豪快な戦い
うああああああああねむいいいいいいいいい昼寝したあああああああああああい。
ー呪いの効果が切れるまで残り20分ー
俺と兵士達の間に再び沈黙がやってきた。
…本当にラッキーだ。
心の中でそう思った。
これから兵士全員と戦うつもりだったけど一人の兵士君のおかげで1(俺)対1(スーロン・ジャト)の戦闘にもっていけそうだ。
「…よくも……!」
また一人の兵士が走り出そうとした。すると
「まて。」
とスーロン・ジャトがその兵士を止めた。そして彼は言った。
「俺がやる。お前たちは離れておけ。」
顔つきが変わった。どうやら俺のことを強敵認識したらしい。
そして、ざっざっざっ…と少しずつ近づいてきた。
…さすがは兵隊長といったところか。
俺はもう一度スーロン・ジャトのステータスを見ていた。
種族:人族 スーロン・ジャト Lv.30
体力:1500/1500
保有魔力:1500/1500
装備品:兵士の鎧、兵士の剣Lv.10
スキルポイント:100
スキル:剣術Lv.20 俊敏Lv.10 護身術Lv.10 武術Lv.5
魔法:炎魔法Lv.5 付加術Lv.5 回復魔法Lv.5
称号:ドレイト王国兵隊長
人間
剣術レベルが高い分、相当な鍛錬を積んできたことがわかる。
それに比べて俺は剣術スキルを持ち合わせていない。さっきのはとっさにでたけど。
「…仲間が一人やられた以上、ただじゃすまないからな。」
スーロン・ジャトは剣を両手で構えた。彼からは殺気を感じた。
「私と戦うおつもりで?」
俺は聞いた。
「はっはっは!なあに、心配するな!お前のその鼻、すぐにへし折ってくれよう!」
「そうですか。では仕方がないですね。」
武器庫の前に横に並んだ。
そして、俺も戦闘態勢に入った。
「おらあ!!!」
すると、スーロン・ジャトはものすごい速さで剣を振り上げ、俺に向かって縦に剣を振った。
俺はそれをひらりと右に避けた。
「なにっ!?」
剣は地面にあたるすれすれで止まり、周りに衝撃波が走った。
スーロン・ジャトは驚いた様子だったがすぐに次の攻撃の準備をしていた。
次は横に剣を振ってきた。それをしゃがんで回避した。
次々に剣を振ってきたが、すべて回避した。
「はっはっは!なかなかやるじゃないか!!」
剣を振りながら豪快に言った。
「どうでしょう、ここらへんで察してはくれないでしょうか。」
スーロン・ジャトが振ってきた剣を躱しながら俺は言った。
「あなたは私に攻撃をあてることはできない…と。」
俺にはユニークスキル:予知がある。どんな攻撃をしてこようが回避することが可能だ。
「はっはっは!貴様、俺をなめるんじゃないぞ!!」
スーロン・ジャトは一度距離をとった。そして左手を剣に当て炎魔法を使い、剣に炎を纏わせた。
なにあれかっけえ。
「はっはっはっ!さあ、行くぞ!!」
さっきと同様に剣を振り上げ、俺に向かって縦に振った。
それを俺はひらりと左に避けた。
「なんですか。魔法を使っても先程と攻撃手段は一緒じゃないです…」
ーキィィィィンー
「ッ!?」
ユニークスキル:予知が反応した。俺はすぐにスーロン・ジャトから離れた。
離れた瞬間、剣にまとっていた炎が爆発を起こした。そして周り一帯に煙をまき散らした。
「あっぶね…爆発に飲み込まれるところだった…」
俺がそう言葉をこぼした直後
「はっはっは!油断大敵!!」
「なっ…」
スーロン・ジャトが一気に距離を詰め、攻撃を畳みかけてきた。
俺はその攻撃をよけ続けた。
