壁にある国
前書きのネタが何もない。
加筆を行いました新しいスキルを覚えたところでです。
新たな目標、『壁の向こうを知る。』を実現させるため、俺とルナは壁に沿って歩き続けていた。
俺は道具やいろいろなものが入った袋を右肩に担ぎ、ルナは俺の左手をしっかりと握っていた。
壁の辺り一面はとても平坦で、今までの険しかった森の中よりは断然歩きやすい。
ところどころ欠けている壁を見上げては、2人は「たかいなー」とぼやいていた。
今日も太陽の陽が暑く、照らしていた。
「ねえ、ろぜ」
「ん?どうしたルナ。」
するとルナがこう言った。
「わたし、あたらしい"わざ"をおぼえた。」
「おお!」
俺は目を輝かせて早速やってほしい。とルナに頼んだ。
「えへへー。じゃあ、いくよー」
「おう!!」
ルナは集中し、最後に「はあ!」と言った。すると
……ん?なんか右肩が軽く?
「…わっ!袋が!!」
右肩が突然軽くなったので、はて?おかしいなと思った俺は右肩を見るとふよふよと浮いた袋がそこにあった。
「これは!!」
ルナに顔を向け、聞いた。ルナが「ふふん!」と自慢げに言った。
「これは、ふくろにまりょくをしゅうちゅうさせて、うかせるわざ!」
「すっごい便利!!」
それはとても便利な技だった。
「ろぜのためにかんがえた。」
「……ありがとなあ。」
目から涙がほろりと一粒。
「これってちなみに、いつまで続けられそう?」
「うーん……。頑張ればずっと。」
「めちゃくちゃええやん…!!」
俺はルナの頭をわしゃわしゃと撫でまわした。
「えへへー。」
と笑顔で耳を後ろに倒し、俺の手を受け入れ、ぶんぶんと尻尾をふるルナの姿を見ながら頭を撫でた。かわいいかよ。
「これでろぜもつかれないね!!」
「そうだな!これはいいわぁ~!!」
にっこにこで俺はルナに言った。
「じゃあこのまま、よろしくできるか?」
「ほい!まかせてろぜ!!」
元気にルナが言った。
いやあ。まさかこんなすばらしい技を編み出すなんて、ルナってばすごいなーかわいいなー。
そう思いながら右肩が軽くなった俺とルナはまだまだ壁に沿って歩いた。
すると突然
《スキル:ロケーションの効果:半径1㎞内に国があります。》
天の声が急に言ってきた。
「わうぇあえああわえ!?」
何の前振りもなく来たので俺はめちゃくちゃ驚いた。
「うわあああ!?」
俺の声でルナがめちゃくちゃ驚いた。
ルナの魔力が驚いたことで乱れてしまい、浮いていた袋が落ち始めた。落下しているのに気づいたルナがすぐさま乱れた魔力を戻し、浮かせた。
「ふう…どうしたのろぜ!?」
袋を落とさなかったことに安堵した後、俺に聞いた。
「あ!?え……。あ……。………え!?」
ルナの声が聞こえた→ルナに何があったか伝えようとした→近くに国がある。という順番で頭の中で整理されていた。
「おちついて!ろぜ」
すごくルナに心配をかけた。深く深呼吸をし、ルナに伝えた。
「……ふう。ごめん。突然天の声が話してきたから。」
「てんのこえ?なにそれ。」
「あー…そうだな。いわゆる情報を教えてくれる声のことだね。」
「ふーん」
当然、ルナに天の声は聞こえていないので簡単に天の声のことを説明した。
「じゃあ、そのてんのこえ?がなにをおしえてくれたの?」
「そうだった。」
えっとな。と前置きをしてから、天の声から聞いたことを話した。
「国がある。近くに。」
「!!」
ルナは耳をピーンとさせた。
何秒か間があり、そのあとガタガタと震えたルナが俺に聞く。
「も…もしかして……。」
「ん?ああ。」
そして俺はルナに言う。
「その国に行こう。」
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「やめようよぉ~ろぜぇ~」
足取りが重いルナが言った。
「情報を得るためには必然。」
「えぇー…。」
嫌がるルナの姿を見てそりゃそうかと思い、言った。
「安心なすってルナ。なぜなら転異魔法があるからだ!!」
「てんいまほう?」
「ふっふっふ。転異魔法というのは魔法陣を書いたところにどんな時でも魔力が100さえあればそこへ一瞬で移動することができるのだ!」
「おおー!!かっこいい!!」
ルナが尻尾をぶんぶんと振り、目を輝かせた。
「この魔法はほかの人も一緒に転移させることが可能なのだが、その分必要な魔力が高くなってしまう…。」
「あらら。」
「……そこで!天の声に聞いたところ、私の手を握っていれば一人分の転移時と同じ魔力量だけで転移できることが可能ということを知ったあ!!」
「おおー!!」
「国を発見したら少し離れた場所に魔法陣を書き、人間に気づかれたらすぐに転移できるようにするのさ!!」
「すごい!!」
俺の力説を終始目を輝かせて聞いていたルナは
「これでだいじょうぶだね!!」
と言ってくれた。
「はっはっはー!では行こう!!国へ!!!」
「ほい!!」
ルナの足取りが軽くなり、国を目指すスピードが一段と速くなった。
「……なあ。ルナ。」
「うん。なんとなくいいたいことはわかる。」
1時間ほどでその国を発見し、そして、その国を俺とルナは近くの森の草陰から見上げていた。
「…すっごい怪しい。」
「うん。すごいあやしい。」
国はなんと壁の側面に建てられており、国に上がるためには下にある。エレベーターらしきものを使わないといけないらしい。なんとも不思議な国だが、とても壁の向こうの手がかりをつかめそうだった。
《ソンナト・コニー王国。概要:およそ100年前から存在する王国。》
「なるほど…ね」
つまり、100年前にはもう、壁は存在していたのか。
早速新情報ゲット。どんだけ昔からこの壁はあるんだ?
