男?そんなのいなくても暮らせます!
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「生良ちゃんは、どうせ恋愛なんて興味無いでしょ?だからあたしのためだと思ってこれ渡してきてくれない?」
恋愛に悩みまくるなんてくだらない。でも、興味がないわけじゃないんだよ。
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うち、生良和歌。汽野高校一年生。皆は生良ちゃんって呼びます。男に負けたことなんて一度もない。ケンカにスポーツ、女子にもモテるイケメン女子。髪も栗色のショートヘア
でよく今だに男に間違われる。ファンクラブもある。一年だけど生徒会の会長もやってます。
だけど、男に女として見られたことはありません。でも、良いの。男がいなくて不便することはない。むしろ邪魔。そんなうちに男なんていらない。皆そう思ってる。ならそれで良い。
「生良ちゃんおはよぅー!」
「おはよう。」
「生良ちゃんおはよ。」
「おはよ。」
皆からの挨拶が一日でもなかったことはない。たまに変な奴が来たりするが…
「生良ちゃん、おはよう。いつもかわいいね。」
「同じ女同士で言わないで頂きたい牙先輩。貴女にはかっこいい男がお似合いですよ。」
彼女は牙瑠璃香。生徒会副会長。うちが学校に入るまで会長だったから絶対恨んでるはずなのに、彼女は何故かうちに強い愛情をくれてくる。全く不思議な人だ。
「やだな〜生良ちゃんが入って来てから男なんて興味無いの…♥︎生良ちゃんさえてに入れば良いのよ…。さあ、生良ちゃん!私と付き合…」
「お断りします。」
「生良ちゃん…。私のこと嫌いなの…?せめて最後まで言わせてよ!」
「先輩が嫌いでは無いですよ。ただ、汽野高校のマドンナが彼女作ってどうするんですか。先輩は汽野高校の永遠のマドンナとしていてください。」
「生良ちゃん…。優しい♥︎ますます好きになるわ〜♥︎」
うちにパートナーはいらない。欲しいのは権力と実績を残せる場所。
「生良!ちょっといいか?」
「はい。先生今行きます!」
会長は忙しい。
「なんでしょう?」
「実は、転入生がいてな。そいつをお前のクラスにいれるから一応紹介しておくよ。」
「今の時期とは珍しいですね。11月転入とは。」
「まあ、事情があってな…。」
「わかりました。ではどちらにいるんですか。」
「もうすぐ来ると思うが…」
ガラガラガラッ
「遅れてさーせん。」
「紹介しよう。松島英明君だ。」
「何こいつ。」
「我が校の生徒会長だ。」
「名前は?」
「生良和歌だ。よろしく。」
「生良君?女っぽい名前すね。」
「生良は女子だ。」
「マジすか!だって髪短いし、声もいかにもかっこいいイケボだし、ジャージだしおまけに胸無いし。」
「こらっ!!生良は優秀な生徒なんだぞ!」
「ま、優秀じゃなきゃこんなやつ会長なんてなれないしね。」
こいつとの出会いがうちの人生を180度変えることになるのであった。