「はっはっは!どうした!!さっきより動きが遅く見えるぞ!!」
「そ…そうでしょうか。きのせいじゃないですかね。」
口ではそう言ったが、本当のところあまりの連続攻撃で疲れが出始めていた。
…まずいこれは全部よけきれないかも…こうなったら
俺は一つの策にでた。
《スキル:剣術をスキルポイントを15消費して取得しますか?》
剣術スキルを取得した。そしてぎぃぃぃん!!と鉄の音が聞こえた。
「…やっと剣を使ったな。」
俺は持っていたショートソードでスーロン・ジャトの剣を防御した。
「ええ。少しはやるようですから。」
防御しながら言った。
これなら少しは剣術を使えるようになっただろう。
「ふふ、はははは!!」
スーロン・ジャトはまた豪快に笑った。
「さぁ、ここからが本番だな!!!」
そう言うと炎魔法を使い、もう一度剣にまとわせた。
「せいっ!!」
スーロン・ジャトが剣を振るとブォォッ!!と炎が音を立てた。俺はその剣を弾いた。すると、予知スキルが反応したのですぐに離れた。離れたと同時に爆発を起こし、スーロン・ジャトはまた炎をまとわせた。
あの炎をなんとかしないと厄介だな。いつ爆発されてもおかしくないし、
「はっはっは!次、行くぞ!!」
スーロン・ジャトは豪快な戦いが好きらしい。
剣の振りといい炎の爆発といい声の大きさといい、すべてに対してこの男は豪快だ。だが、その豪快さが裏目に出る瞬間がある。それはー
「はっ!!」
スーロン・ジャトがものすごい速さで剣を振った。
ーいまー
ギィィィン!!!
「な…」
スーロン・ジャトの手から剣が離れ、遠くに突き刺さった。
「なんだとおお!?」
驚くジャトに俺は言った。
「あなたの弱点は剣を大きく振った後、一瞬だけ隙ができるところです。」
「っ!!」
「なので私はその隙にあなたの剣を遠くにはじきました。」
「なにっ!?」
「だから言ったじゃないですか。」
俺はスーロン・ジャトに言った。
「なめてると死にますよ。」
「……ふ」
「?」
「ははははは!!!!」
豪快に笑いだした。
「ここまで追い込まれたことは今までに一度もなかったぞ!!だが俺は最後までやらねばならん!!!」
そう言うと両拳に豪快にも炎魔法をまとわせた。彼の拳はだんだんと黒くなっていった。
「………。」
俺はその姿を黙ってみていた。
う…
うわあああ!!!このおっさんめちゃくちゃかっけぇ!!!!
心の中でシャウトした。
「はっはっは!!!」
また豪快に笑いだした。
こんな窮地の場面でも戦いを楽しんでるなんて、なんて男なんだ。
「…わかりました。なら私も敬意を払って、本気で行かせてもらいます。」
俺は剣を構えた。
「はッ!!!」
俺とスーロン・ジャトは同時に動いた。
スーロン・ジャトは右拳で俺に殴りかかってきた。
俺はそれを剣のフラー部分で防いだ。
「せいッ!!」
「っ!?」
その声と同時に右拳が爆発した。
俺は爆発する寸前で後ろに退いた。
「な…それはあなたにも影響があるんじゃないんですか?」
「はっはっは!当然だ!!だが、こんなの痛みに入らん!!」
スーロン・ジャトの右拳はドス黒くなり、そして大量の血がだくだくと流れていた。
「はっはっは!まだまだ行くぞ!!」
スーロン・ジャトはまた右拳に炎をまとわせた。
「おら!!」
俺は次々と来る拳を素早く避けた。
「せいッ!!!」
そして今度は左拳で殴り掛かった。
その攻撃を右に避けた。が次の瞬間、スーロン・ジャトの左足が俺の横腹を目がけ、やってきた
「やば…」
身体が追い付かない…喰らう……!!
