に巻き込まれ、領民に被害は殆どなかったが、港町の建物と帝国第5師団第1中隊の半数の5万人程度が負傷と死亡していた。だが日本交渉団の戦闘水準の高さや規律正しい姿勢から、密かにソミリア伯爵は日本のファンとなっていた。今回陸自第7師団が交渉に訪れた際も、日本のケーキと日本酒を要望して妻子に喜ばれていた。これにより無条件で海自と陸自受け入れを決めたのだった。なにしろ勝てる道理が無い。


 領主ソミリア伯爵の決断により、第3護衛隊 DDH-181「ひゅうが」、DDG-175「みょうこう」、DDG-177「あたご」、DD-118「ふゆづき」、第1潜水隊群第5潜水隊のSS-501「そうりゅう」SS-502「うんりゅう」SS-503「はくりゅう」SS-508「せきりゅう」を海自ドルステイン駐留艦隊として受け入れていたのだが・・・


 海自ドルステイン駐留艦隊が港町ドルステイン沖合に見えない。静かに出港した物と思われている。

 報告を聞いてたまたま屋敷に来ていた港町ドルステイン艦隊トーマス2世司令と領主ソミリア伯爵が話をしていた。

「あーいよいよですか」


「そうだな、トーマス二世どう思う」


「いや、帝国艦隊は勝てないでしょ。一方的に自衛隊が勝利して終わると思いますよ。それは帝国第3艦隊を簡単に殲滅させた艦隊を見てますからね、目の前で起こっている事を信じられなかったですが、結果は最初から分かっています」


「そうだな、帝国もいよいよだな。その後はどうなるのか少し不安だな」


「ですが領主、現実的に日本は全ての都市に兵を置けないでしょ兵士の数は少ないと聞いています、なら当面要塞都市ゾーマ・ラシアスを中心とするラシアス地方は領主が見るのではないかと思います。それに日本と良い関係を保っていますから」


「そうなると良いな。ただし心配はそれだけではない、帝国が無くなると言う事は、アトラム王国が来ると言う事ではないのかね」


「確かにその心配はあると思いますが、知り合いの自衛隊に聞いた所、どうやら日本はアトラス大陸に入ってアトラム王国に協力しているとか聞きました。普通に考えればアトラム王国と協力して帝国を攻撃すると思いますが、どうやら戦闘などの協力はしない様子らしいです」


「なぜ協力せん、合わせればドーザ大陸全てを管理するのはたやすい事だと思うが、日本は不思議だ、我々の常識が通用せん」


「そうかも知れません。南東諸島での最初の海戦も手加減して救助用に帆船を残したほどですから、我々とは考え方が違います」


「その話を聞いて儂も考えておった、日本は仕方なく参戦しているのではないかと、聞いた話だけでも相当な戦闘力を誇っており、それを使えば面倒な事をしないでも帝国を滅ぼす事など簡単なはずなのに手順を踏んでと言うか、相手に考える時間を与えているようにしか思えん。だが、皇帝には無駄なのだがな」「はははは」不謹慎にも二人は笑う。


 領主ソミリア伯爵は帝国の地方領主の中でも大きな力を持っているはずなのだが、帝国崩壊が近いと信じていた。



 海自ドルステイン駐留艦隊は補給艦 AOE-421「さがみ」とAOE-424「はまな」を加え、港街ドルステインを静かに出港してドーザ大陸南の沖合20Kmを維持しながら西に進んでいる。

 

 ここは、海自ドルステイン駐留艦隊旗艦DDH-181「ひゅうが」のFIC画像化作戦指示室である。

 海自ドルステイン駐留艦隊参謀長の田代1等海佐が説明する。


「諸君ご苦労。対帝都制裁法案に従い、われわれは残存している帝国第2艦隊及び第1艦隊を撃滅する為に出港している。

 これを見てくれ、偵察衛星画像だ、帝国第2艦隊は西南の街フマラ要塞港町を拠点に半径50Km程度の哨戒を実施している。同じく帝国第1艦隊はツール要塞都市に隣接するツール要塞港を拠点に同じく半径100Kmの哨戒を実施中だ、何れの艦隊もアトラム王国艦隊を恐れ哨戒のみの行動であると分析している。

