2話
もうだめだ、おしまいだ。
クラスの皆が口々に言い、絶望して泣いている。
中には自分の手で首を絞めて自殺しようとしている生徒もいた。
ズボンをぐちょぐちょに濡らし、皆のように泣いて絶望していた僕の肩に誰かがそっと手を置いた。
後ろを見ると、「か、川村優羽?!」どうやら、手を置いたのは、優羽だったらしい。優羽は、「俊輔ぇ~、泣いてんじゃねぇよ 俺が助けてやるからよぉ~」そう言い、僕の背中をトントンした。「助けるったって、どうするんだよ!」僕が泣きながら言っていると、生徒の死骸を食べ終えた大量の久子ロイドが僕達を食べようと、教室内に入ってきた。
もうおしまいだ、そう誰もが思っていたが、優羽だけは違った。優羽はポケットから、長~いワカメを取り出してこう言った。「俺がコイツらを食い止める!その隙に俊輔達は逃げてくれ!」
颯爽と飛び出し、ワカメで久子ロイドの首を絞める。ワカメはすぐにちぎれた。大量の久子ロイドに押し倒される優羽。「早く逃げろ!!」優羽は、必死に言う。僕らは泣きながら教室を後にした。走っている最中、後ろから「ゲラ~!!」と、優羽の悲鳴が聞こえてきた。僕は涙を流した。
川村優羽、君の事は忘れないよ