表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

第一話 「粛清の夜」

ぜひ読んでいってください!

魔界の夜空は血のように赤かった。

広場に築かれた火刑台の上で、男が鎖に縛られている。

――カボチャの父だった。


「父さん……やめて……」

十五歳の喉から、声は震えて漏れた。


だが兵士たちに押さえつけられ、彼はただ焼かれる運命を待つしかない。

処刑人が声を張り上げる。


「深淵の契約を拒み、禁忌の研究を行った裏切り者『元六牙 グリム・カブル』に――粛清を!」


火が投げ込まれる。瞬間、炎が父の体を舐めるように広がった。

肉が焼ける匂いが辺りに満ち、群衆が歓声と罵声を上げる。


カボチャの胸は締めつけられ、息ができない。

涙で世界と父の形見の帽子がぐしゃぐしゃに歪む。

――どうして。なぜ父さんが。


だが悪夢はそれで終わらなかった。

壇上に立つ将校が、氷のような声で告げる。


「血を絶て。家族も殺せ」


一斉に兵士たちの視線が群衆の中の少年を射抜く。

黒い鎧がざわめき、刃が抜かれる音が響く。


母の手が、強くカボチャの手を握りしめた。

「……走って」


兵士たちが雪崩れ込んでくる。群衆を押しのけ、無力な子を殺そうと迫る。

剣が振り下ろされる寸前、母が全身で庇った。

刃が頬をかすめ、血が散る。


「はやく!」

母の叫びに、少年の足はようやく動いた。


恐怖で心臓が裂けそうになる。

追い詰められ、全てを失い、世界が崩れ落ちる。

それでも――走るしかなかった。

読んでいただきありがとうございます!次の話も読んでみてくれたらうれしいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