 そこで我々は南から日本交渉第1艦隊と共同で帝国第2艦隊を強襲する。同時刻帝国第1艦隊を足止めする目的で日本交渉第2艦隊が攻撃を開始する。帝国第1艦隊が島々に逃げ込んだら、こちらを個別撃破する機会を得ることになるから、足止め目的の攻撃を予定している。


 と言うわけで、我々は明朝07:00時に合流し、フマラ要塞港と帝国第2艦隊を殲滅する。


 現在本局より判明している情報は、帝国第2艦隊は約2000隻、旗艦は300m級戦艦1隻でセントワイシスと言うらしい。

 それに半空母戦艦250m級1隻を確認している。ワイバーン飛行隊が50匹との事らしい。参考までに、これは先の帝国第3艦隊との戦闘時取られた写真である。

 その他の戦艦も200m級が200隻、駆逐艦級の150m級が300隻確認されている。戦闘艦艇はその程度で他は補給船団となるが、戦闘艦は石炭ボイラーによる蒸気船で最高速度は18ノット。補給船は帆船で速度は10ノット以下で自衛武器も装備していない。


 我々の敵ではないと思うがワイバーン飛行隊を持ち、常に直上警戒をしていると言う事。ワイバーンには赤外線シーカーは無効に近い。

 これを踏まえて、我がドルステイン駐留艦隊と日本交渉第1艦隊は三次元攻撃を実施する。

 空、海、海中と多元攻撃により艦隊の壊滅を、次にフマラ要塞港の警備艦隊15隻を攻撃する。

 手順はF-35Bによるワイバーン攻撃、同時に全艦対艦誘導弾を用いてアウトレンジからの攻撃、また同時に潜水隊による魚雷攻撃を行う。F-35戦隊はワイバーンを攻撃後、空対艦攻撃を実施する。

 なお、今回は救助も日本にて実施し、捕虜はフマラ要塞港にて解放する。重傷者のみ「ひゅうが」と「かが」にて収容する。

 余談であるが第1潜水隊群、第2潜水隊群の10艦が日本交渉艦隊と同行しているが、全て交渉第2艦隊に随行している。我々の戦力はドルステイン駐留艦隊に組み込まれたSS-501「そうりゅう」SS-502「うんりゅう」SS-503「はくりゅう」SS-508「せきりゅう」の4艦となる。以上で説明は終わるが質問はあるか?」


「はい」と「そうりゅう」艦長の山志田2等海佐が手を上げる。

「どうぞ」と田代1等海佐は答える。


「はい、作戦概要図によりますと、我々潜水艦隊が先行して帝国第2艦隊に近づく事になりますが、敵の海中探知能力は如何ほどの物か、また、見つかった場合の対処ですが先制攻撃は許可されますか。の二点です」


「了解した。1つ目の探知能力については先の海戦で帝国第3艦隊と戦った状況から潜水艦の探知能力は無いと分析した。これはアトラム王国第2艦隊も同様である為、この世界に海中探知の技術は無い物と判断された。次に探知された場合の先制攻撃であるが、陸自のTOTではないが、同時多発攻撃を想定している為に万が一探知された場合は逃げて再配置に入る事を願う。ただし攻撃命令後はこの限りではない」


「はい了解しました。でしたら我々潜水隊は先に攻撃予定地点海底で攻撃時間まで待機します」


「よろしく頼む。他に質問はあるか」


「はい」と空自「ひゅうが」航空隊隊長が質問する。

「どうぞ」

「我々は母艦直上護衛が主務で機数も4機と少ないのですが、「かが」との合同作戦と言う事は「かが」航空隊の指揮下に入る方が作戦効率において良いと考えます」


「それは艦隊司令の藤田司令より説明する」

「藤田だ。今回の作戦は交渉第1艦隊の艦隊司令、(みなみ)海将補と主席幕僚の吉田1等海佐の指揮下に入る。よって航空隊も「かが」からの指示に従ってほしい。なお空自の戦略戦術システムは「かが」より指示される事になる」


