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第六話 侵入者「うごめく影」
「銀縁眼鏡、しかも伊達──今回のターゲットは胡散臭くないか? ぷんぷん、匂うんだが」
似顔絵を指差しながら、鼻をつまむポーズを取る。
「確かにな。でも今のところはこれくらいしか情報がない」
「有名どころは俺らがすでにやっちまったからな」
「ああ、そうだ。だからこそ、ここで、とどめを刺したい。
これ以上人材を失えば、戦争遂行能力を失うだろう──無理をして戦争を続けるつもりなら、それこそこちらの思う壺だ」
「なるほど」
「どちらに転んでも我が陣営の利にしかならない。ここで決めて勝利を確定させるぞ」
「オッケー! それではお仕事に取り掛かるとしますか」
暗闇で微かに蠢いていた二つの影は、さらに闇へと溶け込んで行った。