俺はそんなことを考えながら、国を見上げていた。
「で…だ。あの国にどう進入すればいいかって話なんだけど。」
国に入るためには確実にあのエレベーターを使わないといけなさそうだし。しかも一個しかない。というか、この世界にもエレベーターのようなものがあるんだな。
「ほかに国に入る手段は無いのかな…。」
「…ねえろぜ。あれ」
ぶつぶつと言いながら考えていた俺にルナがそう言った。そして指をさした方向を見た。
「ん?…壁が…!!」
壁と言っても大きな石を何個も重ねて作られている壁で、その壁がガタガタになっている所をルナが発見したのだ。
「あそこからならエレベーターを使わなくても国の中に入れるかも!でかしたルナ!!」
「えへへー」
笑ってるルナの頭を撫でた。
「国に侵入するのはあそこからということで、ここに転移用の魔法陣を書く。」
「おおー!」
きらきらと輝くルナの目を横に俺は魔法陣を書き始めた。
「…よしっ完成」
5分くらいでサクッと転移魔法陣が完成した。
すると天の声が
《魔法:転移Lv.2を使用して、この場所に転移ポータルを生成しますか》
俺はイエスで。と答えた。
魔法陣は青白く光り、そして光とともに魔法陣も消えた。
《転移ポータルを生成しました。この場所に転移することが可能になりました。》
「これでここに転移することが可能になった!」
「ろぜすごい!!」
「じゃ早速転異魔法使ってみるかルナ。」
「ほい!!」
今までで一番の返事を聞くことができた。
てなわけで、俺とルナは魔法陣を書いたところから少し離れた。
「ルナ手をつないで」
「ほい!」
ルナが俺の右手をぎゅっと握りしめたのを確認し、転異魔法を実行することにした。
「よし、転移魔法使うぞ!」
すると頭の中に今までに作った二つの転移ポータルが現れた。
《どちらに転移するか選択してください。》
「おお、こうなるのか。」
そしてさっき作った転移ポータルを選択し、
《魔法:転移を魔力100消費して、実行します》
「しっかり握ってて」
「おおー!」
ルナと俺の下に魔法陣が現れ、青白く光り始めた。
「うわ…!!」
ルナにはとてもまぶしかったのか目をつぶった。
「………。」
光が消え、ルナが恐る恐る目を開けた。
「…!!すごい!!もどってきてる!!」
目を開けるとそこはさっき魔法陣を書いた場所だった。
「だろ?これが転移魔法だ!!」
「ろぜかっこいい!!」
転移魔法のすばらしさを伝えられた俺はとてもうれしかった。
「これで、国の中で人間に気づかれても大丈夫!」
「ほい!!!」
ルナが元気に言った。
「さて、次は少しでも気づかれないようにするために……!!」
「うーん……。」
少しでも気づかれないよう、俺は袋の中にあった布団代わりの布をルナの頭からかぶせ、マントのようにした。
が…。
「耳がなぁ。」
ルナのその白狐族、狐続の特徴の長い耳がどうしても布に2つの角を作ってしまうのだ。
「私はまだ短い方だから隠せはするけど」
「どうしようもないよ、ろぜー」
「そうだよなぁー…。」
……しょうがない。
「ファッションです。ってことにするか。」
無理です。諦めてください。
「うるさい。」
こっちに反応しないで。ほら、戻って戻って。
「あーもう。」
俺は天の声よりもはるかに次元を超えた存在と会話をした後、ルナに言った。
「と…とりあえず、それでいくか。」
「………ほい。」
「国に入る準備できたか?」
「ほい!かんぺき…!!」
夜になり、潜入する準備を整えていた。
俺は2つの新しいスキルを覚えておいた。
1つ目は潜伏スキル。敵に見つかりにくくなるスキルだ。
2つ目は魔法感知スキル。一番重要かもしれないスキル。ドレイト王国に捕まった1番の原因は魔法を無効化させる魔法陣を使われてしまったと言うことだ。魔法を使われたことに気付かなければいけない。その経験を活かして、誰かが魔法を使用したらすぐに反応できるようにした。
そして
「最後に…」
俺は右手を出し、ルナに手をつなぐよう言った。
「これでいつでも転移できるようにしたいからね。」
「りょーかい!」
ルナの左手をしっかりつかんだ。
「じゃあ…」
「うんっ…」
2人で深呼吸をし、気合を入れた。
「ソンナト・コニー王国に潜入する!!」
「ほい!!」
王国に向かって歩き始めた。
赤く光り輝く月は俺とルナを照らしていた。
後書きのネタが何もない。