「了解しました」


 ドルステイン駐留艦隊は翌朝0700合流の為に、帝国第2艦隊哨戒範囲から100Km以上離れ見つからない様に低速で進んでいく。

 


 帝国第2艦隊司令のホセ・アルジアーノ伯爵は嫌な夢を見ていた。

 我々艦隊が未知の攻撃を受けて無残にも全滅してしまう夢である。

 ホセ・アルジアーノ伯爵は夜中に起きてしまった。寝汗で寝具は濡れている。

「いやな夢を見た・・・」また寝なおそうと思っているのだが、妙に現実感のある夢で寝られない。

 朝まで指令はベッドでもがいていた。


「眠い」朝05時にどうにかベッドから出て顔を洗った司令は、参謀長のステバンを呼び「これから予定通り出港。訓練も行う」と言うと、ステバンは「了解」と言いながら全員起床の警笛を鳴らす。

 旗艦セントワイシスは300mを誇るガリル級2番艦である。15Km届く最新の20センチ砲も搭載しているがアトラム王国の戦艦に飛距離は及ばない。だが数では帝国が勝っており、帝国第1艦隊との共闘を行えば、アトラム王国第1艦隊も打ち破るか悪くても引き分けにできる戦闘力だった。

 戦闘戦術もアトラム王国旗艦の新型30センチ砲6門に魔道による誘導が入るので最初の命中率は高いのだが、その後は通常砲艦と同程度になる。つまり魔道誘導は最初のみで魔力切れを起こすと判断している。

 帝国第2艦隊は予定の哨戒コースを進んでいた。途中の島で地上に対する砲撃訓練を予定している。


 参謀長のステバンが「司令予定通りです」と報告してきた。

 

「了解、続いてトーマラ島の標的に対して砲撃訓練を行う。トーマラ到着予定は何時だ」


「司令、1000の予定です」


「では到着次第砲撃訓練を実施する」「はっ」


 帝国第2艦隊は定刻に出港して途中訓練島に向かい砲撃訓練の予定を決めていた。


 突然最前列を航行する駆逐艦が15隻同時に爆発して、船体が折れて急激に沈み始めた。

「なんだ、攻撃か、観測員周囲警戒を怠るな」と司令の激が飛ぶ。

「敵艦見えません。それより海に何かの軌跡が高速で接近中」


「うぉ」ホセ・アルジアーノ伯爵は昨日魘された夢を思い出していた。

 正体不明の敵に一方的に攻撃される夢・・・正夢か予知夢か


 旗艦前方の200m級戦艦が次々と爆発する。

「報告、空より物体が飛んできて戦艦5隻大破、15隻撃沈」

「そらだと、直上飛行隊はどうした」


「直上飛行隊15機全て撃墜。後続隊は今発艦中」


「飛行隊を下げて旗艦と戦艦は対空戦闘」


「了解、飛行隊は航空母艦警備に移行」


「高速で何か飛んできます・・うわー」旗艦セントワイシスと航空母艦に対艦ミサイルが当たる。


「急ぎ消火、この船は直ぐには沈まん」と司令は大声を張り上げる。


「飛行体が各戦艦に向かっています。撃ち落せません」「戦艦大破22隻、沈没20隻」「旗艦セントワイシス被弾、5発。消火班急げ」「主砲全滅、副砲のみ健在」「後部被弾動力止まります」

 旗艦セントワイシスは後部ボイラーに側面から直撃を受け、左ボイラーが爆発しかし隔壁に守られて右まで被害は及ばない、煙突から白い水蒸気が上がっている。

「司令左推進力が失われました。右も時間の問題です、避難をお願いします」と参謀長ステバンが司令ホセ・アルジアーノを操舵室から引きずり出す。


 ホセ・アルジアーノが操舵室から出た瞬間にF-35Bから発射されたミサイルが艦橋に当たり、爆発が起こり上部艦橋丸ごと吹き飛んだ。アルジアーノとステバンが中央甲板まで飛ばされる。意識を取り戻したステバンは「海に飛び込めー」と叫ぶ。旗艦セントワイシスの上部甲板は混乱の極致である。

