第二話 「復讐の誓い」
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夜の街を駆ける。背後から矢が降り、炎が追いすがる。
必死に逃げても、包囲は狭まり、やがて袋小路へと追い詰められた。
母は振り返り、必死に術式を描き始める。
空間がきしみ、光の渦が広がる。転移のゲートだ。
「母さんも一緒に!」
「……無理なの」
母の声は震えていた。転移の光を維持するだけで、彼女の体力は限界に近い。
ましてや敵を足止めしながらでは、到底二人同時に渡ることなどできない。
「カボチャ。あなたは生きて」
母の手が、息子の背を押す。
「嫌だ! 母さん!」
「ごめんね。でも――未来は、あなたに託すから」
次の瞬間、兵士たちの剣が母へと迫る。
その姿を最後に、カボチャの身体は転移の光に呑まれていった。
――そして、転移先の森に投げ出された少年は、地に伏して泣き叫んだ。
「父さんを殺して……母さんまで奪って……!」
握った拳から血が滲む。
視界は涙で滲み、声は嗄れても、止まらなかった。
やがて、喉が裂けるほどの絶叫が夜を震わせる。
「父さん母さんを奪った魔族なんて、生きてる意味は無い!」
その言葉は呪いとなり、誓いとなった。
カボチャは、復讐を糧に生きることを選んだ。
彼の幼き心に宿った黒い炎は、やがて数多の正義と衝突する運命へと導いていく――。
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