俺はその蹴りをもろに喰らい、左にある武器庫に吹き飛ばされた。
どごぉぉんと扉に当たる音がこの場に響いた。
「はっはっは!やっと攻撃が当たったな!!」
スーロン・ジャトは豪快に言った。
「おお!!さすがはジャトさんだ!!」
「さすがだぜ!!」
「おおおおおお!!!!」
等の兵士達の声が聞こえてきた。
「はっはっは!!」
スーロン・ジャトはまた豪快に笑った。
武器庫の扉前にパラパラと砂埃が舞った。
…あれ?
俺は思った。
すごく痛かったけど、いまはもうひりひりするだけだぞ…どうなってんだ俺の身体。
蹴られた直後は当然痛みが走った。だが、その瞬間にしか痛みはなかった。
天の声、なんでかってわかる?
天の声に聞いてみたが反応は全くなかった。
「はぁ…だと思ったよ。」
俺はボソッとつぶやき、近くに落とした剣を拾い、すぐに立ち上がった。
「はっはっは!…ん?俺の蹴りを喰らっても尚、立ち上がるのか。」
スーロン・ジャトは俺に向かって言った。
「ええ。私もあなたと同じでやらないといけないんですよ。」
剣を構え、俺は言った。
「終わりにしましょう。」
「はっはっは!!そうだな!!!これで終わりにしよう!!!!」
スーロン・ジャトは豪快に言い、拳を構えた。
…ここでアルティメットスキル:無効を決めなきゃ勝てない。
俺は次の攻撃にすべてをかけた。
「いくぞ…!!」
スーロン・ジャトは両拳を後ろにひき、炎魔法をまとわせ、足に床が割れるほどの力を入れ、周りに衝撃波が生まれるほどの速さで俺に向かって走り、殴り掛かった。そのスピードは今までで一番速かった。
俺はその間一歩も動かずに見ていた。
「はっはっは!!動かないとは、怖気づいたのか!!!」
スーロン・ジャトはそう言いながら俺の腹部を目掛け殴り、そして爆発させた。
「……やったか。」
スーロン・ジャトは爆発によって生まれた煙の中、言った。
「いえ。そんなことはないですよ。」
「なっ!?いつの間に!?」
俺は殴られる瞬間にスキル:俊敏を使い拳をよけ、スーロン・ジャトの右側に移動していた。
そしてここで使うしかない…アルティメットスキル:無効を対象:スーロン・ジャトに使用!!
《アルティメットスキル:無効を対象:スーロン・ジャトに使用しました。》
これで決める…!!
無効化した状態で俺はスーロン・ジャトの両腕目掛けて剣を振った。ザンッ!!という音が鳴り、俺はスーロン・ジャトの両腕を切り落とした。
「ああああ!!!!俺の腕があああ!!!!」
スーロン・ジャトは豪快に言った。
「これで終わりです。」
俺はスーロン・ジャトの心臓を目掛け、剣を刺した。剣は鎧を砕き、ドスッと鈍い音を立て心臓を貫いた。
「カハッ……!!!」
スーロン・ジャトは勢いよく血を吐き、心臓の鼓動に合わせ血を刺した部分からどくどくと血を流した。
「「ジ…」」
「「ジャトさああああん!!!!!!!!」」
兵士達が声を上げた。
スーロン・ジャトは弱弱しい声で俺に聞いた。
「…なぁ、俺は死ぬのか……?」
「ええ。死にます。」
どくどくと流れるスーロン・ジャトの血を見て俺は答えた。
「……ふ」
「ははははは…!!」
スーロン・ジャトは笑った。
「そうか…死ぬのか。なら…」
そう言うと突然体が光り出した。
「…なにをするんですか?」
俺は聞いた。
「はっはっは…!お前に殺されるより、自害した方がマシだ…!だから、俺の心臓に炎をまとわせ、爆発させる…!!」
スーロン・ジャトはそう答えた。
「…そうですか。」
「はっはっは…!!」
スーロン・ジャトは笑い最後にこう言った。
「どうだ?豪快だろ……!!」
どごぉぉんと音を出し、スーロン・ジャトは絶命した。
1時間ほど寝ました。すっきりしたー
※一部修正、加筆を行いました。