 次々と砲用の火薬が爆発し火災が至る所で起こっている。左ボイラーも破壊されている。

 船体に穴が開き大きく傾いてきた。「海に飛び込めー」とステバンがまだ叫ぶ。

「ボイラーに水が入ると爆発するぞ、飛び込め」

 右ボイラーは左の分まで速度維持の為に高熱になっている。導温水管や水蒸気管に海水が入れば水蒸気爆発を起こしてしまう。もう旗艦は瀕死の状況である。


 中央甲板に飛ばされた司令は生き残りの艦はどれほど・・・再度の爆発により海に投げ出されたホセ・アルジアーノの意識は海中で飛んでしまった。


 次々と駆逐艦150m級は潜水艦隊の餌食になる。

 SS-501「そうりゅう」の山志田艦長が「潜望鏡上げ」と発し戦場を観察している。

「もう標的がなさそうだ」「はい、今、艦隊司令から潜水隊は沖に離脱との指令が入りました」

「了解、護衛用の長魚雷が無くなるので一旦戦場離脱だ、伝えろ」と僚艦にも連絡を入れ、戦域から50Km西に離脱する。


「攻撃艦隊司令の南だ、敵の戦闘能力はほぼ奪う事が出来た。残存艦については砲撃に切り替え撃破せよ。30分後に砲撃停止、その後生き残りを救助に向かう。以上だ」


 各護衛艦は隊形を直線から鶴翼に切り替え高速で帝国第2艦隊に接近し、次々と艦載砲を発射する。

 特にワイバーン空母は艦橋が破壊され良い標的船となっている。現在生き残った帝国艦隊は戦艦0隻駆逐艦5隻である。各護衛艦の5インチ砲が連射で大破した戦艦や駆逐艦を含め砲撃していく。

 帝国第2艦隊壊滅の日を迎えた。


 DD-118「ふゆづき」は戦闘艦隊司令の命令により戦闘を抜け出し、フマラ要塞港町に25ノットの高速で向かっている。フマラ要塞港町の駐留艦15隻の全滅が目的である。

 DD-118「ふゆづき」に搭載している62口径5インチ単装砲は発射速度は1分間に20発以下と遅いが、長砲身の為に最大20Km以上飛ばす事ができる。

 これでフマラ要塞港駐留艦隊の15隻を排除する予定である。


 「ふゆづき」は所定位置に到着し、「水上戦闘用意」「砲撃」「CIC目標割り当て及び順次指示」「砲撃はじーーめ」フマラ要塞港駐留艦隊は全ての艦艇が係留されている為に砲撃目標としては最適だ。


 次々係留されながら沈んでいく。桟橋も船体に引きずられて一部崩れかけている。

 フマラ要塞港では荷揚げしていた作業員が手を止め砲撃を見ている。「あっ1発で1隻が沈むぞ」「あんな正確な砲撃見た事無いぞ」「あれはアトラム王国なのか、魔道で砲弾を誘導すると聞くが」「あれが王国ならもっと沢山いるはずだ、あれ1隻だぞ」「フマラ要塞港駐留艦隊が無くなればこちらが砲撃されるぞ、にげろ」

「あっ言う間に全滅・・・」「しかもあの船遠ざかっていく」「命が助かった」「どこの国だ」「あれが噂の日本と言う国じゃないのか」「帝国第2艦隊は何処に行った、帝国本土が攻撃されているのに」「いや今頃は」「うそだろ」「信じられない」


 フマラ要塞港攻撃の報告は魔道通信により帝都に入った。

有難うございます。

誤字脱字報告ありがとうございます。感謝しております。

土曜深夜にLEDランプが突然切れて暗闇になり書き進めることができませんでした。

いろいろな所からランプを部屋に入れて、ほんの少し明るくして書いています。トホホお祓いするべきか・・・悩みます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です。 まさにフルボッコ&タコ殴り^^ 一方で、すでに力を知った賢明な者はこれから鬼籍に入る『同胞』らを思い・・・・ 次回も楽しみにしています。
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